まぁ、後半最後の方で岡崎が1点取り返したのとチチャリートのPKを川島が止めて彼にハットトリックを許さなかっただけでも日本の意地は見せれたのかな、と(苦笑)。

・・・というか、ブラジルは今デモ衝突だなんだで大変な社会情勢なので、皆が無事にブラジルを発てるかどうか・・・お家に帰るまでが遠足、と言いますしね。

 

FIFAコンフェデレーションズカップ ブラジル2013 グループA

日本 1−2 メキシコ

 

北中米の雄メキシコ相手に運動量で負けてたら、そりゃなかなか勝ち目あらへんわな、という印象でした。あとベストメンバーがベストコンディションで戦える状態ならまだしも、どちらも叶わなかった場合にどうかというのも選手層の厚みの違いをメキシコに改めて見せつけられましたし、チチャリートの2ゴールがいずれもヘディングというのも世界レベルでの高さの点で不安の残る内容だったと思います。

で、結果はアレでしたけど、この3試合で現在のザックジャパンの良い所も悪い所も全て曝け出したようなものですので、来年に向けて1度チームをガラガラポンする機会が監督らチームスタッフと選手たち(まだポジションを得ていないのは特に)に与えられた、と思い直すことにしましょう。

 

ザック監督「十分に準備ができなかった」 コンフェデ杯 メキシコ戦後会見
【スポーツナビ 2013年6月23日】

 サッカー日本代表は現地時間22日(日本時間23日)、ブラジルのベロ・オリゾンテでコンフェデレーションズカップ(コンフェデ杯)第3戦となるメキシコ代表戦に臨み、1−2で敗れた。日本は54分にメキシコに先制を許すと、66分にも追加点を喫し、2点をリードされる。86分に岡崎慎司のゴールで1点を返したが、追い上げも及ばなかった。

 試合後、日本のアルベルト・ザッケローニ監督は「十分に準備ができなかった」と、激闘となったイタリア戦から疲労回復できなかったことを悔やんだ。それでも「世界の強豪とのギャップを埋めていくことはできると思う」と、今大会でつかんだ手応えとともに、さらなる飛躍を誓った。

疲れが回復していなかった

 メキシコは我々よりも良いプレーをしたと思う。体調も日本より良かったと思うし、我々よりも素早く動いていた。1対1の場面では特にそうだったと思う。イタリア戦で力を出し尽くしたこともあり、メキシコよりも疲れが回復していなかった。メキシコよりも試合をコントロールできていなかった。前半は前向きだったと思う。メキシコにプレッシャーをかけていた。ゴールを入れるチャンスもあった。(岡崎が)ゴールを決めたと思ったら無効だった。まだビデオを見ていないので、それを分析しないといけない。メキシコも後半になって良くなった。

 日本はDFがより前に出て、アタッカーやMFをサポートするというアプローチを取ったが、完全に実行できなかった。後半はよりスペースを作りたかったが、それがうまくできなかった。中盤がかなり詰まっていたからだ。長友(佑都)が負傷し、交代が必要だったため、フォーメーションを戻した。失点については、メキシコの方が空中戦に強かったからだ。

――メキシコ戦では、酒井宏樹や栗原勇蔵を起用したが、途中からレギュラーを投入した。その交代の意図は何だったのか? また途中から3−4−3を試したことについて、その理由を教えてほしい

 最初の質問だが、あと数センチの高さがチームに欲しかった。つまりよりハイプレーで強さを見せたかった。酒井宏はそれが保証できると思った。メキシコには3人の190センチ台の選手がいたし、エルナンデスもそれほど身長が高くないが、ヘディングがうまい。だから吉田(麻也)を投入した。栗原を入れたのは、吉田の体調が良くなかったからだ。吉田はイタリア戦から体調を回復させることができなかった。

 3−4−3は、後半で使った。ウイングがスペースを確保する唯一の手段だった。もう1人がサイドに張りつくことで、よりスペースが使えると思った。本田と香川にスペースが与えられた。純粋な3−4−3というより3−4−2−1だった。

――今日は5万2000人の観衆が集まった。グループリーグ敗退が決まったチーム同士の対戦でも満員だったが、監督はこれをどう受け止めた?

 インフラは素晴らしいし、ワールドカップ(W杯)開催の準備ができていると思う。組織も最適だと思う。5万2000人という観衆は、私にとって驚くべきことではない。ブラジル人がいかにサッカーに熱を持っているかは分かっている。ブラジルの人はサッカーが大好きで情熱を持っている。

強豪とのギャップを埋めていくことはできる

――3試合で感じた手応えと、この1年でやらなければならないことを教えてほしい(大住良之/フリーランス)

 ブラジル戦はアプローチを誤った。試合が始まってからは個性が控えめになってしまった。アウエーゲームのとき、しかも素晴らしいチームの地元でプレーするとき、我々はそうなることがある。最初に失点したときから、あまりいいゲームはできなかった。

 イタリア戦はハイレベルな試合だった。体調が整っているときはこのようなプレーができることを見せられた。対戦相手はある程度重要だが、コンディションが最高のときは、我々はこういうプレーができる。イタリア戦では国際試合の経験不足があらわになった。70分までは我々が試合を支配していた。我々はさらに向上しないといけない。イタリア戦はアプローチが良かったと思う。メキシコ戦もアプローチは良かったし、集中していた。プレーに対する意志も表れていた。しかし選手たちはやはり疲れが出ていた。イタリア戦の疲れが残っていたので、十分に回復できていなかった。

