飯尾潤『日本の統治構造~官僚内閣制から議院内閣制へ』【中公新書、2007年刊】

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《内容》
独特の官僚内閣制のもと、政治家が大胆な指導力を発揮できず、大統領制の導入さえ主張されてきた戦後日本政治。しかし一九九〇年代以降の一連の改革は、首相に対してアメリカ大統領以上の権能を与えるなど、日本国憲法が意図した議院内閣制に変えた。本書は、議会、内閣、首相、政治家、官僚、政党など議院内閣制の基盤を通し、その歴史的・国際的比較から、日本という国家の統治システムを明らかにするものである



総選挙から1ヶ月、鳩山内閣が発足して2週間ほど。政治主導を掲げて様々な試みを行おうとしている民主党連立政権ですが、日本の新聞・TVは相変わらず・・・というかますます酷くなってる気もするのですが(苦笑)政局ゲームを半ばでっち上げて記事にするのみで、とある試みを彼らがなそうとする際の理由なり目的なりを過去と比較しながら分析し批評する、そういったことを社説ですらしていないように見えます。

ただ、現在のことはともかく過去を振り返る作業は新聞とかよりも書物などで纏まった文章を読む方が良いように思うし・・・と思って探してた時に、ネットで“飯尾潤”という名前を見かけました。政策研究大学院大学の教授で副学長もされていますが、民主党ともわりと縁のある方のようですね

詳しい書評が東京財団のサイトに掲載されていましたので中身についてはそちらを見てもらうこととして、この本ではまず半分ほどのスペースを割いて戦後の日本の政治・統治のあり方を分析、それから欧米主要国の政治制度との比較、そして現在の日本の政治制度の問題点と改革の方向性を示す、といった構成になってます。

これまでのあり方を“官僚内閣制”であり“省庁代表制”であったとし、そこに長らく政権与党であった自民党がどう絡み付いていってるかという分析は、文字数に制限のある新書というハンデを感じさせない説得力のあるもので、明晰でわかりやすくなされていると思います。Amazonのカスタマーレビューで軒並み高い評価が付されていますが、それも当然というべき良書でした。

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