今日から来週にかけて、日本・豪州・米国・英国・欧州の各中銀の政策決定会合が開かれますが、まずは日銀から。社債・CP買取は年末まで、企業金融支援特別オペを来年3月末まで、との発表がありました。
以下、日銀のサイトより↓
・当面の金融政策運営について[PDF]
・経済・物価情勢の展望[PDF]
とりあえず、鳩山政権もそうなんですが、二番底が来てからじゃ遅いので来ないようになんとかしてよね、というところです。『経済・物価情勢の展望』で09年度と10年度の実質GDPと物価指数を7月時点の見通しから引き下げてるんですが、そのわりにやってることがなぁ・・・という素人な印象です。
さて、資源持ってるとこは強いねぇ~な豪州はともかく、米英欧の3中銀はどうしますでしょう?
◆白川日銀総裁会見の一問一答【ロイター 2009年10月30日】
[東京 30日 ロイター] 日銀の白川方明総裁は30日、金融政策決定会合後の記者会見で、先行きの経済について、本格的な成長軌道に復していくには時間がかかるとして、極めて緩和的な金融環境を維持することで、粘り強く経済を下支えしていく姿勢をあらためて強調した。
主なやり取りは以下の通り。
──時限措置の一部の終了に水野委員が反対だったようだが、どういう見解だったのか。
「各委員の決定会合での発言については、議事要旨等で明らかにする」
──今回の時限措置の取り扱いは、出口戦略との意味合いで、どういう位置づけを持つのか。
「今回の経済・物価情勢の展望(展望リポート)での経済情勢の点検、金融政策の運営、各種時限措置の取り扱い、これらを一括して、今回の決定会合で発表したのは、できるだけ、われわれの考えていることを正確に伝えたいためだ。時限措置については先ほど言った通り、各措置によって異なるが、CP(コマーシャルペーパー)・社債に典型的に表れているように、初期の目的を十分に達成したということだ。金融市場の環境の変化に即応して最もふさわしい態勢を組んでいくということだ。一方、金融政策については、今回の展望リポートでも繰り返し強調しているが、われわれは先行きの経済の姿について、現在、本格的に成長軌道に復帰していくにはもうしばらく時間がかかるということを踏まえて、現在の極めて緩和的な金融環境を維持する。そのことを通じてしっかりと日本経済を粘り強く支えていくということだ。したがって、出口政策が、もし金融政策の出口ということで使っているなら、今回の措置は現在の金融緩和を粘り強く続けていくということだ」
──2011年度も0.4%の物価下落が続くということだが、3年連続の下振れとなる。デフレ対策を求める声も強まるだろうが、そのあたりの対応の見解はどうか。
「いつもの繰り返しになるが、展望リポートでは2011年度まで物価下落圧力が続く見通しだ。これをデフレと呼ぶかどうかは、論ずる人の定義如何だ。ただ政策として大事なのは、わが国経済が中長期的にみて、物価安定の下での持続的成長経路に向かっているのかどうかの判断だ。この点では、わが国経済は持ち直しを続け、消費者物価の下落幅が徐々に縮小する姿を想定している。こうした動きが持続することにより、日本経済は、やや長い目でみれば、物価安定の下での持続的成長経路に復していく展望が開けると考えている」
「金融政策ということで、もう一言いうと、先ほど粘り強く続けると申し上げた。昨年秋、今年の春、今回と3つの時点を比較すると、同じ金利水準であっても、この間に成長率は少しずつ上がってきている。同じ金利であっても、その刺激効果は少しずつ高まっているし、社債・CP等の信用スプレッドをみても、確実に小さくなっている。いわゆる資金のアベイラビリティーは格段に高まっているので、同じ金利水準の下でも、実は金融緩和の力というものは強まっている。いずれにせよ、粘り強く取り組んでいきたい」
──2011年度は成長率が2.1%と潜在成長率を大きく上回っているが、物価はマイナスが続く。物価が落ちても、これだけの成長率が確保できるということと思うが、そのメカニズムを説明して欲しい。
