コンフェデ杯開幕、敵地で再びブラジルに完敗・・・2013コンフェデレーションズカップ:ブラジル 3-0 日本

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開始3分でネイマールにゴールを許した時点で詰みでしたね(苦笑)。

 

FIFAコンフェデレーションズカップ ブラジル2013 グループA

ブラジル 3−0 日本

 

コンフェデ杯が始まるまでブラジルの代表監督がフェリポンに替わっていたことを知りませんでした。華麗なサッカーが見たいブラジルの人たちからすると不満が出そうな気もしますが、ナショナルチームで結果を出そうってのなら人選はこうなるわなぁ・・・。対する日本は個の力の差はもちろんコンディション調整もままならない状態で日本→カタール→ブラジルと長距離移動と気候の落差を伴う連戦・・・ザッケローニ監督と彼のスタッフにとってもこうした状況は未体験ゾーンだったと思います。加えてナショナルチームでの実績はフェリポンの方が上ですからね(欧州クラブチームにおいては逆だけどw)。まぁ正直3点差で済んでまだよかったかな、と(ブラジルが最初の2点でペースダウンしたのもあるでしょうが)。前後半の出会い頭に1点づつ取られたのは大いに反省が必要でしょうけど。

3月のヨルダン戦に負けたことで代表の新戦力を発掘して試す時間とチャンスを逸したとはいえ、一昨年のコパ・アメリカをやむなく辞退した日本代表にとってはW杯前に世界という舞台で真剣勝負できる最初で最後の機会ですし、来年の本番を視野に入れて今のメンバーから誰をふるい落とすか、チームザックにはしっかり見極めてほしいと思います。

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ザック「日本らしくない戦い方だった」 コンフェデ杯 ブラジル戦後会見
【スポーツナビ 2013年6月16日】

 サッカー日本代表は現地時間15日(日本時間16日)、ブラジルのブラジリアでコンフェデレーションズカップ開幕戦となるブラジル代表戦に臨み、0−3で敗れた。日本は3分に先制されると、その後も48分、93分に追加点を許すなど力の差を見せつけられた。

 試合後、日本のアルベルト・ザッケローニ監督は「今日は日本らしくない戦い方をしてしまった」とコメント。しかし、「次のゲームはよりよいプレーができると確信している」と、次戦に期待を寄せていた。日本は現地時間19日にイタリアと対戦する。

チームの出来は少し残念に思っている

 今日は日本らしくない戦い方をしてしまった。理由は2つ考えられる。まず、試合開始直後に、ああいった形でゴールを決められてしまったことで(試合の)入りのところでつまずいてしまった。2つ目はカタールからのロングフライトと、この試合までの日数が短かったことで、そういった現象が起きてしまったと考える。普段の我々では考えられないようなミスがこの試合で起こってしまった。

――今日、先発で1トップに前田(遼一)でなく岡崎(慎司)を使った理由は? またその狙いはうまくいったと思うか?

 ゲームは自分の思ったとおりにはいかなかった。ただ、その変更が試合に響いた理由にはならないと思う。岡崎を1トップに起用した理由は、相手のディフェンスラインの特徴を考えた上で、彼が適任だと考えたからだ。相手陣内の深い場所まで行ってクロスを上げたときに、相手のセンターバックが空中戦に強いということで、そこはあまりチャンスがないと判断した。だから裏に抜け出すことができる選手をトップに、そして2列目により技術レベルの高い中盤の選手を入れることにした。

――0−1で迎えた後半、どのように試合を変えようとしたのか?(大住良之/フリーランス)

 我々は3失点したが、1点目が前半3分、2点目が後半3分、3点目がアディショナルタイム3分だった。インターバルのときは「うちのプレーをしよう」と話をした。チームに自信を植え付けるために、我々のプレーを思い切りやろうと声をかけたが、うまくいかなかった。その理由としては、ウチが引いてしまった、もしくはコンディションが良くなかったか、どちらかだったと思う。ひとつ言えるのは、我々はアウエーでの厳しい戦いの中で、もう少しプレーで自分たちのパーソナリティーを出せるようにしていかないといけない。平常心で自分たちのプレーができないと、普段自分たちができることもできなくなってしまう。チームの出来は少し残念に思っている。もっともっとできるチームだし、それが分かっているだけに悔しい気持ちがある。

次のゲームはよりよいプレーができる

――ブラジルとのアウエー戦は初めてだと思うが感想は? また観客の声援にプレッシャーは感じたか?

 ブラジルと対戦することは、非常に難しいことだった。我々が考えるべきは、どのようにして普段やっているプレーをできるようにするのか。その上で、ブラジルと対戦することで何を得ることができるのか。しかし、通常やっているプレーをお見せすることができなかった。普段ならもっといいプレーができている。

――コンディションの問題を指摘していた。次の試合までに時間がないが、リカバーは可能か? それからこの大会で今まで通り戦うと言っていたが、この結果を受けてもその気持ちは変わらないか?(後藤健生/フリーランス)

 私が確信しているのは、もっとやれるということだ。実際、今日何がピッチで起こったか分からないが、明日メンバーと話して、最初に失点したのが影響して相手に恐れをなしたのか、選手は体調が回復していなかったのか、実際にピッチでどのような状況だったのか聞いてみたい。次のゲームはよりよいプレーができると確信している。

――ブラジルの印象は?