 とはいえ、コンフェデ杯でこうした経験を得ることで、改良点を確認したかった。来年のW杯に向け、世界の強豪とのギャップを埋めていくことはできると思う。まだ1年あるので、その点をしっかり頑張っていくつもりだ。いくつかの親善試合があるし、かなりの試合を控えている。日本サッカー協会にいくつかのアウエーゲームを調整することを要請している。アウエーで試合をすることで国際的な経験ができると思う。それが目的だ。

 また、私自身も最適な選手を選ばないといけない。今大会で選手の何人かはあまり休養できていなかった。シーズン中はクラブでプレーできていなかった選手もいた。体調は必ずしも良くなかった選手がいた。長友はここ3カ月で数ゲームしかしていないし、本田もこの7カ月で数ゲームしかしていない。理想的な体調ではなかった。W杯の予選の方も考えなければいけなかったので、コンフェデ杯の準備はできなかった。ポイントはゼロで終わったのは残念だが、一番大きな目標は個性を確認することだった。試合の流れは残念で悔しい。イタリア戦をモノにできなかったのが悔しい。弱点をさらに見いだすことができなかった。しかし、第2戦と第3戦は満足できる内容だったのではと思う。

――本田の出来に関してはどうか? 後半は足が止まっていて交代が必要だったのではという出来だったが

 本田は今大会のために十分な準備ができなかった。プレーすることで体調を整えるしかなかった。だから出場させた。ただ、イタリア戦から体調の回復ができなかった。

チームの性格を変える気はなかった

――勝ち点ゼロで終わったこと、セットプレーと立ち上がり、終盤の失点が続いたことについてはどう思うか?

 日本は勝ち点を取れなかった。ポイントを取りたかったが実現しなかった。その理由は、先ほどや前の試合でも言ったが、十分に大会のための準備ができなかった。また、前半開始の数分で失点、後半でも失点しているが、これもやはり体調が十分でなかったためだ。選手はすでに疲れていた。以前のコンディションではなかった。選手によっては、オーストラリア戦の前日に代表として集まったということもある。いくつかの試合が続いたが、体調を回復する余裕はなかった。そこは考慮しなければいけないと思う。イタリア戦から2日後でこの試合があった。イタリア戦の次の日、体調回復に務めた。昨日はもう最終練習だった。だから燃料タンクに燃料はそれほど入っていなかったと思う。

――コンディションがいい控え選手を起用する考えは?(宇都宮徹壱/フリーランス)

 選手交代は何人かした。先発は3人ほどイタリア戦から代わった。チーム全体を変えるとアイデンティティーを変えてしまうことになる。日本はイタリア戦ではよくやったと思う。だからチームの性格を変える気はなかった。今日はスタメン3人を代えた。試合中、どこで交代できるかを見極めた。戦術的に変更する必要があって、サイドで高い位置を取る必要があった。失点はディフェンスラインの人数はそろっていたが、空中戦で入れられてしまった。非常に良いヘディングシュートだったと思う。

<了>

 

デラトレ監督「反撃は容易ではなかった」 コンフェデ杯試合後、メキシコ監督会見
【スポーツナビ 2013年6月23日】

 サッカー日本代表は現地時間22日(日本時間23日)、ブラジルのベロ・オリゾンテでコンフェデレーションズカップ(コンフェデ杯)第3戦となるメキシコ代表戦に臨み、1−2で敗れた。すでにグループリーグ敗退が決定し、最終戦で勝利を飾りたい日本だったが、3戦全敗で大会を後にした。 一方、第2戦までに日本と同様に2連敗し、グループリーグ敗退が決まっていたメキシコは、最終戦を勝利で飾り、グループ3位で大会を終えた。

 試合後の会見に臨んだメキシコのホセ・マヌエル・デラトレ監督は、「反撃は容易ではなく、最初はボールの支配が難しかった」と序盤での苦戦を認めた。また、この試合を最後に今大会を去るため、ブラジル国民へのあいさつを問われると、「また、お会いしましょう」と1年後のW杯での再会を誓った。

ブラジルはホスト国として問題ない

 日本はよくやっていた、集中していたと思う。試合へのアプローチだが、我々に対して日本は攻めていた。しかし、徐々に我々がよりボールを扱い、ボックスでのスペースを使い、選手の個性を発揮してゴールにつなげた。もちろん、日本はまとまったチームで技術力があり、タレントがそろっていた。そのため、反撃は容易ではなく、最初はボールの支配が難しかった。しかし、後半に入りボールをキープすることができ、得点につなげることができた。そこで、より落ち着くことができ、攻撃することができたと思う。当然、日本も反撃してくるとは思ったが、できるだけボックス内でつなぐことが得点につながった。

――ハビエル・エルナンデスはここ最近8試合で7得点。メキシコ代表の最多得点に近づいているが? チームに取ってどれだけ重要な存在か?

 私は幸いにも、ハビエルがプロになった初年度にグアダラハラのチームに迎えることができた。常に決意を持ってプレーに臨んでおり、非常に動きも良くタイムリーなところでプレーしている。そのような素質があるので、マンチェスター・ユナイテッドでも非常に高いレベルでプレーしている。メキシコ代表でも、そのような技術、得点力に優れた存在だ。単にゴールするだけでなくスペースも確保してくれている、それにより攻撃的なチームであることを可能にしている。ほかの選手も含め、個性は違うがハビエルが優れた選手で助かっている。

――ドス・サントスは右サイドでのプレーが難しかったようだが?

