5月米雇用者数は前年9月以来の小幅減・・・為替市場ではドル高が進む

水曜日のADP雇用統計はほぼ予想通りの結果で大きな改善は見込めないと思われていた昨日の米雇用統計でしたが・・・

失業率-5月:9.4%(9.2%)
非農業部門雇用者数変化-5月:-34.5万人(-52.0万人)

製造業雇用者数変化-5月:-15.6万人(-15.0万人)
平均時給-5月:0.1%(0.1%)
平均時給-5月(前年比):3.1%(3.1%)
週平均労働時間-5月:33.1(33.2)

*前回修正
非農業部門雇用者数変化:-53.9万人→-50.4万人
製造業雇用者数変化:-14.9万人→-15.4万人

失業率が高めになっているのが気になりますが、以前から言及されていたことなので想定の範囲内かもしれませんね。それよりも雇用者数の減少が思ったよりもずっと改善されてる様子です。株式市場では開始直後に大きく買われた後は利食いに押されてか反落。為替市場はドル円・クロス円が大きく買われた後は全般にドル高が進んだ感じですね。

地区連銀総裁のうち何人かからコメントが出されたようです。インフレ懸念に言及した方もいたみたいですね。また、ドイツを訪問中のオバマ米大統領に代わってバイデン米副大統領から声明が出されました。欧州では週末になってラトビアの動向が危険視されはじめましたし、英国のブラウン政権では首相辞任の噂が否定されたのに続いて内閣改造でダーリング財務相も留任するものの、英与党の労働党で若手のホープでもあるパーネル雇用・年金相が辞意を表明し、今週に入って閣僚辞任が3人という有様。最近のドル安傾向が米雇用統計などを契機に変わるのかどうか、来週から見極めたいと思います。


5月米雇用者数は前年9月以来の小幅減、失業率は悪化
【ロイター 2009年6月6日】

[ワシントン 5日 ロイター] 米労働省が発表した5月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が34万5000人減と、2008年9月以降で最も小幅なマイナスとなった。減少幅は市場予想の52万人減を大幅に下回った。

 一方、失業率は9.4%と前月の8.9%から上昇、1983年7月以来の水準に達した。予想は9.2%だった。新規労働力人口が急増したことや雇用の落ち込みが失業率の悪化につながった。

 3・4月の非農業部門雇用者数はそれぞれ65万2000人減(前回69万9000人減)、50万4000人減(同53万9000人減)に修正された。

 スイス再保険(ニューヨーク)のチーフ米国エコノミスト、カート・カール氏は「ようやく良いニュースが出てきた。いずれかの段階で(減少数が)30万人の範囲に向かう必要があった。結局のところこれまでに信じられない規模の人員削減が実施された」と述べ、「今回の数字はおそらく異常値ではなく、年末までは改善が続く可能性が高い」との見方を示した。

 業種別では建設セクターが前月の10万8000人減から5万9000人減に減少幅が縮小。政府による総額7870億ドル規模の景気対策が支援した可能性がある。

 サービス業は12万人減。前月は23万人減だった。製造業は15万6000人減。クライスラーの破産法適用申請による工場閉鎖が影響した可能性がある。前月は15万4000人減だった。

 教育・医療関連は4万4000人増。前月は1万3000人増加した。レジャー・接客業は3000人増。これまで減少が続いていた。

 07年12月のリセッション(景気後退)以降に失われた雇用数は600万人に達した。 

 平均週間労働時間は前月の33.2時間から33.1時間に縮小。時間当たり賃金は18.54ドルに上昇。前月は18.52ドルだった。

米大統領が8日景気対策強化について発表=副大統領
【ロイター 2009年6月6日】

[ワシントン 5日 ロイター] バイデン米副大統領は5日、朝方発表された5月の雇用統計で非農業部門雇用者数の減少幅が予想を大幅に下回ったことについて、心強い兆候であると述べた。ただ、米経済がリセッションから脱却するまでの道のりは依然長いとの見方を示した。