 試合前の会見でも申し上げたが、私はブラジルを高く評価している。我々はプレッシャーを彼らに与えることできなかった。今日の対戦では、我々は何も示すことができなかったが、次の対戦機会があれば、今度は日本の力を見せられると思う。

――今回も失点してから戦術を変えたが、もっとブラジルにプレッシャー与えるべきではなかったか?

 メンバーを変えたが、流れを変えることはできなかった。やりたいことができなかった。はっきりとした目標を頭の中で考えていたが、それを達成することができなかった。

<了>

 

スコラーリ監督「日本の混乱を狙った」 コンフェデ杯試合後、ブラジル監督会見
【スポーツナビ 2013年6月16日】

 サッカー日本代表は現地時間15日(日本時間16日)、ブラジルのブラジリアでコンフェデレーションズカップ開幕戦となるブラジル代表戦に臨み、0−3で敗れた。ブラジルに対して日本がどれだけのプレーができるのか注目の一戦だったが、サッカー王国の前に力なく敗れた。

 開幕戦で日本に快勝したブラジルのルイス・フェリペ・スコラ―リ監督は、試合後の会見で「結果については最も喜ぶべきこと。決勝進出の可能性を残せてうれしい」と初戦できちんと勝利できたことに対して安堵(あんど)した。また、試合開始時にフッキとオスカルのポジションを入れ替えたことについては、「日本を混乱させるためだ。よりいい並びを探っていた」といつもとは違うポジションの配置を試せたことに満足感を示した。

目標はファイナルに進み、勝つこと

――今日の試合を受けて、代表にさらにプラスすべきことは何か?

 この試合で最も喜ぶべきことは結果だ。これで決勝進出の可能性を残すことができた。もちろん問題をすべて解決したわけではないが、それらも解決すれば素晴らしいチームができると思う。

――ネイマールは開始早々に得点を決め、その後ピッチを離れたが

 非常に素晴らしいゲームをしたが、負傷したのでピッチを離れた。

――今日の観衆は代表に対してどういう反応をしていたか。またスタジアム外ではデモで逮捕者もいたそうだが

 観衆は試合開始3分のゴールで喜んでくれた。また、わたしは競技場内のゲームのこと、代表のことに集中しているので、場外のことは何も答えられない。

――フレッジとネイマールが別のインタビューで全く同じ受け答えをしていたが、偶然だと思うか?

 偶然だと思う。インタビューの内容を聞いていない。われわれが同じようなことを言っているのであれば、そういう環境にあるからかもしれない。

――パウリーニョのゴールだが、ピッチにいた選手、ベンチにいた選手も全員で輪になっていた。2002年(日韓ワールドカップ時の)のスコラーリファミリーを思い出したが

 02年の話はもう済んだことだし、スコラーリファミリーなんてない。われわれは非常に仲の良いチームと言えるが、15日前よりさらに良い環境を作ろうとしている。つまり、ファイナルに行って勝つということを目標にしている。そのためにはメキシコ戦は慎重にならないといけない。決勝に進むためには、そこが大きなハードルだからだ。

――メキシコ戦について

 彼らはこの10年間、われわれを苦しめている。(会場の)フォルタレザの観衆はわれわれをサポートしてくれるだろう。何万人もの観客が国歌を歌って一体になれば、対戦相手へのプレッシャーになる。また、ブラジリアのキャンプは素晴らいものだった。ホテルも練習場も素晴らしかった。我々としては、ブラジリアでの歓待に心から感謝している。

ゴールによりグループ内の信頼感が構築される

――フランス戦から進化しているか?

 今日も進化している。戦術的に完ぺきではなかったかもしれないが、考える機会を与えられた。われわれがバランスを持ち続けるのであれば、同じ条件でも勝つ可能性は高いと思う。

――親善試合でイングランドに対して2ゴール、同じくフランスに3ゴール、そして、日本に3ゴール決めたが

 夢としてはほかのチームにも2〜3点入れたい。時にいいチャンスを逸することもあるが、ゴールによってよりグループ内での信頼感が構築される。

――中盤から前線へのパスがない時間帯があったが、その理由は?

 中盤2人がマークされていてパスを出しにくい状況だった。我々としては、少しリスクをとって、何が起こり得るのか見極めることできた。ウイングはオープンな場所にいたので、パスを通すことができた。

――試合が始まったときは、フッキが左、オスカルが右にいたが、途中15分から本来の形になった。なぜ最初は逆にしたのか?(後藤健生/フリーランス)

 相手選手を混乱させるためだ。そして最もいいポジションで、どうすれば良い結果が得られるのかを見極めるためだ。ネイマールとオスカルが、どういう並びのほうが良いかを探っていた。

――後半、ブラジルは左を集中的に攻撃しているように見えたが、意図したことか?(田村修一/フリーランス)

 そちらにチャンスがあるということで、そちら側から攻撃したのだと思う。ただ、片方のサイドだけに集中したわけでもなかった。

――2−0になってから中央を攻め続け、3点目は一番やりたいスルーパスからゴールとなった。ゴール内容としては大満足だったのでは?(湯浅健二/フリーランス)

 わざとそうしたものではない。得点できたのは、よりコンパクトな中盤で、対戦相手にチャンスを与えなかったからだ。2点目は後半すぐに入ったので、よりやりやすくなった。点差が少なくても、よりコンパクトにして相手がペナルティーエリアに入らないようにした。

――ジョーの得点の重要性について語ってほしい

 彼は40人の(招集リスト)の中にいて、攻撃的な選手であり、左利きだ。最初はスタメンではなかったが、彼はしっかりチャンスを生かして成果を出した。

――ルイス・グスタボについてはどうか?