 ブラジル戦でも同じプレーをしていたが、チームも選手もフルに彼のプレーを引き出すことができる。チームとしてはバランスを獲得することができるし、ジョバンニ(ドス・サントス)がリカバリーできるスペースを確保しなければならない。個人のコンディションも考えなければならないし、適切なポジションで彼の能力を引き出し、体力のことも考えないといけない。相手のやり方にもよるが、どのようにして彼のためにスペースができるのか、また彼のためにどうすればセットプレーが可能になるのか、というところでチームがプレーすることで彼が光るのだと思う。

――メキシコはどのような気持ちでブラジルから離れるのか?

 複雑な思いはある。われわれはホスト国に歓迎され、ブラジル滞在中はセキュリティーに問題はなかった。唯一の問題は、イタリアとブラジルに負けたこと。そして、グループリーグで敗退してしまったこと。それ以外はホスト国は全く問題なかった。来年にまた戻り、ブラジル本大会で試合をしたい。

――コンフェデ杯が終わり、来年へ向けてブラジル国民にどんなあいさつをするか?

「またお会いしましょう」だ。来年のW杯でお会いしましょう。メキシコとブラジルの国民同士の関係は非常に温かいと思っている。1970年のW杯から似たもの同士であり、その意味でもサポートをもらえて喜んでいる。

敗退も何かを学び取る機会

――2トップでヒメネスを使った理由は?(大住良之/フリーランス)

 いくつかの変更を加えた。そして、選手たちからもぜひチャンスを与えてほしいということで、よく選手を観察して、プレーをさせることにした。日本相手にチームのメリットになるのであればと考えた。それに、彼は非常に強い存在感を持っており、個性もある。メキシコのサッカーや代表チームに非常に貢献している。確かにヒメネスの特長を変えているが、4−3−2−1、4−3−3で起用することが可能だ。しかし、それはコンディションを見ながら決めることだ。

――W杯予選は4試合残っているが、これらの試合に向けて

 ここでもって、コンフェデ杯のページをめくらなければならないのは残念だ。しかし、今度はゴールドカップを取らなければならないし、それが目標であり、ゴールの一つだ。そして、W杯予選があるので、そこに向けてより良い状態を作る必要があり、そのために選手を見極めてベストの選択をする必要がある。そのためには9月まで待たなければならないし、それまでにいろんなことが起こるかもしれない。なので、適切な時間を待って選手の質をより良くして、勝っていかなければならない。

――メキシコはW杯予選の残り試合を勝てるか?

 通常ならW杯予選はベストメンバーを集める必要がある。なので、最善の選手を集めて切符を手にしたい。その前にゴールドカップがあり、W杯予選でもコスタリカ、米国との差もある。W杯予選ではアウエーが2試合残っているが、われわれとしては有利に進めてW杯の出場権を獲得したい。

――後半に攻勢を強めたのは何か指示を出したのか? それとも、日本の運動量が落ちたことが原因か?(日本メディア)

 チームはよりボールをコントロールしていた、そしてディフェンスも堅かったと思う。そのため、ボールをより支配して、チャンスをつかむようにした。しかし、序盤は日本がよくプレーしてきたので、われわれは本当に完敗しそうになった。それほど見事の形でプレーしてきた。なので、それに合わせてボールをコントロールするようにした。

――何も持たないで帰ることは望んでいないとのことだった。敗退が決まっていたわけだが、それについてはどう思う?

 確かにその通りで残念だ。また勝ったからといって、どのように勝ったのかのプロセスを分析しないと何の役にも立たない。いかなる試合でも、なぜそのような結果になったのか。ブラジル、イタリアとの試合で望んでいた成果を出せずに、グループリーグ敗退が決まったが、私としては毎試合、何かを学び取る機会だと思っている。より先に進みたと思うし、それは選手も同様だ。それぞれすべてのエネルギーを投資して成果を求めた。結果として今日の試合に勝つことができた。

<了>

 

本田「自信の差がそのまま格になる」 コンフェデ杯、メキシコ戦後コメント
【スポーツナビ 2013年6月23日】

 サッカー日本代表は現地時間22日(日本時間23日)、ブラジルのベロ・オリゾンテでコンフェデレーションズカップ(コンフェデ杯)第3戦となるメキシコ代表戦に臨み、1−2で敗れた。日本は54分にメキシコに先制を許すと、66分にも追加点を喫し、2点をリードされる。86分に岡崎慎司のゴールで1点を返したが、追い上げも及ばなかった。

 試合後、日本の本田圭佑は「プライド、負けられないというものが自分たちを動かす力になる」と、3連敗を喫して改めて感じた世界との違いを口にした。また、香川真司も「一体何をトライしに来たのか。本当に情けないです」と悔しさをあらわにした。

本田圭佑(CSKAモスクワ/ロシア)

「自信の差がそのまま格になる」

(3連敗だが)結果に関しては不本意。でも現実だし、人のせいではなく自分に降りかかるものだと思っています。ただ、ネガティブなことを言ってもしょうがないし、あらためてブラジル、イタリア、メキシコというチームに勝てるクオリティーが必要だと思います。さらにその上にはスペインがいるかもしれない。スペインとやれなかったのは非常に残念だけど、もっと高められると思います。ただ、なんとなく成長しているようでは、また同じ結果になるというのは今回で自覚しなければいけない。日本代表は必ず成長しているし、必ず力をつけているけど勝てないというのは、相手も成長しているから。そこで上回るにはどれだけの覚悟を持ってやらないといけないか、それがまだ足りないと思います。