「物価上昇率がどうして決まるのかについては、色々な議論があるが、明快に統一的な理論があるというわけでは必ずしもない。ただ、われわれが重視しているのは、需給のバランス、中長期的インフレ率予想、輸入コストの3つだ。需給バランスは方向として縮まっていく方向であるし、輸入コストも先行き様々なシナリオが描けるが、新興国・資源国が成長していくという見通しを考えると、少なくとも輸入コストを引き上げていく方向に作用する。予想インフレ率は、様々なデータで確認していくと、今のところ、これが変化しているという感じはない。少し時間はかかるが、少しずつ物価の下落幅が縮まっていくということ。なおもう一点、物価と景気との関係について付言すると、質問と同じことが2002─03年以後の景気回復でも起きた。消費者物価上昇率はマイナスだったが、景気回復は02─03年から景気は回復方向に向かった。そういう意味で物価と景気の関係については、様々な可能性を念頭に置きながら点検していきたい」
──企業金融支援特別オペを3月末で完了するとの判断だが、なお延長した理由は。
「金融環境は厳しさも残っているが改善の動きが広がっている。年度末を意識した場合、なお万全の体制がよいということで今回は延長した。同時に4月以降は特別オペを完了し、共通担保資金供給オペなど従来からの通常オペで資金を潤沢に供給する体制に移行することを今の時点で明らかにしておくことで、市場での様々な不確実性を防げる。そういう意味で万全を期すこと、円滑な移行を考え今回の決定となった」
──そうなると年度末への安全ネットか。
「両者の差は相当に小さくなっていると思うが、やはり万全を期す。それから円滑な移行を促すという意味で今回の決定がなされた」
──3月に完了と、半年先のことを決めたことについてもう少し説明を。
「金融市場参加者は将来様々な経済の動き、政策当局者がどのように行動するかを常に予測しながら行動している。経済自体の不確実性は中央銀行がコントロールできるわけでないが、後者は中央銀行自身によって決まってくるものだ。これがある日突然発表されると市場参加者はそこで混乱が生じる。ある程度の期間を置いて移行したほうが、市場が混乱しないで済む。去年の秋以降、海外の中央銀行が様々な異例の措置を導入して少しずつ元に戻しているわけだが、同じように行っている」
──民間債務を担保とした特別オペよりも、むしろ共通担保オペの方が供給手段としてフレキシブルという見方もあるがどう思うか。
「共通担保資金供給オペと特別オペの違いを考えた場合、特別オペは金利を0.1%に固定して無制限に供給する。それから期間を3カ月に限定する。こういうやり方は、リーマン破たん以降の金融の収縮、極端に収縮する時には非常に効果的だったと思うが、現在のように金融市場の混乱が解消した後は、中央銀行が資金を潤沢に供給する上では、担保も期間決定もある程度伸縮的に選べる方が、一般的に対応力が高いと思う。円滑に移行する、特に年度末に万全を期すことは、中央銀行として期待されるものだと思う」
──つまり今回の措置は出口戦略ではないとの理解がマーケットでは十分ではないとの認識か。
「ある程度、これまでの情報発信によって伝わっていると思うが、今回、全体の政策措置、考え方をまとめて発表することで、さらに理解が浸透していく」
──米国景気の先行きについて。
「日本経済同様に様々な不確実性があるが、足元の動きをみると、住宅投資が下げ止まってきている。これは一番プラスの動きだ。自動車や住宅投資など各種の景気刺激策の効果も現に出ている。これまで一部遅れていた公共事業の執行関係もこれから出てくるということで、これらはプラス要因として働く。一方で懸念材料は、そうした政策効果がどうかということや、バランスシート調整の影響が長くかかるのではないかという点。米国国内ではそうした2つの力のせめぎあいとなるが、そこに当初予想よりも強い新興国の景気回復の動きが加わってくる。先進国の経済の方向は拡大をしていくがテンポは緩やかだというのが今回の展望リポートの背後にある考え方だ」
──潜在成長率を0.5%ポイント下方修正したが、潜在成長率の低下が今後の日本経済にどのような影響を与えるか。2点目は新興国については上振れ、米欧バランスシート調整は下振れリスクを挙げているが、同時的に起こるメカニズムは。
「展望リポートでは、大幅な景気悪化に伴う設備投資の減少によって資本ストックの伸び率が低下していくことなどを反映し、潜在成長率は従来推定されていた水準よりも低下していると評価した。4月時点の1%前後から今回は0%台半ばと表現している。潜在成長率を数値として表そうとすると、ある一定の前提を置かなければいけない。1カ月ほど前に日銀レビューで潜在成長率の計算手法についていくつか公表した。現在のように経済が大きく変動している時、日本だけでなく世界経済全体がそうだが、こういう時には潜在成長率を相当幅をもってみていく必要がある。少し長い経済を展望した場合は、取り組みによって生産性は変わり、潜在成長率も変わっていく」