 彼はイングランドとの試合で多くのチャンスを作り、フランス戦でも伸びた。今日の試合の中でもベストプレーヤーだと思うし、与えられたチャンスを生かしている。彼はドイツのスタイルを身につけて実践し、戦術をうまくこなしている。

<了>

 

長友佑都「W杯優勝なんて笑われる」 コンフェデ杯、ブラジル戦後コメント
【スポーツナビ 2013年6月16日】

 サッカー日本代表は現地時間15日(日本時間16日)、ブラジルのブラジリアでコンフェデレーションズカップ開幕戦となるブラジル代表戦に臨み、0−3で敗れた。日本は3分に先制されると、その後も48分、93分に追加点を許すなど力の差を見せつけられた。

 試合後、日本の長友佑都は「ワールドカップ(W杯)で優勝を目指すと言ってきましたけど、腹を抱えて笑われるくらいのレベルだなと思う」と、完敗という結果と乏しい内容を恥じた。また、香川真司も「これくらいの差があるのかと思うと、すごく残念な気持ち」と悔しさをあらわにした。

長友佑都(インテル/イタリア)

「W杯優勝なんて腹を抱えて笑われる」

 レベルが違いました。すべてにおいてのレベルが違ったかなと。悔しい気持ちです。(前回対戦と比べて)むしろ差が開いているかなというレベルだと思います。向こうも本気を出してきていた。気持ちが入っていたし、これが本当の世界トップのレベルなんだなと感じました。僕は、W杯で優勝を目指すと言ってきましたけど、腹を抱えて笑われるくらいのレベルだなと思います。

(ダニエウ・アウベスについて)言ってみれば、中学生とプロのレベルですよね。僕が中学生レベルで、向こうはプロレベル。ただ、レベルの差は感じつつも、自分のなかで1対1を仕掛ければやれるなという自信はあったし、もちろん素晴らしい選手ですけど、越えられない壁ではないと思いました。僕の努力次第だと思います。

 あと2戦は勝つしかないです。引き分けでも厳しいし、やっぱり勝ちにいく。正直、今日のようなサッカーをしていたんでは、次の試合も勝てないと思うし、割り切って前から行くサッカーもしていかないと、厳しいかなって思います。

 終わってから(本田)圭佑とも話しましたけど、やっぱり個のレベルが違い過ぎるんで、僕もそうですけど、今の日本代表の選手がブラジル代表に入れるかといったら、誰ひとり入れないと思います。本当に1人ひとりがトップを目指して、向上心や貪欲な気持ちを持っていかないと、この1年で差が埋まらないと思います。

香川真司(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド)

「悔しいというか、すごく残念な気持ち」

 これが実力だと思うと悔しいですし、この試合を振り返る限り、僕たちは攻守において完敗でした。(感じたのは悔しさだけか?)悔しいというよりは、僕たちがしっかりと気持ちを持って臨んで、これくらいの差があるのかと思うと、悔しいというか、これが結果なのかと思い、すごく残念な気持ちです。

(ブラジルは手ごわかったか?)やっぱり僕たちがアウエーでこういう試合ができる経験がない中で、それをトライしなかったというか、あれだけ勝ちにいくと言っておきながら、その姿勢を示すことができずに終わったという感じで、悔しいというか、もったいないというか。そういう気持ちです。

 一番最初に決められて、もちろん試合の入りは大事ですが、あれは防ぎようがなかったです。決めた選手をほめるべきでした。なので、選手も切り替えました。だけど、どこかで前半、もう1点も失いたくないと思いました。昨年のイメージもあり、ゲームも慎重に入り、攻撃では前に出ていく姿勢やリスクを冒す姿勢、精神的なところで後手に回った前半でした。ただ、それはしょうがないというか、最低0−1でいいというのは頭にありました。どんな内容であろうとも。ただ、後半絶対にチャンスが生まれるとみんな思っていましたが、後半の最初にやられてしまいました。

内田篤人(シャルケ04/ドイツ)

「この結果は妥当かなと思う」

 この結果は妥当かなと思います。もう少し取られてもおかしくなかったかなと。前半は特に自分たちのミスが多かったんで、監督からも『いつまでウォーミングアップしてるんだ』みたいなことを言われました。

(ネイマールについて)彼がエースというのは分かってましたし、1対1ではやっぱり負けちゃいけないと思いました。ドイツでも1対1は自分の中で意識してますし、彼をしっかり抑えられれば他の国とやっても大丈夫かなと。(意識していたのは)飛び込まないことと、逆取ってからがうまいんで、先を読むこと。あとはボランチとセンターバックの位置をちょっと確認しながら中に入るとかは自分の中で判断してやってました。1回やれば相手のイメージが自分の中でできたんで、ホントにギリギリのところでした。