 自信の差がそのまま格になります。百戦錬磨のイタリアはあれだけやられていても勝ってしまう。プライド、負けられないというものが自分たちを動かす力になる。僕らはとりあえず練習でやったことを100パーセント出そうとやるものの、勝ち方が分からない。一生懸命やって、いいサッカーもやっています。相手を圧倒しているけれども、その差で点を決められない。そこは格になる。

 イタリアで言えば、何回とスクデットを取ったり、チャンピオンズリーグを取ったりしている選手がいるわけで、その差は歴然としているのが現状。日本がアジアでプレーするときは、その格がうちにアドバンテージとしてある。負けるわけがないというプライドを持って挑んでいるから、ちょっとのヘマもできないし、そういう誇りを持って相手に挑み、相手を圧倒しているんです。今回はその逆パターンをやられている。一生懸命やるだけというのは限度があります。

(ビッグクラブに行けたら壁を少しは超えられるのか?)少しどころじゃないと思います。僕がレアル・マドリーに行けたら、計り知れないプレッシャーが待っていると思うし、僕は特に環境先行型なので、自分よりレベルの高いところでやることでいろんなことを吸収して、今ここにいます。次の移籍先がどこか分からないけど、そういうチャンスはもちろんあると思っています。

香川真司(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド)

「世界に向けての課題を感じる」

 別に何も残らなかった試合で、日本らしくしっかり負けました。勝ち切れなかった。トライしたけど負けた。今までと何も変わらないです。立ち上がりにチャンスがあったし、どうしてもお互いフワッとした雰囲気は感じたなかで、先に点を取れれば良かったのかなと感じます。3試合通してそういうところで点を取れなかったというのが、世界に向けての課題を感じます。

 ブラジルのようなチームに勝つためには最低限、個人とチームのレベルアップが必要だし、チームとして戦わないと勝てないのかなと、今日あらためて感じました。後半なんてみんなバラバラというか、勝ちたい気持ちがメキシコの方が強かった。僕らはすごくあいまいで、攻撃をやっていても、岡ちゃん(岡崎)が1人で頑張っていたけど、一体何をトライしに来たのか。本当に情けないです。イタリア戦では、チームとしてチャレンジできたけど、今日はできなかった。

 来シーズンは、まずプレミアリーグでしっかりと結果を残して、国際舞台に日本代表として出るときにもっともっと脅威になれる選手にならないといけない。そのためにはマンチェスターで個を磨いて、ゴールだったり、仕掛けることだったりというのを増やしていかないと、代表になったときに厳しい。1人ひとりがそういう姿勢を持って、意識をより高めてあと1年やっていかないといけないですね。

内田篤人(シャルケ04/ドイツ)

「これが現実で実力」

 ディフェンスラインの選手が負けている時間帯に入るのは難しかったですけど、CKを含め、自分のところでやられたのはもったいなかった。前半は1、2回チャンスはあったので、そこで取れれば。そこで向こうが耐えると、徐々に自分たちの時間帯に引き込む、そういう力はあると思いますね。耐えて、なんだかんだ勝つという。これが現実で実力。その通りだと思います

(3試合終わってみて、どうか?)自分たちがしっかり準備して、ある程度やれる時間帯もあるんですけど、それよりも、勝ち負けというのは感じる。良いサッカーをしているほうが勝ちには近づくんだけど、うまく勝ちを取り込むのは、他の国のほうがすごい。強いチームには点を取れる選手がいますからね。ネイマール、バロテッリ、エルナンデス。やられる選手にやられていますから、そこは残念な気がします。ただ、これだけみんなと一緒にいられて大会に出たのはすごく良いことだと思う。試合を終えたり、大会を終えると、チームとしてもひとつ成長すると思います。

長友佑都(インテル/イタリア)

「何も違いを生み出せなかった」

(けがしたのは)左のふくらはぎの付け根です。ずっとケアしていた部分で、ずっと腫れがありました。後半途中で動きづらかったので、チームに迷惑がかかると思って交代しました。(その後チームは4−2−3−1で戦ったが?)すごく悔しかったというか、自分がやりたかったです。ただ、足の状態が悪く、チームに迷惑をかけました。後半の途中から張ってしまい動けませんでした。

(最初の20分間に関して)入り方としてはイタリア戦のときみたいに入ろうとみんなで話していましたし、うまく入れたと思います。相手も少しずつ上げてきて、僕らもちょっと足が止まりだしたころにチャンスを作られ始めました。(後半の運動量低下は日程の影響か?)向こうも同じ日程でやっているし、コンディションは全く言い訳にできないです。僕らは動きの質、走力で相手よりも上回れなかった。それだけです。

(3連敗に終わったが?)3連敗しているので、結局のところは。もちろんイタリア戦で見えた部分もありますが、DFとして4失点はあってはならないと思います。コンフェデ杯も僕自身、個人としてチームの役に立てなかったです。そこは自分のなかですごく悔しいです。何も違いを生み出せませんでした。アシストもしていないですし、チームの課題というよりまずは自分の課題として、自分自身に反省をしないといけないです。

(チームとして学んだところは?)初戦のブラジル戦でチャレンジができませんでした。あれだけ引いて守っていては日本のサッカーはできません。結局は前半から前からいってチャレンジして、高い位置でボールを取って、攻めることをやっていく必要があると思います。

岡崎慎司(シュツットガルト/ドイツ)

