BOE、ECBとも政策金利を引下げ

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火曜日はRBAが据置き・BOCが利下げと豪州とカナダで中銀の判断が分かれましたが、昨日は英欧とも市場予想通りの結果。さらに英国では量的緩和策も打ち出しましたね。欧州もいろいろとヤバげですし。

ただ、NY午前までは弱含んでいた欧州通貨も株式市場が前日の上げを打ち消す以上の下げを見せてからはドル安逆戻し。ドル円・クロス円までとうとう耐えられなくなって下落しましたね。NYダウもとうとう6500ドルすら割るかも?といった気配です。

先日の米上院予算委員会での証言でバーナンキFRB議長がAIGの件で恨み節めいたこともチラッと言ったらしいですが、そりゃ気持ちわかりますわ・・・本業の保険以外のところで大赤字だし、かといってバッサリ切れない事情はあるし・・・。

欧州も爆弾抱えた感じで、底はまだまだなんでしょうかねぇ?

それにしても昨夜はどこのFX業者もシステムがおかしくなるような時間があってビックリしました。どうもEBSという(主にドル円・ユーロドル・ユーロ円・ドルスイスなど)銀行間の為替取引を仲介するシステムに障害が発生したらしいですね。今夜は米雇用統計が控えてるんですけど・・・大丈夫かな?


英中銀が政策金利を引き下げ、量的緩和に着手
【ロイター 2009年3月6日】

[ロンドン 5日 ロイター] イングランド銀行(英中央銀行)は5日、政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き下げ過去最低水準の0.5%にした。

 また、750億ポンドの資産買い入れを発表した。

 利下げは6カ月連続。マネーサプライの拡大により国内経済を支援する。

 中銀は資産買い入れプログラムについて、今後3カ月に買い入れる資産の大半は中・長期の英国債で、金融政策委員会が今後の会合で効果を見極めると説明した。

 一方、政府は英中銀に対し、量的緩和政策を支えるため、全体で1500億ポンド(2120億ドル)の資産買い入れ枠を与えた。1500億ポンドの枠には、すでに信用市場の機能回復策として英中銀に配分されている500億ポンドが含まれている。

 中銀は、向こう2年間でインフレが2%目標を下回るかなりのリスクが残るとしたほか、低水準の金利により、一部市場に非生産的な影響が生じる可能性があるとの懸念を示した。

 UBSの英経済エコノミスト、アミト・カラ氏は、資産買い入れ決定について「明らかに正しい措置」と指摘。恐らく、向こう1年間で買い入れ規模は2倍に拡大するとの見方を示した。

英中銀の声明全文【ロイター 2009年3月6日】

[ロンドン 5日 ロイター] イングランド銀行(英中央銀行)は5日、政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き下げ0.5%にすると発表した。0.5%は過去最低水準。中銀はまた、750億ポンドの資産買い入れプログラムを明らかにした。

 中銀が発表した声明は以下の通り。

 英中銀金融政策委員会は本日、政策金利を0.5%ポイント引き下げ0.5%とすること、ならびに750億ポンドの資産買い入れプログラムの実施を決定した。

 信頼感の低下と世界的なクレジット市場の根強い問題を反映し、世界経済は引き続き弱まっている。英国では2008年第4・四半期の生産が大幅に減少した。これは個人消費の減速や設備投資の一段の縮小や株式相場の急落を映しており、一部は過去のポンド安の影響が出始めたことによる純輸出の拡大で相殺された。今年初め(の生産)も同程度の減少となることを企業調査が引き続き示している。失業率は著しく上昇した。企業や家計のクレジット状況は依然ひっ迫している。

 1月の英消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比3.0%に鈍化した。ポンド安により輸出価格に圧力がかかっているが、賃金圧力は引き続き緩和している。エネルギー・食品の小売価格の下落や付加価値税(VAT)率の一時的引き下げの影響で、インフレ率は今年後半までに2%の目標を下回って低下する公算が大きい。

 2月のインフレ報告はCPI上昇率が中期的に目標の2%を下回る大幅なリスクを示し、金融政策の一段の緩和が必要となる可能性が高いことを3月の金融政策委員会で指摘した。報告がまとまった後に公表された指標はこの見方を大きく変えるものではなかった。従って委員会は、金融政策スタンスの一段の緩和が正当化されると結論付けた。しかし、非常に低水準の政策金利が一部金融市場の作用や銀行システムの貸出能力にマイナスの効果を及ぼす可能性も指摘した。最終的に、委員会は政策金利を0.5%ポイント引き下げ0.5%とすることを決定した。