(イタリア戦までには)コンディションもしっかり上げないといけないし、勝ち点が拾えなかったけど、まだ1つしか終わってない。もちろん監督がイタリア人なんで、恥ずかしい試合はできないし、上に行くためには落とせないので、大事じゃないですか。(監督のために?)選手はみんなそう思っていると思います。やっぱりスタッフもイタリア人がたくさんいますし、日本でやっていて向こうには負けたくないという気持ちは強いと思います。

長谷部誠(ボルフスブルク/ドイツ)

「相手に余裕を持たせてしまった」

 開始早々にあのようなゴールを決められて難しくなったし、相手に余裕を持たせてしまったというのはあります。先制点は痛かったです。僕はイラク戦に出ていなかったのでコンディションは悪くなかったけど、ピッチコンディションという意味ではあまり良くなかった。ブラジルもミスをしていたけど、ブラジルの方がこういうピッチでもしっかりとしたプレーができていました。

 前回もフィニッシュの精度だったり、1対1の局面だったり、自分たちとは差があったし、今回もその差は感じました。ホームだからもっと来るかなと思っていたけど、そこまで来なかったのは先制点を取って余裕が出たというのもあったと思います。すべての部分で差がありました。あと1年でいかに埋められるかというところになってくると思います。

遠藤保仁(ガンバ大阪)

「あきらめる選手は誰もいなかった」

 前半は我慢しながらやって、失点せずに行こうと思っていたんで、立ち上がりに失点してしまったのは非常に残念でした。我慢強くやるところはしっかりやりながら、どこかで点を取りにいかなきゃいけないので、ある程度リスクを負いながらというのは考えていました。前後半の早い時間帯に取られたんで、あの2点はかなり大きかったかなと思います。あきらめる選手は誰もいなかったと思いますけど、こういうアウエーでやる試合では、極力失点は減らしていかないといけないと思いました。

(次に向けて?)終わったものは取り返せないですし、今日出た課題もあると思うので修正しながら、気持ちの切り替えはやっていかないといけない。次もいい相手(イタリア)ですし、もう1回自信を持って、今日よりもいいゲームしないと勝ち点3は取れないと思うんで、またみんなで試合まで気持ちを持っていきたいと思います。

岡崎慎司(シュツットガルト/ドイツ)

「大事な場面でミスが目立った」

 前線で裏を取ることを狙っていました。相手の守備陣を引かせて、そのぶん真司とか圭佑が空くと思ったので、もらったときに裏を常に狙っていました。クロスも何回か触れそうなのがあったし、チャンスもあったので、個人的にはあれを決めていれば、という感じでした。やっぱり、どこかで個人で(マークを)はがせる場面がないと、こういう展開になってしまう。

(ミスが多かったのでは?)チームとしてもそうだし、グラウンドも相当荒れてたので、お互い大事な場面でミスが目立ったんですけど、日本はそれが多かった印象があります。ミスはしょうがないけど、そのあとのリアクションとか、仕掛けていくことも少なかった。そういうことを意識しなければいけないと言ってきて、それが足りないことを露呈してしまった。点を取ることもそうだし、要所で点を取られて負けてしまいました。

(ブラジルは)1人ひとりがやるべきことをやっている感じ。仕掛けてくるときにサイドバックがネイマールと何回もチャレンジしたり、ワンツーすると見せかけて、もう一回戻したり。そこで時間を作られてしまいました。

清武弘嗣(ニュルンベルク/ドイツ)

「チャンスあると思ったが、交替になった」

 守備のすきをうまく突けなかったですね。後半からまたスペースが空いてくると思ったので、チャンスがあるかなと思っていましたけど、交替になってしまったので。守備の時間を減らすのが一番だと思いますけど、守備がきつかったです。

吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)

「相手のプレスや帰陣がすごく速かった」

 1点目は素晴らしいシュートだったけど、2点目は絶対に取られてはいけなかった。0−1でハーフタイムに入って、守備は我慢していればチャンスはあると思っていたので、なんとか先に点を取りたかったです。あの2点目はすごく痛かったし、3点目は不必要でした。

 狙いは悪くなかったと思います。立ち上がりから前にいこうと話していたけど、奪いにいっても、ボランチとサイドバックを使ってうまくいなされてしまうので、ブロックを作りました。悪くはなかったと思うし、そこからの失点はなかった。ただ、ボールを奪った後に続かなかったし、相手のプレスや帰陣がすごく速かったです。

(フレッジとのマッチアップだったが)1タッチではたいて中に入ってくるので、中での勝負だと思っていました。実際、かなり狙っていたし、セカンドボールも狙われていました。気をつけていたし、それ自体は想定内だったけど、2列目からの仕掛けやコンビネーションへの対応はすごく苦しみました。

今野泰幸(ガンバ大阪)

「次は自分たちの力をしっかり出し切りたい」

(ブラジルとの差について)細かいところですけど、中盤のミスの多さがブラジルに比べて日本は明らかに多いし、力の差は感じました。正直、得点のにおいがしませんでしたし、なかなかいい攻撃ができませんでした。ミスからのカウンターも多かった。ブラジルはミスも少なかったし、カウンターも早かったです。堅いサッカーは前回と変わらないです。