「次は勝つためのゴールを決めたい」

 90分間で勝つための集中力が欠けている時間帯があるのかなと。やっぱり各国の強いチームは締めるべきところを締めているんで、僕らの攻撃がふがいなかったのはもちろんあるんですけど、簡単に失点してしまってはダメなのかなと思います。僕らも勝負を分けるポイントを全然分かってなかったなというのを感じました。それをこの3試合で見せつけられました。サッカー的にはやれるという自信がつきましたけど、じゃあ勝つという部分で、日本の課題というのは90分間で隙を見せない、隙を見せたときにやられてしまうという部分なのかなと。今日は(香川)真司と(本田)圭佑にマークがついていたから、だったら圭佑にワンタッチではたかせて、他の選手がもっとやらなきゃいけなかったと思います。途中からそう思って、やり出しました。

(2試合連続ゴールを決めたことは)満足はできないです。ただ個人的にはアジアの相手によく決めるというのがあったんで、一皮むけられたことを自分自身のなかで持てたというのは自信にはなると思います。もう一皮むけて、次は勝つためのゴールを決められるようにしたいなと思います

吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)

「個のレベルアップは必須」

(途中出場だったが)僕が入ってシステムを3−4−3にしようということでした。3−4−3の特徴を生かせるようにプレーしたかったのですが、(長友)佑都君のけがもあって、状況的にまた4−2−3−1に戻す形になりました。セットプレーの2失点目なんかはロンドン五輪でメキシコと対戦したときにも、同じ形でやられています。同じ形での失点、PK献上というのは、決してよくないですし、パフォーマンスもよくなかったと思います。

(同じ結果を1年後のW杯でに繰り返さないために)やっぱりこういう強い相手と戦わないといけないですね。昨日も言いましたけど、地力をもっとつけなければいけないです。シーズンが終わった後でもこういう高いレベルで高いパフォーマンスを発揮できるようにしたいです。1年経ったときにそこをどれだけ埋められるかだと思いますし、みんなが痛感したように何もできずに終わってしまったので、来年は形を出せるようにしたいです。

(失点9という結果は?)局面局面でやられていますけど、組織として大きく崩されたということはなかったと思います。ブラジル戦のネイマールのゴールにしても、やっぱりイタリアのゴールにしても、個のところでもっと詰められるようになれば、組織としては十分通用すると思います。イングランドでシーズン中からずっと言っていることですが、個のレベルアップは必須だと思いますし、僕個人が1歩2歩ステップアップするためにも細かいところにこだわっていかないといけないと感じています。それは昨シーズンから引き続き課題だと思っています。

 チームももちろん向上しなければいけないのですが、守備はすごく不甲斐ないというか、何もできずに終わってしまったので。僕、個人的にはコンフェデ杯に経験を積みに来たわけではなくて、結果を出しに来たつもりでした。そういう意味では何も残せなかったですし、はらわたが煮えくり返るような気持ちで帰らなければいけないのが残念です。

川島永嗣(スタンダールリエージュ/ベルギー)

「結果だけではなく次につなげる見方を」

 失点が多い形で終わったので、非常に残念な結果ととらています。ただ、結果だけ見るんじゃなく、次につなげるという見方をすれば、ポジティブな部分もあった。ネガティブな部分だけを見るんじゃなく、ポジティブな部分ももう一回、見返す必要もある。積み重ねてきた自分たちのサッカーを自信を持ってやれているときは、相手がどこであれ、対等にやれると思う。そこを結果につなげられなかったという部分では、まだまだ詰めていかなければいけない部分だと思います。今日の失点については、自分たちはゾーンで整っていたけど、ちゃんとプレッシャーをかけなきゃ意味がない。入ってきたところに対しては自分たちが仕掛けて取るイメージは持っておきたい。そこの部分については、課題というか、ほんのちょっとのところだと思います。世界を相手で自分たちがどれだけプレッシャーにいけるかという部分で、もうちょっとボールに対していかなければいけないですし、そういうところをもっとチームとしても、個人としてもやっていければ良いと思います。

細貝萌(レバークーゼン/ドイツ)

「もっと前にボールを供給しないと」

(3−4−3に移行したときの対応は?)DFラインが3枚になるので枚数は薄くなるけど、その分サイドの選手が高い位置を取れるし、前に3人いるので、監督が言うには3−4−3というのはより攻撃的なシステムですね。途中でアクシデントがあって、また4枚に戻しました。(3−4−3はオプションになるか?)監督はそう考えているから使いますし、練習でもやっています。この1年でまだまだ3−4−3をやっていく可能性はあると思います。そういうときにしっかりと対応できるようにしていきたいです。流れによってフォーメーションを変えるために練習していると思うので、自分たちもしっかりと与えられた役割をこなせるようにやっていきたいです。

(ボール支配率はメキシコとほぼ一緒だが、シュート数は日本がかなり少なかったが)シュート数が違う、シュートをそれだけ打っているということは、それだけ多くのチャンスを作っているということだと思います。相手はアジアの選手と違い、迫力がありました。もっと日本もシュートを打っていかないといけないです。シュートを打つために、自分はボランチの選手として、単純な形でももっと前にボールを供給していかないといけないと思います。

栗原勇蔵(横浜F・マリノス)

「先に点数を取れていれば」

(2ゴールのエルナンデスについて)2点目になったCKからの得点も反応が1人だけ速かったし、やっぱり世界であのサイズで戦っている選手はレベルが高いなと思いました。

 前半はゴールポストに当たったシーンなんかもありましたけど、わりとお互いスローペースでした。そんなに激しくなかったから、自分としてはスムーズに入れましたけど、戦ってみて『これは勝てるかもしれないな』と思っていました。先に点数を取れていればと思うし、そこでやられてしまった。でもチャンスもありました。