 委員会は、政策金利引下げだけでは中期的にCPI上昇率が目標の2%を下回る大きなリスクが依然残ると判断した。従って、マネーサプライとクレジットの拡大させ、これにより中期的なインフレ目標を達成できる水準に名目支出の伸び率を押し上げることを目的に、一段の金融措置を講じることを委員会は併せて決議した。

 これを受け、また総裁と財務相との間で最近交わされた金融政策目的での資産買い入れファシリティー(APF)の利用に関する書簡を踏まえ、委員会は英中銀がまず、750ポンドの資産を買い入れることで合意した。委員会は、この買い入れプログラムの実行には最長3カ月かかる可能性があることを認識した。この一部は、社債市場の機能向上を目的としたAPFを通じ、民間セクターの資産を買い入れる中銀のプログラムの資金に充てる。ただ、総額750億ポンドの買い入れという委員会の目標達成に向け、中銀はまた、流通市場で中・長期の伝統的な英国債を買い入れる。向こう3カ月の買い入れ総額の大半は英国債が占める可能性が高い。

 委員会は今後の会合で、この買い入れプログラムのマネーサプライやクレジット拡大における効果や、やがては名目支出の伸び率を高める効果を監視し、適宜買い入れのペースや規模を調整する。

 3月の金融政策委員会の議事録は3月18日に公表する。

ECBが50bp利下げし過去最低水準の1.5%、追加緩和に含み
【ロイター 2009年3月6日】

[フランクフルト 5日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)は5日、主要政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き下げ1.50%とした。利下げは昨年10月以降5度目で、政策金利は最低水準となった。トリシェECB総裁は理事会後の会見で、追加利下げの可能性を排除しないと述べた。

 ロイターが実施した調査では、78人のエコノミストのうち全員が利下げを予想し、大半の76人は50bpの利下げを予想していた。

 ECBはまた、上限金利(限界貸出金利)と下限金利(中銀預金金利)についても50bp引き下げ、それぞれ2.50%、0.50%にすると発表した。

 トリシェ総裁は、追加利下げの可能性を排除できないとしたが、その時期や幅については明言を避けた。他の主要中銀に追随し債券買い入れに着手する可能性についてもコメントしなかった。

 金利は底を打ったかとの質問に対し総裁は「これが到達し得る最も低いポイントかわれわれは事前に判断しなかった。今後の決定は、理事会での協議を通じて検討される事実・数値・判断に左右される」と述べた。

 総裁は、この日の決定は「理事会の総意(コンセンサス)によるもの」とし、利下げ幅をめぐり意見が割れたことを示唆した。

 インフレについては「全般的に大幅に低下しており、2009年と10年にかけて2%を大きく下回る状態が続くと現時点で予想される」とした。

 ウニクレディトのアウレリオ・マッカリオ氏は「総裁会見は極めてハト派的なトーンで驚いた。少なくとも文言や数字の上では、ECBは危機の深刻さをいまや完全に認識している」とした。

 <追加の非標準的措置はまだ>

 ECBによる債券買い取りに関する質問に対し総裁は、依然検討中とし、新たな情報にはほとんど言及しなかった。「われわれは新たな非標準的措置を協議し検討しているとだけ言っておく」とし、いかなる選択肢も排除しないと述べた。ECBは市場に大量の流動性を供給しており、すでに非標準的モードに入っていると強調した。

 総裁は、現在0.5%となっている預金金利は「非常に低い」と繰り返し指摘した。

 <スタッフ予想>

 ECBスタッフ予想は、2009年のユーロ圏16カ国の域内総生産(GDP)見通しをマイナス2.2─マイナス3.2%とした。中間値はマイナス2.7%。昨年12月時点ではマイナス1─ゼロ%だった。

