私らしくない私のお気に入り?-LAVA、吉澤はじめ

「私らしくないって何?」
なんて言われそうですが、音楽といえばクラシックがメインで他にはヒーリング系にイージーリスニング、ラテン系を採りあげることの多いこのサイトで、えっ?こんなのも聴くの?とちょっと以外に思われそうなお気に入りを今日は紹介してみようかな、ということで。

LAVA『Mundo Novo』
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これの1曲目に入っている「Morena」を何かのコンピレーションCDで聴いて、ブラジリアン・テイストのノリのよさが即気に入ってしまった、というものです。
Morena feat.Gema-ここをクリックしてストリーミング試聴できます・要RealPlayer
それでそのコンピレーションCDのライナーノーツを手がかりに検索して行き着いたのですが、キューバやブラジルなどのラテン系の女性ヴォーカリストが多数参加してて、サウンドも全般に明るいラテン系で夏向き。こういったブラジリアン・テイストのラテン系の音楽、私大好きなんです、実は。

LAVA[http://www.lava.jp/]は90年代後半からロンドンでDJのキャリアをスタートし「日本を代表するラテン・ハウスのトップDJ、ラテン・ブラジリアンのコンポーザー」と紹介されるほどの方のようですが、私はそっち方面には全く疎くてわかりません。イベント?に行ってみれば実感できるかなとは思うのですが、機会がなくて今まで果たせずにいます。下北沢に彼がプロデュースしたカフェ&レストラン「el」が2週間前にオープンしたそうですが(詳細はココ)、東京嫌いの私には無縁の話。他には心地よく耳に入るヴォーカルにリズミカルな「Feel The Rhythm」が1曲目の『London Collection』とか、最近リリースされたラテン・ジャズな『el jazz』などもオススメです。

吉澤はじめ『HAJIME YOSHIZAWA』
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 [吉澤はじめ オフィシャルサイト http://www.hajimeyoshizawa.com/]
これはもうなんといっても1曲目の爽やかな
「I am with you」
でしょう!
5年ほど前でしょうか、森永のCaffe LatteのCMに使われてた曲で、たまたまTVでこのCMを見た時に一発で曲が気に入ってしまい、ググって見つけました(笑)。今Caffe Latteのサイトを見ても残念ながら当時のCMは見れませんが、曲の試聴だけなら彼の公式サイトでも可能です。ジャズ・フュージョン系のキーボード奏者のようですが、聴いた印象ではヨーロピアン・テイストのような感じですね。彼個人の名義のCDは少ないのですが、他にはパルコのCM曲「Beyond The Sunshine」やJTの‘SENOBY’のCM曲「Rise Me Up」が収録された『MUSIC FROM THE EDGE OF THE UNIVERSE』などもいいと思います。



京の街にはParis Musetteが似合う?!

京都は急に冷え込んできたみたいで、ちょっと風邪気味です。まあ、でも11月らしくなってきたといえばそうですし、これで紅葉が進んでくれるといいんですけどね・・・。明日辺りから寒波が来るとかこないとか・・・ですので、気をつけないと。

さて、今日はCDのご紹介。

1年ほど前にリスペクトレコード[http://www.respect-record.co.jp/]という会社からリリースされた、パリ・ミュゼットのコンピレーションアルバム、『フレンチ・カフェ・ミュージック~パリ・ミュゼット~』
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とてもお洒落なカフェミュージック・テイストのナンバーがずらりと並んでいて、流れてくるアコーディオンの音に心がとても和んでくるようなディスクでしたが、どうやら好評だったのか、第2弾第3弾が相次いで今秋リリースされます。

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第2弾の“セーヌ川左岸のロマンス”とサブタイトルが付けられたものをJEUGIA三条本店に寄った際に視聴してきましたが、アコーディオンとギターのみ、曲によっては女性ヴォーカルが入るというシンプルな編成ですが、「恋は水色」やら「男と女」やら、あーこれ知ってるー!と誰もが言いそうな曲ばかりで、しかも京都の街のカフェや喫茶店で流しても全く違和感がないように思いました。

さすがパリと姉妹都市なだけはあって、お洒落な街同士、似合うモノは同じ(笑)。それに、Jusqu’a Grand-pere(ジュスカ・グランペール)ザッハトルテなど、ジプシージャズやパリ・ミュゼットなどを取り込んだサウンドで活躍している、京都発のアコースティック・インストゥルメンタル・ユニットがありますしね。

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さて、第3弾の“パリの空の下”は来月初旬のリリースで、同じくアコーディオンをダニエル・コランという人が務めてますが、「パリの空の下」「枯葉」など、こちらも映画などでお馴染みのナンバーがずらっと並んでいるディスクです。リスペクトレコードのサイトで視聴できますので、ぜひ1度聴いてみてください。

老紳士のセルフ・ポートレイト?京響506回定期

京都市交響楽団 第506回定期演奏会
2007年11月7日(水)19時開演@京都コンサートホール(大ホール)

◆S.ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番二短調op.30
(休憩)
◆E.エルガー 交響曲第2番変ホ長調op.63