 また副大統領は記者団に対し、オバマ米大統領は8日、向こう数カ月をかけての景気回復に向けたプロジェクトを「強化する」計画を発表する予定であると述べた。

 バイデン副大統領は、オバマ政権は毎月の雇用数が増加に転じるまでは満足しないと述べ、「大統領と自分は8日、夏にかけての景気対策実施の強化に向けた計画を発表する」と語った。

NY株まちまち、雇用統計消化のなか利食い売り
【ロイター 2009年6月6日】

[ニューヨーク 5日 ロイター] 米株式相場はまちまち。ダウが小幅続伸する一方、ナスダックとS&P500は反落した。米雇用統計は、非農業部門雇用者数の減少幅が予想を大きく下回る一方、失業率は上昇する相反的な内容となるなか、最近上昇していた銘柄に利食い売りが出た。

 ダウ工業株30種は12.89ドル(0.15%)高の8763.13ドル。

 ナスダック総合指数は0.60ポイント(0.03%)安の1849.42。

 S&P総合500種は2.37ポイント(0.25%)安の940.09。

 週足では、ダウが3.1%、ナスダックが4.2%、S&P500が2.3%、それぞれ上昇した。

 5月の非農業部門雇用者数は34万5000人減と、2008年9月以降で最も小幅なマイナスとなり、減少幅は市場予想の52万人減を大幅に下回った。

 一方、失業率は9.4%と前月の8.9%から上昇し、1983年7月以来の水準に達した。

 相場は序盤で上昇し、その後は投資家が雇用統計の内容を消化するなか下げに転じる不安定な動きとなった。

 週末を前に、資源・エネルギー・金融・ハイテク株など最近上昇していた銘柄に利益確定の売りが出た。JPモルガンが2.3%安。シェブロンが0.6%安、米ニューモント・マイニングも5.5%安となった。

 インテルが1.3%安となり、ナスダックを押し下げた。米半導体工業会が、09年の世界の半導体売上高について、前年比21.3減少するとの見通しを示した。

 世界経済の見通しが上向くとの見方を手がかりに大手製造業メーカーや輸出企業に買いが入った。ボーイングは4.1%高。ユナイテッド・テクノロジーズは2.3%高。

 ウォルマート・ストアーズも0.4%上昇した。150億ドルの自社株買い計画を明らかにした。

                   (カッコ内は前営業日比)

ダウ工業株30種(ドル)

       終値       8763.13(+12.89)

   前営業日終値    8750.24(+74.96)

ナスダック総合

      終値     1849.42(‐ 0.60)

   前営業日終値    1850.02(+24.10)

S&P総合500種

      終値     940.09(‐ 2.37)

   前営業日終値     942.46(+10.70)

引き締めまで時間かけ過ぎるべきでない=アトランタ連銀総裁
【ロイター 2009年6月6日】

[ワシントン 5日 ロイター] 米アトランタ地区連銀のロックハート総裁は、連邦準備理事会(FRB)が金融政策を引き締めを「見越し」、引き締めに転じるまでに時間をかけ過ぎるべきではないとの見解を明らかにした。マーケット・ニュース・インターナショナル(MNI)がインタビューを伝えた。

 総裁は「まだそこには至っていない」とも述べた。

 インフレをめぐる市場での懸念が高まる中、FRBが拡張的金融政策を維持しながら、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標をいずれ引き上げていくことを想定できると指摘した。

 また、米長期債の利回り上昇に対処するため、FRBが長期債の追加買い取りを実施する可能性があるとしたほか、期間が短めの資産の減少に伴い、FRBはバランスシートを維持する必要がある、と語った。

米金利上昇、インフレへの不安が背景なら懸念=SF地区連銀総裁
【ロイター 2009年6月6日】

[ワシントン 5日 ロイター] 米サンフランシスコ地区連銀のイエレン総裁は5日、最近の米国債利回りの上昇について、連邦準備理事会(FRB)がインフレを抑制できないとの不安が理由なら「懸念される」と表明した。 

 同総裁は金融市場に関する討論会で「FRBのバランスシート拡大がインフレにつながるとの懸念が一部で出ている。政策を巻き戻す際に政治的・技術的な困難に直面する可能性があるという理由だ」と指摘。「こうした主張に今のところ説得力があるとは考えていないが、このような不安が最近の米国債利回りの上昇の背景にあるなら懸念される」と語った。