「潜在成長率がもし下がったとすれば、需給ギャップはマイナス幅が小さくなるのではとの質問だったが、今回、物価のリスクとして2番目に需給バランスを計算していく上でのリスクというのがあったが、非常に推計が難しいために、大きな需給ギャップがあるために物価が下がると思ったところが、下がらないというケースもある。実際、日本の97年、98年に経験したことだ」
「欧米バランスシート調整というどちらかというと下振れ方向のリスクと、新興国経済の上振れリスクをどう統一的に理解するのかということだが、展望リポートの説明の中にもあるが、新興国は元々インフラ需要を中心として内需は強い。そこにバランスシート調整が無いにもかかわらず、先進国と同じ程度に大規模な刺激政策を取った。先進国の金融緩和で供給された資金やリスクテイクの能力が、(中略)新興国の経済を押し上げている。従って、先進国と新興国を結ぶ1つの大きなリンクは先進国の金融緩和が、染み出しという言葉がいいのか悪いのか分からないが、影響していることだと思う」
──特別オペの終了について、来年1、2月または夏あたりまで結論を待つことは考えたのか。来年になって金融情勢に変調があった場合、終了するのをやめるということはあるのか。
「(特別オペの期限到来について、金融市場で不確実性が残る)そのような状況が続くと、日本銀行のアクションなり、情報発信により不確実性を生んでいるということになる。もちろん先行きについては不確実性はあるが、ある程度金融環境の見極めがついたら、方向性を示した方がよいということである。時限措置のすべてではないが、様々な弊害も生まれている。例えばCPについて、短期の国債金利と逆転現象が生じている。そうすると、本来資金が円滑に流れることを日本銀行のオペによってゆがみを作って、円滑な資金の流れを阻害しているということになる。そのような意味で、不確実性を除去するという面からみても、より金融緩和の力を発揮するためにも新たな段階で方向性をはっきりさせた方がよい──それが今回のタイミングだ」
「今回、特別オペ等の時限措置に限らないことであるが、中央銀行の目的は何なのか、使命は何なのか考えると、これは金融市場、金融システムの安定を実現して経済の持続的な成長を図っていくということである。そのために、例えば最後の貸し手という議論もあるが、その時々の金融市場を見て、再び大きく動揺するということが仮に将来起きた時に、今回われわれが導入したような措置を再びやらないということを言っているわけではない。しかし、それは中央銀行としては当然のことであり、危機が起きた時に適切に対応するというのは、いつの時代も中央銀行にとって最も大事なことである。その意味で、われわれの基本的な構えと先ほど申し上げた今回の措置に至る考え方というのは整合的なものだと考えている」
──中小企業マーケットが公的保証に支えられている面があるというリポートがあったが、どうみるか。中小企業マーケットが育つための中央銀行の方策は。
「リーマン・ブラザーズ破たん以後の極端な金融収縮の中で、緊急保証の果たした役割は大きかったと思う。現在、大企業の企業金融と異なり、中小企業金融については、まだ厳しさが残っているというのが、われわれの判断でもある。その中で、金融市場全体の安全を保つことと、リスクに見合った金利プライシングを行っていくということは、両方とも大事な要請で、そのバランスをとりながら、日本全体として対応しようとしているということだと思う。日銀の果たし得る貢献だが、いくつかのルートがある。中小企業との関係で言うと、中小企業の場合は圧倒的に銀行からの資金調達が大きい。あるいは大企業からの企業間信用ということが多いので、結局、金融市場、金融システム全体を安定させるということが、これが中小企業にとっても一番大きな貢献材料になる。この面で、従来もそうだが、これからも万全を期していきたいと思う。それから、例えばABCPを考えると、その裏づけ資産をみてみると、売り掛け債券が非常に多いが、その結果、ABCPを担保に取ると、それもトリプルBまで下げているが、それを通じて、中小企業金融にも貢献しているということだ。最後は日銀自身が直接の手段を持っているかどうかは別にして、中小企業の資金繰りも含めて、状況をしっかりモニターして、どういう状況にあるのか、それを把握した上で、適切な金融政策を行っていくということだ」
──展望リポートの2011年度予想で、国内総生産(GDP)は潜在成長率を大きく上回り、消費者物価指数(CPI)はマイナスが続いている。こうした中での金融政策の役割とは。