 10年はマイナス0.7─プラス0.7%、中間値はゼロ%。前回はプラス0.5─1.5%。

 トリシェ総裁は現在の物価下落は「経済活動の厳しい落ち込みを反映している」とした。

 最近の経済指標は「09年は世界・域内ともに需要が低迷する公算が大きいとの見方のさらなる裏づけ」だとし、「10年を通じて緩やかに回復すると見込まれる」と述べた。 コメルツ銀行のチーフエコノミスト、イェルク・クレーマー氏は「ECBはGDPとインフレ見通しを大幅に下方修正した。これによりECBが政策金利を1.0%に引き下げる可能性が非常に高くなった」と述べた。

トリシェECB総裁の会見要旨【ロイター 2009年3月6日】

[フランクフルト 5日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)は5日の理事会で、主要政策金利を0.5%ポイント引き下げ過去最低の1.5%とした。

 トリシェECB総裁の会見要旨は以下の通り。

 <追加利下げの可能性について>

 言及しているリスクの一部が顕在化しても、事実や数値から妥当と判断されれば、金利がさらに引き下げられる可能性を排除しない。

 <金利は底を打ったか>

 現在の金利が引き下げ得る最低水準かに関し、われわれは事前に判断しなかった。今後の決定は、理事会での協議を通じて検討される事実・数値・判断に左右される。

 <ゼロ金利政策>

 ゼロ金利に多くの欠点があると思う理由については詳しく述べない。われわれは明らかにそう判断している。

 <東欧>

 東欧(に関する問題)についての現段階のわれわれの立場は、枠組みを変えないことが極めて重要というものだ。

 われわれには、欧州為替相場メカニズム(ERM2)への加盟に関してもユーロへの加盟についてもルールがある。これら既存のルールを維持することが欧州連合(EU)全体の安定にとって非常に重要だ。

 一部の国が非常に弱い状態にあることを理由にルールの変更を提案するのは好ましくないと言える。

 <非標準的措置>

 非標準的措置に関し、ユーロ圏の構造に合致したものが何なのか、深く検討している。量的という意味では、既にかなりの、非常に目に見える量的リスクをとっている。

 われわれは、新たな非標準的手段を協議し検討している。ただ、これ以上の詳細は控える。いかなる特定の非標準的手法に対しても事前にコミットすることは絶対にない。

 何事も排除せず、決定したことについてはきちんと説明するつもりだが、現時点では、追加の非標準的措置の可能性を検討している段階だ。

 <金利決定は総意>

 この日の決定は理事会の総意(コンセンサス)による。

 <インフレ率の変動>

 総合年間インフレ率は今後数カ月で一段と低下すると予想され、恐らく年央頃、一時的にマイナスとなる可能性がある。その後は、これまでのエネルギー価格の動向に起因する基本的な影響から再び上昇すると見られる。そのため2009年中、欧州連合基準の消費者物価指数(HICP)は著しく変動する公算が大きい。ただ、このような短期的ボラティリティは金融政策見通しには影響しない。

 <インフレ見通しへのリスクは概ね均衡>

 インフレ見通しをめぐる不透明性はかなり高い。見通しへのリスクは概ね均衡している。リスクはとりわけ、経済活動見通しへのリスクと商品(コモディティ)価格へのリスクと関連している。

 <マイナス成長と回復>

 金融市場混乱の影響を反映し、世界経済は過去数カ月間で大きく減速した。新興国にもますます影響が出ている。

 不透明性が高い中で、世界の貿易量がは大幅に減少し、ユーロ圏域内需要も大きく落ち込んだ。その結果、ユーロ域内の実質国内総生産(GDP)伸び率は2008年第4・四半期に前期比マイナス1.5%と、大きく縮小した。

 これまでの経済指標や調査は、域内の経済活動が2009年初めまで引き続き弱いことを示している。年内は世界・域内ともに需要が低迷するとみているが、その後次第に回復すると予想している。

 <インフレ期待>

 2010年を通じて、経済は全般的に緩やかに回復するとみられる。同時に、中長期的なインフレ期待を示す指数は、中期的インフレ率を2%をやや下回る水準で維持するという理事会の目標に沿って、引き続きしっかりと抑制されている。

 金融分析を照合した結果、インフレ圧力は鈍化していることが確認された。

 <インフレ>

 インフレは全般的に大幅に低下しており、2009年と10年にかけて2%を大きく下回る状態が続くと現時点で予想される。

 この見通しは、商品(コモディティ)価格や域内物価の下落、経済活動の厳しい落ち込みを反映したコスト圧力といった要因に基づいている。