(強豪チームは)やっぱり余力を残してるから、ここぞというところで力を使えるというか、仕留め方を知っている。日本はいっぱいいっぱいというか全力でみんなプレーするから、相手がミスしても、ここぞという時にパワーを発揮しづらいのかもしれない。外国人選手は普段サボったりしているし、そういう時に力を発揮できるのかなと思ったりもしています。

中村憲剛(川崎フロンターレ)

「どれだけアドリブを利かせられるか」

 どれだけ個々でアドリブを利かせられるか。ある程度、練習で型というのはやりますけど、ピッチの中は生き物だから。その状況によって前に出るのがいいのか、後ろにいくのが良いのか、それは個々の判断だと思います。特に途中から出る選手は助けないといけないから。いかに自分が出ることによって、周りを生かせるか。逆に僕が入ったときに僕をどう生かしてくれるかもそう。

(長友がけがする前から4−2−3−1に戻す予定だった?)どうだったかな。二転、三転していたから覚えてないです。佑都がまずできるのか、できないのか。その前とかあまり覚えてないです。最終的に佑都と代わり、4−2−3−1に戻すという話で、やることはトップ下ではっきりしているから。15分の出場だったけど、出たときに仕事をしなければいけない。それは控えの選手の宿命です。その中でも、自分のスタイルが全く手も足も出ないという感触はなかった。中2日で疲労も蓄積されていただろうけど、本番はもっとタフな試合もあるでしょうから、やっぱり総合力だと思います。いかに途中から入ったときに自分の色をチームのために出せるか。代役ではなく、そういう風にしていかないといけないと思います。結果的に3戦全敗になりましたが、ブラジル戦からイタリア戦への切り替えは、素晴らしかったと思う。それに、そういう意味では良い経験ができたと思うし、あのとき、こうだったと言える体験があるのは日本にとって大きいと思います。

今野泰幸(ガンバ大阪)

「ミスが重なるとすぐに失点する」

 勝てないなっていう。それだけです。90分通しても、良い時間帯はあるし、うまく守れている時間もある。ただ、2失点しているから、世界とやるときには失点ゼロにするのはかなり難しい。何度も押し込まれて、なかなか落ち着かなくて、マイボールにできなくて、最後、マークがずれてやられた。もうちょっと、何かできただろうと。マイボールにしたときに、俺もクリアがけっこう多かったから。そこで、マイボールにして落ち着かせて、攻撃につなげられればいいと思う。落し込まれたときも、ラインコントロールをこまめにしたり、攻められているときは割り切って、全員で守るというか。隙を与えないのが大事だと思いました。思うことはたくさんあります。たくさんありすぎて整理できないくらい、いろんなことをやらなくちゃいけないってことは分かりました。

 守備で言えば、一瞬も集中を切らしちゃいけないなと。一つのポジションミスが失点に直結してしまうし、ミスが一つ、二つ重なったら、すぐに失点すると感じた。だから、もっと危機感を高めて、ポジションミスがないようにする必要がある。身体能力の違いも分かったから。ここから1年で身体能力を上げていくのは難しいけど、頭を使ってプレーすることが大事になってくると思います。この経験を無駄にしてはいけないですよね。知れたっていうだけで満足しないで、何かをやらないとというのは今も思い浮かんでいる。帰ってからも整理して取り組みたいなと思いますけど。

<了>

 

ザッケローニに必要な「勇気とバランス」 指揮官の決断が左右する日本の未来
【スポーツナビ:宇都宮徹壱 2013年6月23日】

パレードのようなデモが一転、流血の事態に

 コンフェデレーションズカップ(コンフェデ杯)第3戦、日本対メキシコが行われたベロオリゾンテの会場「ミネイロン」から、メディアバスで中心街まで移動し、そこからタクシーでホテルを目指す。すでに宵闇(よいやみ)に包まれていた路地に、火の手が上がっているのに気づいて思わず目をむいた。よく見ると、ゴミや新聞紙が意図的に燃やされているようだ。小規模な放火は、その後もあちこちで見かけた。やがて、宿泊先に面したアマゾナス通りまで来ると、機動隊ががっちりと隊列を組んで警備している。ここから先はタクシーは通れないと判断して、ホテルまで徒歩で向かう。道すがら、割れたビンがあちこちに散乱し、何かを燃やした臭いが充満していて、ついさっきまで緊迫した状況だったことはすぐに理解できた。

 無事にホテルに戻り、気になったのでネットで検索してみる。ちょうど日本対メキシコの試合が行われている最中に、反政府のデモ隊のメンバーと警察が衝突、12名の負傷者が出たというニュースを見つけて暗澹(あんたん)とした気分になった。実は試合開始の2時間前、スタジアムの周辺を散策している時に私はデモ隊の行列に遭遇している。もっとも、その時は暴力的な雰囲気など一切なく、むしろ非常に平和的で、音楽に合わせて踊りながら行進するパレードのようなものであった。中にはブラジル代表のユニフォームを着た参加者もいたので「ああ、政府のやり方には反対していても、みんなサッカーが大好きなんだな」と、のんきに考えていたのである。

 こうしてホテルで原稿を書いている間にも、警察のヘリコプターが上空を旋回していたり、サイレンの音やら「ボン!」という爆発音やらが聞こえてきて気が気でない。とはいえ、私がやるべきことは、この日のメキシコ戦をきちんと振り返り、精査し、それを皆さんにお伝えすることである。日本にとってのコンフェデ杯が終わった今、この日の敗因を検証しないことには、チームもファンも(そして私自身も)しっかり前に進むことなどできまい。そんなわけで、いつものようにポイントを絞りながら、このメキシコ戦の問題点をあぶり出すところから始めてみたいと思う。