(失点の時間帯について)僕らのプラン的には体を張りながら、0−0で状況を長くして相手を焦らせたかったのはありました。あの1点が入ったからかは分かりませんが、ブラジルはすごい落ち着いてたし、90分通していくところといかないところのメリハリもハッキリしていました。後ろの守備も堅かったし、強かったです。ネイマールの得点は世界のスターだなという感じです。あれを大事な大会で決めるのがスターだと思います。

(イタリア戦に向けて)もう日にちも少ないので、しっかりコンディションを整えることと、やっぱりコミュニケーションを取れるわけだから、しっかり話し合いながらまた自分たちのサッカーを思い出したいです。今日みたいに自分たちの力を出し切れなくて負けるのではなくて、次は自分たちの力をしっかり出していい試合をしたいなと思います。

細貝萌(レバークーゼン/ドイツ)

「相手のプレスや帰陣がすごく速かった」

 0−2の状態で入って、監督から特別な指示はなかったけど、ボランチの一角に入るということと、ヤットさん(遠藤)と代わるということで、長谷部さんが前に出たときに、自分が真ん中に残っていること、どっちかが前に出たら必ずどっちかが真ん中にいてくれという話はされました。負けている状態だったので、これ以上失点をしてはいけない状態だったと思います。そのなかで失点してしまったことは自分のなかで残念でした。監督の意思としては、負けている状態だったけど、バランスを整えて、ショートカウンターを狙ったのかなと思います。

(ブラジルは)個の能力は高いし、すべてが世界トップクラスのレベルの選手たちでした。パウリーニョらボランチの選手は普段から見ている選手だけど、レベルがやっぱり違うなと思いました。ブンデスリーガでもいい選手はいるけど、その種類が違う。自分はプレミアやスペインの経験はなく、ブンデスしか知らないけど、たとえば(ルイス・)グスタボはバイエルンでもあまり出ていない選手。自分にとってはブンデスでやっていることはポジティブにとらえているし、そこでもまれることで成長していかないと、日本も強くなっていかないと思っています。

川島永嗣(スタンダール・リエージュ/ベルギー)

「もっとやれたんじゃないかと思う」

 もうちょっと立ち上がりのところは強くいかないといけなかったと思います。立ち上がりの失点が試合自体を難しくしてしまいましたし、自分たち自身にとっても難しくなってしまいました。球際もそうですし、前半も後半も含めてちょっと弱かったと思います。

(1点目について)打ってくるというのはもちろん分かりましたけど。あそこをフリーでやらせたらもちろん相手の技術も高いし、立ち上がりのところからどれだけ体をつけられるかもそうですし、本当に相手に対して厳しくいくかが大事になってくると思います。

(今日はミスが多かったが)もっと自分たちのサッカーをやれたと思いますし、チャレンジもできたはずです。そういう意味で結果も含めて満足できないゲームだったかなと思います。

(イラク戦から日数がなかったが)そんなことを自分たちが考えてるひまもないですし、逆に実際にW杯本大会になれば移動もある中でやらなきゃいけないです。イタリア戦もありますし、本当に移動があったり過密日程の中でも自分たちはどんどんやらなければいけないし、環境も変わります。そういう中で自分たちが持ってるコンディションの中でそれ以上のものを出せるかが大事になってくると思います。

(前回のブラジル戦との違いは)相手が昨年以上にプレッシャーを高い位置でかけてきてるっていう部分も多少あると思います。ただ自分たち自身がもっともっとボールを動かせたと思いますし、そういった意味で相手のやり方の違いもあったと思います。僕ら自身ももっとやれたんじゃないかという思いがあります。

<了>

 

完敗招いたザックに3つの提案 残り2試合を有効活用するために
【スポーツナビ:宇都宮徹壱 2013年6月16日】

祝祭ムードの中で開幕したコンフェデ杯だが……

 上空を旋回するヘリコプターのホバリングの音で目が覚めた。6月15日、いよいよFIFAコンフェデレーションズカップ(コンフェデ杯)2013が、ブラジルの首都・ブラジリアのナシオナル・スタジアムで開幕する。こちらに到着した3日前から、地元テレビは大会の事前情報を盛んに流していたが、現地の大会への期待感はこちらが想像していた以上だ。開幕前夜も、各地からブラジリアに乗り込んできたと思しきファンたちの気勢を上げる声が、深夜まで街中に響いていた。

 昼前に徒歩でスタジアムに向かう。キックオフ4時間前にもかかわらず、あちこちで日差しを浴びてまばゆく輝くカナリア色のユニホーム姿の人々を見かける。これほど多くのブラジルサポーターを目にするのは、3年前の南アフリカ以来のことだ。ただし、彼らが身につけているのは、ナショナルチームのユニばかりではない。サンパウロの白、フラメンゴの赤と黒、そしてパルメイラスの緑、などなど。日本代表のホームゲームだと、Jクラブのユニを着た人はほとんど見かけることはないが、その点ブラジルはかなり自由な印象を受けた。愛するクラブがあって、代表がある。そんな当たり前のことが、ここブラジルでは少しばかり粋に思えてしまうから不思議だ。