「金融政策に求められる役割として、まず今回の危機もそうだったが、金融市場の安定が問われると、それ自体が経済を大きく下押しする。そういうことがないように十分にやっていく。それから今、質問のあった金利政策ということでは、経済成長率が上がっていく、つまり企業の収益率も少しずつ上がっていくと、同じ金利水準でも、その緩和効果は格段に上がってくる。景気が良くなっているにもかかわらず、前と同じ金利水準を維持することの意味あいを強調したい」
──民主党は内需中心の成長を標榜しているが、こうした要因は今回の経済分析に反映したのか。郵政民営化は、福井前総裁は良いこととの評価だったが、どういう見解か。
「1問目だが、展望リポートはその時点で利用可能な情報をできる限り取り込みながら作成している。本年度補正予算の見直しについても、ある程度その影響を考慮に入れた上で、見通しを作成している。具体的にどの程度の影響を織り込むかは、各政策委員に委ねられている。8人の政策委員それぞれ様々な見方がある。質問の内容が補正予算だけでなく、より広くマニフェストに盛り込まれた様々な政策措置ということなら、今回の見通しには織り込んでいない」
「郵政については、注文でなく感想ということで言えば、本日閣議決定された法案は、政府による日本郵政の株式の処分、日本郵政による、ゆうちょ銀行およびかんぽ生命保険の株式の処分を停止することなどを定めたものと承知している。郵政民営化の見通しそれ自体については、今後、政府において具体的な議論が行われていくと認識しており、現時点でのコメントは差し控えたい。その上で、郵政事業の国民生活における位置づけや、これへの公的関与をどう考えるべきかということについては、様々な観点からの検討を踏まえた上で、国民的合意に委ねられるべきものと認識している。福井総裁の発言についての言及があったが、日銀では、これまでもそうだが、国民的合意に基づく政府の方針を前提に、金融市場において政策を運営するという中央銀行の立場からみて、重要と思われる考え方や観点を申し述べてきたということだ。こうした姿勢は当時も今も同じ。今回の郵政改革については、これから、政府、国会において郵政事業の位置づけや経営形態についての議論が進むと思われ、現時点で具体的なコメントは差し控えたい」
──政府、与党との意見交換に関して。
「金融政策については、日銀政策委員会の責任において決定するものだ。その際、常に政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図っていく考えだ。意思疎通を図るために、金融政策決定会合への政府からの出席、意見表明という極めて透明性の高い仕組みがある。日銀は政府との間で様々な場を通じて意見交換を行うよう努めている。今後ともそうした機会を頂きたいと思っている。政府からも折に触れて、十分な意思疎通を図っていきたいとの話はうかがっている」「政府から具体的な提案があった訳ではないが、日銀は今後とも政府との十分な意思疎通を図っていく。その上で日銀としての責任をしっかり果たしていきたい」
──きょうの決定会合では。
「個々の出席者の発言は議事要旨を通じて出していく、という極めて透明性の高い仕組みを活用したい」
──「展望リポート」の中で民主党のマニフェストを織り込んでいないとのことだが、それは不確実性が高いからなのか。
「そういうことでは全くない。マニフェストは私もそうだが、政策委員会のメンバーは皆、きちんと読んでいる。その上でわれわれの方は、最終的に経済の見通しを数値に置き換えていくという作業をしている。ひとつひとつについて、綿密な数値的な点検も行っている。その意味で、マニフェストは民主党としての政権の政策に対するマニフェストであるが、これを数値的に置き換えていくためには、現時点で十分な材料がまだないということであり、不確実性が高いとの評価に基づくものでは全くない」
──先日のノルウェーの利上げについてどうみるか。
「今、質問のあったノルウェーもオーストラリアもともに資源国だ。欧米を中心とする先進国はバランスシート調整の重石がある一方、資源国の中で、いくつかの国は国内の景気が強くなり、あるいはインフレ率が上がっていくという見通しがあり、やはり金利を若干引き上げるということになる。そういう流れの中の話だ」
























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