あくまでも「勝ちに行く」布陣だった日本

 まずは日本のスタメン。GK川島永嗣。DFは右から酒井宏樹、栗原勇蔵、今野泰幸、長友佑都。中盤は守備的な位置に細貝萌と遠藤保仁、右に岡崎慎司、左に香川真司、トップ下に本田圭佑。そして1トップに前田遼一。ボランチの細貝は、累積警告で出場停止の長谷部誠に代わっての出場。センターバックの栗原については、「吉田麻也の体調が良くなかったから」(ザッケローニ)。さらに、右の酒井宏については、「よりハイプレーで強さを見せたかった。酒井宏はそれが保証できると思った」(同)。メキシコが前線と中盤に2人の長身選手(ヒメネスとサバラ。いずれも190センチ)を起用することを見越して、おそらくディフェンスラインに高さと強さを求めたのだろう。いずれにせよ、この日のスタメンは「控えのテスト」ではなく、あくまでも「勝ちに行く」布陣であった。

 試合の入り方は悪くなかった。イタリア戦に続いて、前線から積極的に仕掛けていたし、パスもよく通っていたし、それに合わせて周囲の動きもしっかり連動していた。前半10分、相手クリアボールから遠藤がミドルシュートを放ち、岡崎がヒールで流したシュートは、一瞬ゴールかと思われたがオフサイドの判定。リプレー映像を見ると、非常に微妙な判定だったと思う。これがもし決まっていたら、その後の展開もかなり違っていたものになっていたのではないか。

 その後もしばらくは日本のペースで試合が進む。ポゼッションではメキシコがやや有利だったものの、シュート数では日本のほうが上回っていた。しかしそれも、前半残り10分くらいの時間帯から一気に逆転され、40分にはグアルダードのヘディングシュートが右ポストをたたき、終了間際にはサバラのブレ球ミドルシュートを川島がセーブで阻むなど、ヒヤヒヤした展開が続く。そしてエンドが替わった後半9分、グアルダードの左からのクロスに、エルナンデスがフリーで頭から飛び込み、ついにメキシコが先制。さらに後半21分、日本が2枚目の交代カードを切り(前田OUT/吉田IN)、マークの引き継ぎがあいまいになったところに、コーナーキックから再びエルナンデスにヘッドで決められ、2点差に広がってしまう。

 もちろん、それでも日本は最後まで諦めずに戦っていた。後半41分には、香川のクロスを遠藤がダイレクトで中央に折り返し、最後は岡崎が右足インサイドで合わせて1点差に詰め寄る。そしてアディショナルタイム1分には、途中出場の内田篤人のファウルでPKを献上するも、川島がビッグセーブを見せてエルナンデスのキックを封じた(これが決まっていたら、屈辱的なハットトリックを許していた)。そうした奮闘があった一方で、本田が疲労で精彩を欠いたり、長友がけがで途中交代を強いられたり(後半32分)、頼りになる選手たちが軒並み機能不全となってしまった。結局、日本の反撃は岡崎の1点にとどまり、1−2で敗戦。日本はこのコンフェデ杯を3戦全敗で終えることとなった。

敗因は「コンディション」と「空中戦」?

 「(日本は)イタリア戦で力を出し尽くしたこともあり、メキシコよりも疲れが回復していなかった」
「失点については、メキシコの方が空中戦に強かったから」

 メキシコ戦の敗因について、ザッケローニは試合後の会見でこのように言及している。このうち空中戦に関しては、確かに相手の方が優位に立っていたが、2ゴールを決めたエルナンデスの身長は175センチ。栗原とは9センチ、今野と比べても3センチ低い。つまり、単に「高さにやられた」と断じるべきではないだろう(むしろ守備の際の空中戦では、今野の健闘ぶりが光っていた)。最初の失点は、エルナンデスの動きにセンターバックやボランチが捕捉できなかったこと。2つめの失点は、選手交代と3−4−3へのシステム変更により、マークの引き継ぎがしっかりなされていなかったことが原因であろう。

 むしろ私は「メキシコよりも疲れが回復していなかった」ことを、指揮官があえて理由に挙げていたことを問題視したい。確かに、中2日での試合で、その間に移動もあったことを考えると、非常に無理のあるスケジュールであったと言うのは分かる。しかしながら、中2日というのはメキシコとて同じ条件。しかも彼らは、レシフェよりもさらに北のフォルタレーザからベロオリゾンテに移動してきたのである。だからザッケローニは、ここで「疲れが回復していなかった」ことを言い訳にすべきではなかった。

 ここで、この日のメキシコの布陣に目を向けてみたい。第2戦のブラジル戦から、メキシコは日本より1人多い、4人の選手を入れ替えてきた。このうち、長身のヒメネスとサバラは、先の試合ではスタメンからは外れており、明らかに日本対策としての起用だったことが分かる。これに加えて、システムも変えてきている。すなわち、ブラジル戦では4−2−3−1だったのが、この日本戦では4−4−2に変更。ヒメネスとエルナンデスのツートップにして、前の試合ではトップ下だったドス・サントスを右MFで起用。その理由について、メキシコのデラトレ監督はこう語っている。