 とはいえ、皆が皆、このコンフェデ杯の開幕にウェルカムというわけではなかった。この日のために歩行者に開放されたスタジアムに向かう大通りでは、コンフェデ杯とワールドカップ(W杯)に反対するデモの集団に遭遇した。ざっと見たところ500人くらいはいただろうか。横断幕に書かれた文字を拾い、あとで検索をかけてみると、どうやら彼らの主張は「スタジアムを作る金があったら、もっと教育や医療を何とかしろ!」というものらしい。私が見たデモはまだ平和的であったが、試合後に中田徹さんのコラムを読んで、催涙ガスが打ち込まれて逮捕者が出たことを知った。華やかな祭典の裏側に、地元住民の苦悶(くもん)が存在することを、恥ずかしながらこのとき初めて知った次第である。

ネイマールのゴールでブラジルの優位は決した

 さて、0−3という完敗に終わった、この試合。敗れたこと自体が残念であったが、それ以上に残念だったのが「日本らしさ」をほとんど披露することなく、それゆえ世界に対してインパクトを残すこともなく、単なるブラジルの「やられ役」に終わってしまったことである。取り急ぎ、試合の流れを振り返ることにしたい。

 この日の日本のスタメンは以下の通り。GK川島永嗣、DFは右から内田篤人、吉田麻也、今野泰幸、長友佑都。中盤は守備的な位置に遠藤保仁と長谷部誠、右に清武弘嗣、左に香川真司、トップ下に本田圭佑。そして1トップに岡崎慎司。意外だったのが、1トップに前田遼一ではなく、今年2月のラトビア戦以来となる岡崎の起用であった。この点についてザッケローニ監督は「相手のディフェンスラインの特徴を考えた上で、彼が適任だと考えた」と語っている。チアゴ・シウバとダビド・ルイスという、世界的にも極めて強固なセンターバックコンビにガチンコで挑むよりも、その裏を突くことにポイントを絞った方が勝機を見いだせると指揮官は考えたのであろう(その後、後半6分に清武を下げて、前田の1トップに戻ってしまうのだが)。

 一方でディフェンス面では、できるだけ0−0の状況を長引かせることを念頭に置いていた。それは「僕らのプラン的には、体を張りながら0−0で状況を長くして相手を焦らせたかったのはありました」という今野のコメントからも明らかだ。ところが、このプランは開始早々にあっけなく崩れてしまう。前半3分、左サイドのマルセロから、矢のように鋭いクロスが打ち込まれる。これをフレッジが胸で落とし、ワンバウンドしたボールをネイマールが右足ボレーでゴール右隅上にたたき込む。川島も精いっぱいのセービングを試みるが届かず、早々にブラジルが先制ゴールを挙げる。

 このネイマールのゴールによって、残り87分のブラジルの優位は決定付けられたと言っても過言ではないだろう。勝利への過度のプレッシャー、そしてエースの沈黙。それらの懸案事項が同時に、しかも早々に払拭(ふっしょく)されたことで、その後のブラジルはかなり余裕を持ってゲームをコントロールすることができた。前半のブラジルのポゼッションは64%を記録したが、後方でゆっくりボールを回しながら極力リスクを回避していたことは留意すべきである。対する日本は、積極的にシュートを放っていた本田を除いて、すっかりプレーに自信が失われ、本来の出来からほど遠いミスを連発。前半のブラジルにしてみれば、前半は1点のリードで十分であった。

 そして後半3分、ブラジルが追加点を奪う。ダニエウ・アウベスの右からのクロスにパウリーニョがワントラップから反転してシュート。吉田の寄せも川島のセーブも実らず、ボールは日本のゴールネットを揺さぶる。1点目同様、相手の出はなをくじくタイミングで、それほど手数をかけずにきっちり決める。ブラジルの攻撃は、いやらしいまでに効率的だ。対する日本は、2点を失っても決して意気消沈することはなかったものの、後半25分を過ぎてから目に見えて運動量が落ちていく。そしてアディショナルタイム3分、カウンターからオスカルのスルーパスに、途中出場のジョーが川島の股間を抜くゴールを決めて3−0。結局、これがファイナルスコアとなった。

ザッケローニは何を見誤ったのか?

 試合を終えて冷静に考えてみれば、純粋に力の差がそのままスコアに表れたゲームであった。今月4日にW杯予選突破を決め、11日に最後のイラク戦を終えて、ようやくアジアでの戦いから開放された日本であったが、すぐさま「世界モード」へとシフトチェンジできるわけがない。「アジアモード」から抜け切れていない状況で、W杯優勝5回を誇るブラジルにいきなりぶつかっても、力の差を見せつけられるのは当然と言えば当然である。

 それでも、心の奥底では「多少はブラジルを手こずらせるのではないか」という願いにも似た期待が、私にもあった。おそらくザッケローニもそう思っていたことだろう。それがかなわなかった理由として、彼は「試合開始直後にゴールを決められ、(試合の)入りのところでつまずいてしまったこと」、そして「カタールからのロングフライトに加え、この試合までの日数が短かったこと」を挙げている。いずれももっともな理由だ。とはいえ後者に関しては、最初からハードな日程になることは分かりきっていたことである。