 イエレン総裁は国債購入を含むFRBのクレジット市場対策は「成功のようだ」と評価した。こうした政策が資金借り入れコストの低下や景気刺激に及ぼした影響を踏まえれば、「ゼロ金利をめぐる問題はこれまで考えられていたほどコストが大きくない可能性がある」との見解を示した。

 ただ、「金融政策で非伝統的な手段を用いることは、意図しなかった結果をもたらすリスクと不透明性を必然的に伴う」と付け加えた。

 景気見通しには言及しなかった。

閣僚辞任相次ぐ英政府の今後の見通し【ロイター 2009年6月5日】

[ロンドン 5日 ロイター] 国会議員による経費乱用が問題になっている英国で4日、パーネル雇用・年金相が辞意を表明した。閣僚の辞意表明は今週に入って3人目。

 同相は1年以内に実施される次期総選挙で労働党が勝利するチャンスを増やすため、ブラウン首相に退陣するよう呼び掛けた。同相の辞意表明は欧州議会選および地方選と時を同じくしたが、選挙では与党労働党の大敗が予想されている。

 景気後退(リセッション)と経費乱用をめぐる不祥事に揺れる労働党政府とブラウン首相の今後の見通しを探ってみた。

 <パーネル雇用・年金相辞任が持つ意味>

 非常に重要。他の閣僚が追随しかねない。3日に辞意表明したスミス内相やブリアーズ地域・地方政府担当相が内閣改造で更迭される前に自ら飛び出すとみられていたのとは異なり、パーネル氏は内閣で上級ポストを堅持すると予想されていた。

 パーネル氏は39歳で人気急上昇中の党のホープ。ブラウン首相を公に批判して辞任した最初の閣僚となった。

 <ブラウン首相はどう対応するか>

 首相にとっては求心力回復が急務で、早ければ5日にも内閣改造に取り組む見込み。パーネル氏の辞任や5日に発表される地方選の結果、7日夜に発表される欧州議会選の結果を受けた不愉快な新聞の見出しから少しでも注意を遠ざける上で内閣改造が役立つ可能性もある。

 しかし、ブラウン首相は改造に取り組む以前に、まず空席となった3閣僚の穴を埋める必要がある。

 内閣の入れ替えに関しては、ブラウン首相と親しいボールズ児童・学校・家族担当相がダーリング財務相の後任に起用されるとの観測が流れたほか、ダーリング財務相に今より目立たないポストが提示された場合、同相が閣僚を辞任するとの観測も浮上している。

 ミリバンド外相の後任にマンデルソン民間企業担当相を充て、党内の規律回復の一助に閣僚経験の長いブランケット元内相を呼び戻す可能性もささやかれている。

 ミリバンド外相もマンデルソン民間企業担当相も、現在の職務を喜んで継続すると述べている。

 <ブラウン首相は生き残れるか>

 生き残れない可能性がますます強まっているようだ。閣僚の相次ぐ辞任に加え、下院で後方席に座る若手議員がブラウン降ろしを図る計画もうわさされている。

 首相を救うことができるかもしれない要因もある。

 首相交代という事態になれば、労働党が12年間守り続けてきた政権の座を明け渡すことがほぼ確実とみられる総選挙の早期実施を求める野党保守党の声がさらに大きくなるだろう。ブラウン首相は2007年に任期半ばで辞任したブレア首相の後任となり、総選挙の洗礼を経ていない。アナリストは労働党が総選挙を実施せずに首相を交代させることはできないとみている。

 一部の労働党議員は、経済が回復し、選挙の見通しが改善することを期待して、来年までブラウン首相を擁護し続けることが彼らの利益につながると考える可能性がある。

 <ブラウン首相でなければ誰か>

 ジョンソン保健相が最有力候補とみられている。ジョンソン氏にはブラウン首相に欠けているメディア対応力があるが、政策についてあいまいとの批判もある。

 労働党が世代交代を望めば、ミリバンド外相が対抗馬となる可能性もある。