「(ドス・サントスについては)個人のコンディションも考えなければならないし、適切なポジションで彼の能力引き出し、なおかつ体力のことも考えないといけなかった」
「(ツートップの一角に据えることで)ヒメネスの特徴を変えることになるが、4−3−2−1、または4−3−3でも彼を生かすことが可能だ」

 つまりメキシコは、選手のコンディションや相手の特徴に合わせて、システムや選手起用に変化を加えても、それなりに機能するチームなのである。特定のシステム、特定の選手に依存せざるを得ない日本とは、この点が最も違っていると言えよう。その意味で、デラトレ監督は非常にいいチーム作りをしているように思えるのだが、メキシコ本国ではあまり評判がよろしくないようで、メディアからもそのことをたびたび指摘されていた。メキシコの代表監督は、本当に大変な仕事なのだなとつくづく思う。

敗北を招いたアイデンティティーへの固執

 さて、このコンフェデ杯の総括については、また稿をあらためて論じることにしたいが、取り急ぎ、日本代表の成果と課題について端的にまとめると、以下のようになる。

【成果】
チームとしての方向性が決して間違っていなかったことが(特にイタリア戦で)ある程度証明できたこと。

【課題】
現状のチームでは限界があること。欧州の強豪相手に善戦できても、今のままではワールドカップ(W杯)本番のグループリーグで確実に勝ち点6を積み上げられるか疑問。

 ゆえに今後のテーマは、
(1)プレーの精度を上げること
(2)選手層を厚くしてチーム内の競争を高めること
(3)特定の選手だけでなくチーム全体で経験を積むこと
以上3点に集約されると考えている。(1)については、現在の選手のレベルを考えれば、それほど心配はしていない。問題は(2)と(3)。これらについては、指揮官の考えによって大きく左右されるからだ。

 メキシコ戦の会見で、ザッケローニがあまりにも「休養が足りなかった」とか「体調が整わなかった」といった発言を繰り返していたので、「それならコンディションが良い控えの選手を積極的に起用する考えはなかったのか」と質問してみた。その回答はこうだ。

「先発は3人ほどイタリア戦から代わった。チーム全体を変えるとアイデンティティーを変えてしまうことになる」

 なるほど。とはいえ、選手のコンディションよりもアイデンティティーに重きを置いたがゆえに、結果として長友のけがを誘発したと言えるのではないか。そして、このアイデンティティーへの固執こそが、メンバー固定によるチームの硬直化を招き、戦術のオプションのなさや采配の迷走につながっているように、私には思えてならない。この状況を打破するために、指揮官に求められるものは2つ。すなわち、限界を迎えた現状のチームをいったん壊すだけの勇気と、そこから新しい戦力を吸い上げて再構築するバランスである。そう、まさに「勇気とバランス」だ。

 ザッケローニがずっと提唱し、チームに求めてきた「勇気とバランス」。それは今まさに、他ならぬ指揮官自身に求められているのではないか。

<了>

 


★★★全力全開でポチッと♪ブログランキング・にほんブログ村へ応援よろしくお願いします!★★★

 

☆京都通、京都が好きなら→にほんブログ村 旅行ブログ 京都旅行へ ☆音楽好きなら→にほんブログ村 クラシックブログへ

 

 

8 Trackbacks / Pingbacks

  • 3戦全敗でコンフェデ杯終戦

    サッカー・コンフェデレーションカップ。
    既に1次リーグ敗退が決定している日本は、同じくグループリーグ敗退が決定しているメキシコとの対戦。

  • またも善戦むなしくメキシコに敗れコンフェデ3戦全敗

    イタリア戦で記憶に残る試合をしたけど、やっぱり記録(勝ち点3)が欲しいよね。

    ってことで、メキシコとの2連敗同士のコンフェデ第3戦。

    今回は日曜日の04:00キックオ…

  • ザックジャパンコンフェデレーションズ杯メキシコに完敗し3試合で試合のメリハリの差守備力の差を痛感し選手層底上げの見直しが急務だ

    21日(日本時間22日)FIFAコンフェデレーションズ杯日本対メキシコ戦がベロオリゾンテ・ミネイロンで行われ1対2でメキシコがFWエルナンデスの2ゴールに沈み日本はFW岡崎 …

  • サッカーコンフェデレーションズカップブラジル大会 日本代表の結果

    ワールドカップブラジル大会の1年前にブラジルで開かれる各大陸優勝チームが出場するコンフェデレーションズカップ、日本は2011年アジアカップカタール大会の優勝チームとして出場…

  • ★ザックジャパン〜コンフェデ・カップ全敗

    日本、岡崎2戦連発もメキシコに黒星 3戦9失点の全敗で大会終了<日本代表は現地時間22日、コンフェデレーションズカップ・グループリーグ最終戦でメキシコと対戦。1対2で敗れ…

  • Confederations Cup GS:Match3 日本代表-メキシコ代表

    日本代表 1-2 メキシコ代表
    グループステージ敗退が決まった日本ですが、メキシコ戦は消化試合などではなく経験を積む場です。

    (C)FIFA

    前半序盤は香川のシュートなどいい場面が …

  • 意味の無いゴール

    神戸発

    大阪経由

    宝塚行き

    左サイドの香川のクロスを受けたフリーの
    遠藤のパスを岡崎が決めて1点を取るも

    チチャリート
    かわいいよ
    チチャリー…

  • 意味の無いゴール

    神戸発大阪経由宝塚行き左サイドの香川のクロスを受けたフリーの遠藤のパスを岡崎が決めて1点を取るもチチャリートかわいいよチチャリートPKは川島が止めたが、メキシコに1-2…

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.

Trackback URL :