 なぜザッケローニは、選手のコンディションを度外視して、イラク戦とブラジル戦をいずれも真剣勝負で臨んだのであろうか。そこがどうにも解せない。情況証拠から考えられるのは、指揮官がこの日程を甘く見ていたか、あるいは選手のリカバリーに過度の期待を寄せていたか、どちらかであろう。それは、チーム最年長の遠藤を酷使し(彼はブルガリア戦から3試合連続フル出場だった)、とうとうガス欠を起こして細貝萌と交代(後半33分)させたことからも明らかである。およそ戦術的とは思えない、このボランチの交代を見て、ベンチは選手のリカバリー能力をきちんと把握しているのか、非常に疑問に感じた。

 一方のブラジルはといえば、異例とも言える2週間にわたる代表合宿を敢行。その間にイングランドとフランスという欧州の伝統国とのフレンドリーマッチを行い、15日のコンフェデ杯開幕戦に照準を合わせてチームの強化に取り組んできた。その間、相当にメディアや世論からたたかれながらも、しっかり結果を出す努力を怠らなかった。そんなブラジル相手に、コンディションもままならないまま日本がぶつかって、良い内容が期待できるはずがない。ブラジル戦の一番の敗因を挙げるなら、ザッケローニのずさんとも言えるプランニングに尽きると私は考える。

指揮官「見極め」の場でもある

 とはいえ、終わってしまったことは仕方がない。それに、せっかく2年前のアジアカップ優勝でつかむことができた、今回のチャンスである。ゆえに残りのイタリア戦とメキシコ戦は、断じて無為に戦うべきではない。ついでに言えば、今さら「個の力」不足を嘆いたところで、この1週間で急激にそれが伸びるわけでもないだろう。とりあえず「世界との距離感」については、このブラジル戦で痛いくらい体感することができた。残り2試合は、より実践的に有効活用すべきであると割り切り、提案したいことが3つある。

 まず「それぞれテーマを持って臨むこと」。具体的には、チャレンジする試合、結果を求める試合、それぞれのシミュレーションをすることである。W杯本番となれば、どうあがいても勝てない相手と必ず同組となる。そこで各国の駆け引きとなるわけだが、グループリーグで最低でも勝ち点4を確保するためには当然、結果重視の試合もあれば貪欲に点を取りに行く試合も出てくる。今回のコンフェデ杯が公式戦であることを考えれば、願ってもないシミュレーションの場だ。裏のメキシコ対イタリア(現地16日)の結果を冷静に見極め、「どうすればこのグループを突破できるか」をじっくり精査しながら、今後の試合に臨んでほしいところだ。

 次に「思い切った選手起用」。2試合残っているのだから、オーソドックスな陣容で臨む試合と、やや意表を突く陣容で臨む試合があってもいい。もちろん、交代枠は3枚しかないので、できることはおのずと限られる。それでも、本田の1トップ、中村憲剛のトップ下、さらにはW酒井(宏樹、高徳)の起用など、スタート時からあらゆる可能性を探ってみるのも悪くないと思う。さすがにここで3−4−3を使うのは、いささか「やけっぱち感」を禁じ得ないが、それでも明確な狙いがあるのであれば十分にアリだ。

 最後に「現有戦力の見極め」。やや厳しい表現になるが、この大会を通して「本当に世界で戦える人材か否か」のフィルタリングがかけられることだろう(もちろん、海外組・国内組問わず)。指揮官も認めてきた通り、これまで日本は予選突破を第一優先で考え、あえて(だと信じたいが)コアメンバー固定で戦ってきた。だが、それはあくまで「アジアモード」での話。今後、「世界モード」にシフトするにあたり、これ以上の伸びしろが望めない選手がいれば、どれだけチームへの貢献度があったとしても、ここでいったんリセットする必要がある。もちろんピッチに立つ選手たちも、それくらいの緊張感を持って戦うことは言うまでもない。

 一方でコンフェデ杯の残り2試合は、ザッケローニ自身の「見極め」の場でもある。(あまり想像したくないが)もしも指揮官が残り2試合を無為に浪費し、日本らしさを表現することもなければ、本大会に向けた希望を見いだすこともできず、あっさり大会を去ることになったなら――彼との別れが1年早まることも、決してあり得ない話ではないと思う。

<了>

 

銃声とともに幕を開けたコンフェデ杯 ゴール裏で見たブラジルの圧倒的な力
【スポーツナビ:中田徹 2013年6月16日】

会場周辺に鳴り響いた突然の銃声

 コンフェデレーションズカップ(コンフェデ杯)のブラジルとの一戦を前に、続々とエスタジオ・ナシオナルに集まって来るブラジルサポーターたちの姿が壮観で、それを眺めていた僕はなかなかスタジアムの中へ入れずにいた。キンキンに冷えた缶ビールを飲みながら、僕はブラジル人と「ブラジル2! ジャポン0!」「いいや、ブラジル2! ジャポン3だ!」などとたわいもない会話で盛り上がりながら、最後は「ボア・ジョーゴ!(良い試合を)」とエールを送って別れるということを繰り返していた。

