京都市交響楽団 第498回定期演奏会

2007年3月15日 23:50
by しとらす

2007年3月15日(木)19時00分開演
@京都コンサートホール(大ホール)

◆L.v.ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲二長調 Op.61
※ヴァイオリン・ソロ アンコール
◇N.パガニーニ 24の奇想曲op.1~第17番変ホ長調
(休憩)
◆S.ラフマニノフ 交響曲第2番ホ短調 Op.27

指揮:大友直人
ヴァイオリン:レジス・パスキエ
コンサートマスター:渡邊穣

 前回2月の定期では遅くに行ってロビーコンサートに間に合わなかったのですが、満を持して?ニキティンさんが登場された上に飛び入りでミッチーがピアノを弾いたとか・・・。そんな残念な思いはしたくなかったので(苦笑)今日は早めに行きましたが、予想通りというか演奏前に大友さんのスピーチがありまして、50周年記念の一環で始めた開演前ロビーコンサートが好評だったので、来年度も不定期でやるかもしれない・・・と仰ったように聞こえました・・・というのも私は離れた所にいたのでマイクの声が聞き取りにくかったんですよね。でもって、邪魔にならないよう演奏を始める前にと思って慌てて写真を撮ったらちゃんと撮れてなくて、ついでにホールの係員に見つかって注意される始末で・・・(汗)。良い子の皆さんは真似しないでくださいネ(苦笑)。そんな失敗作の写真↓真ん中でマイクを持ってはるのが大友さんで、今日はブラスアンサンブルの演奏でした。
2007_03150001

閑話休題

 平日とあってさすがに前回のように満員というわけにはいきませんが、それでも結構入った方でしょうか。前半はベートーヴェンのヴァイオリン・コンチェルト。ソリストのレジス・パスキエさんは首都圏のファンには一昨年から始まったラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンですっかりお馴染みなのでしょうが、私にとっては初めて。オケはやや小ぶりな編成です。管も1人ずつでしたし。
 この曲のやや長い序奏、まるで能のワキとシテの関係のように、シャレールさんが吹くオーボエのきれいな明るい音色の旋律に導かれるように、ようやく出てきたパスキエさんの音・・・高音がメチャクチャきれい!!!どの音も濁りが全くない美しい音色なのですが、高音の素晴らしさといったらもう、天使の羽根でも天女の羽衣でも纏ってそのまま天に昇ってくださいといった感じで(ちょっと大げさな物言いですが・・・)。ベートーヴェンにしてはやや明るく軽く感じる音質のような気もしましたが、古典的な形式美を求めたようなこの曲の性格からはそれほど違和感が感じられない演奏でした。(そういえば、楽器は違えどパスキエさんとシャレールさんは同じ音楽院の先輩・後輩ですね。シャレールさんが音楽院の学生だった当時からパスキエさんが教授だったかどうかまでは知りませんが・・・)
 また、音が美しいだけではなく、リズムや旋律の区切りみたいなものがハッキリとつけてあり、大見得を切ることは決してしないものの一つ一つの音を丁寧に弾かれていたので、陰影とか細かいニュアンスも自然に表現されていて、とても素晴らしいベートーヴェンの音楽が聴けたと思いました。カデンツァも聴き応えがあって良かったです。会場からだけではなくオケのメンバー全員から暖かい拍手が送られていました(先月の某女史の時にはオケは半分以上白けてたもんね)。
 何度かのカーテンコールに応えて、アンコールはパガニーニから。ややこしそうな所もスルスルっと弾いてしまうあたりはさすが音楽院の先生・・・。そんでもって一番最後にステージを去る時に、Cl小谷口さんとFl中川さんに向かって軽く投げキッスをしていたように見えましたが・・・さすがはラテン系の男(爆)。
 今日の演奏を聴く限りではオケとコンチェルトやるよりは室内楽の方がずっとパスキエさんの真価を味わうことができるのではという印象を持ちましたが、それでも素晴らしいソロの演奏が聴けてよかったです。オケの伴奏もグッドでした。

 さて、後半はラフ2。第1楽章、抑制の効いた表情付けの中にも、弦が奏でる息の長いフレーズを縦糸に、何度となく沸き起こる様々な色の感情を横糸に巧く織り交ぜたような演奏で、つかみはOK、といったところでしょうか。頻繁に顔を出す弦のトゥッティがパワーがやや欠けるものの、べとつかず上品さを失わないあたりは、やっぱり京都やねぇ・・・。ただ、第2楽章は必要なところでもう少し荒々しさを前面に出した方がメリハリがあって良かったように思うのですが、ちょっと大人しかったかも。
 そして、第3楽章・・・クラリネット、もちろん小谷口さんのソロ・・・

ブラーヴァ!!!

もう、こうなったら、今日の入場料収入の半分を小谷口さんにあげちゃって下さい(爆)。

「窓辺にたたずんで物思い(おそらくは恋かな?)に耽る深窓の御令嬢(まだ10代後半)」といった光景が目に浮かぶような、とても素晴らしいソロでした。こりゃ大フィルの優秀な男性陣でも勝てないと思う・・・。続く弦も好演でした。控えめな表現なだけに、かえってグッとくるものがありますね。Obの高山さん、Flの清水さんのソロもさすがでした。
 終楽章はブラスセクションにもう少しハメを外してほしかったかな(大友さんにそれを期待するのが間違いかもしれませんが・・・)、と思った以外は、単なる映画音楽に陥らないように巧みにコントロールしてキビキビと進めたのはよかったですね。
 所々ちょっとおとなしすぎる嫌いはありましたが、全体的に好演のラフ2だったと思います。演奏後は熱い拍手が送られていましたし、特に小谷口さんには‘ブラボー’の歓声とともに一際大きな拍手が送られていました。

 今年度、初めて京響の会員になって数多くの定期を聴きましたが、ただ1回を除いて水準以上の演奏ばかりで、会員になった(&日頃から住民税を払っている・笑)甲斐があったというものでした。京響の皆さん、大友さん、1年間ありがとうございました m(_ _)m 来年度も引き続きよろしくお願いいたします。

 3月恒例?!ということで、カーテンコールの後で大友さんからご挨拶。今年度の退職者はTpの若林義人さん。定年には早いのですが、龍谷大吹奏楽部の音楽監督として御指導に専念されるということだそうで・・・。大友さんの挨拶にも(彼には珍しいことに)少し恨み節が混じってましたが、きっと龍大吹奏楽部員達へのプレッシャーなんでしょうね。ちゃんと言うこと聞いて上手くなれよ、と。今日は観客席にいつも以上に大学生らしき人たちの姿が多いなぁとは思ってたのですが、おそらくほとんど龍大の吹奏楽部員だったんでしょうね。
 コンサートパンフにお知らせとして載ってたこともあって、演奏後にも大友さんや(若林さんの隣に座っていた)菊本君あたりが急かして若林さんを立たせて拍手を受けさせていましたが、ちょっと早い第二の人生、ぜひ頑張ってほしいものです。私も高校時代だけですが吹奏学部にいたので、こうして経験豊富なプロの方が若いアマチュアの指導に専念してくださるというのは、ただただ有り難いと思うばかりです。
 第二の人生といえば、今日は仙崎さんが入口のモギリの所で率先してプログラム&パンフを手渡されてました。些細なことでしょうけど、オケで首席まで務められて財団でも要職にある方が接客の最前線にいるというのはなかなかできることではないと思います。

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