指揮:大友直人
ピアノ:小山実稚恵
コンサートマスター:渡邊 穣

 1番を演奏してから約1ヶ月半。エルガー・イヤーということもありますが、定期で短期間に1・2番を並べられるのは大友さんならではかもしれません。今夜は前半に小山さんも登場するのですが、2階席中央とか空席が目立ってたのは残念です。3日前のパリ管は満員だったらしいのですが、いくらソリストが諏訪内さんだからって、1万ン千円払ってパリ管でチャイコン聴くくらいなら少しはコッチ(今日の京響定期)に来ぃや、とボヤきたくなります。余談ですが、パリ管の音楽監督が2010年からパーヴォ・ヤルヴィになるそうですね。

閑話休題

 前半はラフ3。エルガーの前にラフマニノフってどうなの?という気がしないでもないですが、ソリストが小山さんなのでまぁいっか(笑)。秋にピッタリなワインレッドのドレスでご登場。こうした衣装の選択は大人の女性だよなぁ・・・と思いましたが、奏でる音楽は予想に反してかなり激しく情熱的。でも‘予想に反して’というのは私が彼女の録音
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を聴いてなかったからで、Amazonのカスタマーレビューを見ると「張りつめた緊張感(中略)豪快というかすさまじいというか」という感想がありますので、これが“小山実稚恵のラフ3”なのでしょう。とにかく凄かったです。第1楽章のカデンツァであまりの緊迫感に会場全体が呑まれてしまったかのようにシーンと静まり返ってしまい、いつもいつも行儀の悪いジジババ連中ですら物音1つたてられなかった(笑)くらいでしたし、終楽章もテンポや強弱で緩急を際立たせて大きなスケール感を出していたりなど、終始全身全霊を込めた素晴らしいピアノでした。バックの京響もかなり頑張っていたのですが、それでもちょっと‘お姫様’に思えるほど。当然ながら演奏後には熱い拍手が観客と団員から送られていました。

 さて、後半はエルガーの2番。6月に関西フィルが湯浅卓雄さんの指揮で採りあげた時の演奏もなかなかよかったですが、どこかしら「まだ一寸こなれてないなぁ・・・」という印象も拭えなくて、やっぱりこの曲を演奏するならオケもエルガーで場数を踏んでないといけないのかな?と思ったものでした。それ以来、今回の定期をとても楽しみにしていたのですが、こちらは期待‘以上’。さすがです。
 なにより一番驚かされたのが弦、特にヴァイオリンの音色の多彩さ。切なさ・寂しさ・悲しみ・・・人間の感情(しかもマイナスの側面を持つ感情)を表すこれらの言葉、言葉は1つですが、そこに含まれる心の有り様の幅はとても広くて、十人十色で尚且つ場面毎に微妙に違う、それを全部音の彩(いろ)で細かく描きわけたような感じでした。第1楽章の出だしをテンポやダイナミックレンジをやや控えめにして、上品に‘nobilmente’を打ち出したその後にこんな芸をされたんでは、グッと身につまされないのがおかしいです。
 もちろんそうした心の内底を音色の微妙な差分で細かく描き分けるのは木管でも金管でも同様で、内省的とも言われるこの曲を演奏するのに、まずは必要となる数多くの色の種類の絹糸を用意して、それを丁寧に織り込んでいくような・・・って西陣織みたいですが(爆)、大袈裟な表現を許してもらうとするなら、そんな作り方にも思えました。また、楽器毎のバランスや旋律の扱いなどもかなりデリケートに気を配っている様子で、オーケストレーションが厚めのわりには聴いてる分には随分とスッキリしているような印象の響きでした。
 それでトータルで見ると、-自らの努力で勝ち得た数多の栄光よりも、その裏に隠された苦労と失ったものの大きさに比重を置いて静かに訥々と激動の人生を語って聞かせ、でも最後には「私は充分すぎるほど生を全うできたと思うよ」で締め括る、そんな老紳士の自叙伝-みたいな印象でした。終楽章の最後の美しさも絶品で、拍手するのも勿体ないくらい無音の余韻をしばらく噛みしめたくなるほどでした。

・・・でもそうはいかないのが京響定期だったりして(苦笑)。
誰だよ、拍手のタイミング早すぎるって・・・ ヽ(`Д´)ノ

 それはさておき、今まで聴いてきた大友&京響のコンビでは一番完成度が高くて感動的な演奏でしたし、熱心なエルガーファンのサイトでも常々高い評価を受けている大友さんなだけはあると思わされました。これがブルックナーやマーラーだったら大阪でも存分にアピールできるんでしょうけど、今まであまりエルガーとは縁のなかった私でもプログラムが発表されてからずっと楽しみにしていましたし、その甲斐が充分すぎるほどあったのでとてもよかったです。できれば大友さんのメガネ姿をもう少し見たかったけど(笑・眼鏡かけてはったんが指揮する時だけでしたし)。
 マーラーといえば、来年3月に9番が控えてますが、今回の出来からかなり期待してもいいのではと思います。終楽章がどういった演奏になるのか楽しみですね。

P.S.
カーテンコールの後、やおらマイクを持ち出した大友さん。
「常任退任のあいさつには、いくらなんでもまだ早すぎまんがな・・・」
と思ったら、先日文化勲章を受章された京響友の会会長の岡田節人・京大名誉教授へのお祝いの言葉でした。そして、1階席中央に座ってらっしゃた岡田節人さんへ満場の拍手とともに2ndVnの三瀬さんから花束が手渡されました。
私は生物学には全く疎いので岡田暁生さん(京都大学人文科学研究所准教授:専攻は近代西洋音楽史)のお父君ということしか存じませんが(苦笑)、遅ればせながら、受章おめでとうございます。