 スタジアムの入り口正面にはデモ隊もいた。彼らの掲げる不満は多岐に渡っていて、いまひとつ、何を要求しているのかハッキリしなかった。かなり人数は多かったが、本当に穏やかなデモだった。とはいえ、何がキッカケでトラブルに発展するか分からなかったので、僕はデモ隊とはある程度距離を置きながら、試合前のスタジアム周辺を楽しんでいた。

 ツーリストインフォメーションの出張所の辺りで、アンケートの回答を求められ、「どこの国から来たの?」、「何日いるの?」、「ブラジリアには何泊するの?」といった簡単な質問に僕は答えていた。すると、“バババババーン!”といきなり銃声がした。機動隊がデモ隊に向けて何かを放ったのだ。僕はすかさずツーリストインフォメーションに潜って隠れると、「怖い怖い」と言いながら銃声がやむのを待っていた女性ボランティアたちと視線があった。

 やがて騒ぎが収まり、英語が流ちょうな青年ボランティアが、デモ隊に理解を示しながら、怒ったような口調で話し出した。
「ブラジリア州は腐っている! このデモは州への抗議デモなんだ。まず病院。施設は古く、医者は少ない上に腕も悪い。だから、病院に行くことは、死にに行くことだと俺たちは思っている。教育や行政もそう。非常にレベルが低いんだ。なのに見ろよ。この巨大なスタジアムを。たった1試合しかコンフェデ杯で使わないのに、作っちゃったんだぜ。治安も悪い。今日、ブラジリアの町が平和そうに見えるのはコンフェデ杯があるからだ。ここでは年間300件の発砲事件がある」

 デモ隊のひとりが足を負傷して倒れていた。救急車が到着し、仲間たちの拍手の中、彼は病院へ運ばれていった。それが休戦終了の合図だった。機動隊がまたしても何かをぶっ放し始め、そのタマは地面の上で煙を上げていた。すると僕の目に刺激が走り、それが催涙弾だと理解した。デモ隊が逃げ、追いかけられるように、ブラジル人サポーターも逃げ出す。いったいどこまで走れば安全なのだろう!? 

 ずいぶん前だが、アヤックスがオランダリーグで優勝した日に、アムステルダムの町中でサポーターが暴れ、機動隊が催涙弾を打ちまくり、僕もそれに巻きこまれたことがあった。あのときは涙がボロボロ止まらなかったが、今回の催涙弾はずいぶん軽いようで、ほとんど涙はこぼれなかった。むしろ怖かったのは、背中などにタマが直撃することで、この場にいつまでも居ては駄目だ――僕は入場ゲートへ一目散に走って、スタジアムの中へ入った。

国内で批判を受けても日本を圧倒する力

 スタジアムの中は、外とは打って変わって平和だった。僕のチケットはゴール裏1階席だったが、ここには日本人がほとんどおらず、前後左右に座るブラジル人たちからずっとからかわれ続けた。日本の勝利を信じる僕は彼らに反論しては失笑を買った。

 スタジアムはとても見やすかった。前半に本田圭佑が蹴ったFKが左へ曲がって右へコースを変えたが、GKジュリオ・セザールがギリギリまでボールの軌道を見極めてはじく。その一連のボールの動きが、ゴール裏からハッキリと見えた。さらに悔しいことに、ブラジルと日本の間に埋めようもない差があったことも、ゴール裏からハッキリ見えた。昨年10月、0−4という大差で終わった両者の力関係は、まったく縮まっていなかったのだ。

 ルイス・フェリペ・スコラーリ監督率いるブラジル代表は、国内で大きな批判を浴びていた。試合当日の朝、ブラジルで著名な評論家が「あり得ないことだけど、アルゼンチン人のマルセロ・ビエルサがブラジル代表を率いてくれないだろうか。彼ならきっとブラジルを攻撃的なサッカーにしてくれるはずだ」と書いているのを見つけた。今のブラジルは守備的でつまらないというのが、国内での批判のひとつなのである。しかし、目の前で戦うブラジルは、確かにかつての優雅さこそないけれど、それでも4−2−4とも呼べるフォーメーションで、しかも両サイドバックが同時に日本陣内に侵入することもしばしばだった。

 サッカーは競い合うことによって緊張が生まれる。残念ながら、ブラジル対日本の試合は、その緊張感があまり感じられなかった。
 同じことは、日本代表というチームそのものにも感じた。最近の日本代表は顔ぶれが固定されてしまい、チーム内競争の緊張を感じられないのである。ワールドカップ予選も通過した今、しばらく失うものはない試合が続く。ここはぜひ、新戦力の発掘によって、新たな化学反応をチーム内に作ってほしい。

<了>

 

6件のコメント

  1. ピンバック: zara's voice recorder
  2. ピンバック: りゅうちゃん別館
  3. ピンバック: FREE TIME
  4. 誠に勝手ながら、他人を一方的に讒言するような挑発的コメントを残された方がいらっしゃいましたので、管理者権限で削除させていただきました。

    批評・批判は大いに結構ですし、元がスポーツ苦手な私に例示するなり何なりで論理的にご意見を仰っていただくのでしたら有難いのですが、
    「見る目がないから自分のブログを見て勉強しろ」
    と書き残すだけとはどういう了見でしょうか?

    時々TB送受信していたサイトの方なだけに残念です。
    誰か別の人が嫌がらせでなりすましていることを祈るのみですが・・・。

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