次の京響定期まであと1週間となりました。先月下旬の段階で完売御礼という嬉しい状況なわけですが、今回客演で迎える指揮者は1981年生まれのアメリカ人と日本人のハーフで、29歳でアンドリス・ネルソンスの後任として北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団[http://www.nwd-philharmonie.de/]の首席指揮者に就任したユージン・ツィガーヌ[http://www.eugenetzigane.com/]という人です。ジュリアード音楽院でデプリーストに師事していたそうで、昨夏に都響のプロムナードコンサートで日本デビューしたのが好評だったようなので、京響とどんなハーモニーを奏でてくれるのかとても楽しみにしています。

プログラムは全部で3曲。前半にベト8で後半に『悲愴』という、昨年6月にアンドリス・ポーガがブラ1をやった時のような、若手の力量を測りやすい有名なシンフォニー2曲を並べていますが、1曲目がメンデルスゾーンの作品32の演奏会用序曲『美しいメルジーネの物語』という、ちょっと珍しい曲をチョイスしています。中世フランスのメリュジーヌ伝説が後にフランス内外で様々なヴァリエーションで広まった物語だそうで、その内ドイツに伝わる『メルジーネの物語』

フランスのとある名門一家の末子ライムラントは、狩りの場で美しい女性メルジーネと出会う。めでたく結ばれことになる二人だが、メルジーネは「私の姿を土曜日には見ないで下さいね。」と、不思議な条件を出す。しかし、ちょうど日本の『鶴の恩返し』と同じように、夫はタブーを破って妻の秘められた姿をのぞき見てしまう。彼は、妻メルジーネが湯殿に全裸で座っているところを見たのだが、彼女の下半身は蛇だったのである。約束を破られた妻は姿を消し、ライムラントの一族はやがて没落していく。

これをドイツの作曲家コンラディン・クロイツァーがストーリーを改変してオペラ化し、そのオペラを見て感激したメンデルスゾーンが同じ題材で自分もと刺激されて作曲した経緯があるそうです。

私はあいにくメンデルスゾーンにそう親しんでるわけではないので、この曲の存在も知らず、とりあえずどんな雰囲気の音楽なのかを確認しようとNMLで検索して、オーソドックスな演奏として信頼できるだろうと思って選んだのが、マリナーとアカデミー室内管によるディスクです。

 

サー・ネヴィル・マリナー・ジュビリー・エディション/ネヴィル・マリナー&アカデミー室内管【Capriccio】

ウィリアム・ボイス
・交響曲第5番ニ長調『聖セシリアの日のためのオード』 Op.2
ヘンリー・パーセル
・歌劇『インドの女王』 Z.630〜第2幕:シンフォニー
レオポルト・モーツァルト
・トランペット協奏曲 ニ長調
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
・序曲『コリオラン』ハ短調 Op.62
ヨハン・ネポムク・フンメル
・序奏、主題と変奏 ヘ長調 Op.102
アドルフ・アダン
・バレエ『ジゼル』〜第2幕:グラン・パ・ド・ドゥー
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
・序曲『1812年』変ホ長調 Op.49
アントニン・ドヴォルザーク
・序曲『謝肉祭』 Op.92, B.169
フェリックス・メンデルスゾーン
・序曲『美しいメルジーネの物語』 Op.32
ジュール・マスネ
・歌劇『ル・シッド』〜カスティヤンヌ、アラゴネーズ、カタラーヌ、ナヴァライズ
リヒャルト・シュトラウス
・交響詩『ドン・ファン』 Op.20
セルゲイ・ラフマニノフ
・ヴォカリーズ Op.34-14
エドワード・エルガー
・児童劇のための音楽『子供の魔法の杖』第2組曲 Op.1b

指揮:サー・ネヴィル・マリナー
管弦楽:アカデミー室内管弦楽団
トランペット:ラインホルト・フリードリヒ

http://ml.naxos.jp/album/C49266-5

[※↓画像をクリックするとタワーレコードの商品ページにリンクします]
C492665

 

何がJubilee(記念祭)なのかジャケットの表紙だけではわからないのですが、元々の制作時期(1999年)から察するに、おそらくはサー・ネヴィル・マリナーがロンドンでアカデミー室内管弦楽団[http://www.asmf.org/]を創立して40周年を意味してのことかと思います。

で、とってもお安いこの2枚組のCD、選曲がとーーーってもバラエティーにあふれています。マリナーのレパートリーがいかに広いかを顕著に表しているディスクだと思います。それで早速お目当ての序曲『美しいメルジーネの物語』から聴いてみたのですが、題材が美人をめぐる物語とあって随所に木管楽器や弦楽器による美しいメロディーが散りばめられた、マイナーな曲のわりにはとても親しみやすい音楽でした。

他にもバロックからロマン派まで有名無名を問わずバラエティーに富んだユニークな選曲となっているディスクですし、マリナーとアカデミー室内管のコンビによる演奏は癖のないオーソドックスかつ精緻なものとなってますので、選曲に興味を持たれた方はもちろん、クラシック初心者にもオススメできそうな感じです。私の個人的な印象では、バロックから古典派にかけての作品と最後のエルガーの曲の方がマリナーの個性とアカデミー室内管弦楽団のストロングポイントが鮮明に活きている傾向があるかな、というところです。

 



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