ザック曰く「日本はチームとしての読みづらさを持たないといけない」・・・キリンチャレンジカップ2011:日本 1−0 ベトナム

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ベトナム代表のファルコ・ゲッツ監督は
「われわれは日本に対して尊敬の念を持っている。そして日本にとっても、われわれとの試合はいいテストになったのではないか。」
と試合後の会見で仰っていたそうですが・・・まんまその通りかな、とw

キリンチャレンジカップ2011

日本 1−0 ベトナム

ベトナムはヘルタ・ベルリンの指導経験のあるドイツ人監督が(コンディション含めて)思いのほか好チームに仕上げてきていましたし、日本も本田不在の穴を埋める回答を未だ見いだせていないまま完全テストモードでしたから、無失点で勝って収穫もそれなりにあったのなら辛勝でも大勝でもどっちでもええやん、と思うのですが、楽観的すぎますかねぇ・・・?

まぁ、
「日本は常に研究されている存在だ。チームとしての読みづらさというものは持っていないといけない。」
というのはちょびっとだけ言い訳がましく聞こえなくもないのですが(苦笑)、これまで起用機会の少ない選手の多かったスタメンと未完成のシステムで得点も挙げたし、不安点も数あれどプラスの方がそれでもやや勝ってるかなぁ〜という印象でした。

システムが4-2-3-1だろうと3-4-3だろうと、香川の不調っぷりに怪我で清武まで欠いているというのがやはり心配ではありますが(あとタジキスタンがベトナム同様に日本の利点であるアジリティの通用しにくい相手だと結構厄介かも)、幸い次はホームですし。来月のアウェー2連戦というヤマ場に向けても、これまで控えに甘んじていた選手たちに奮起を期待したいところです。

 

ザッケローニ監督「3-4-3を完成させる時期は決めていない」
キリンチャレンジカップ2011 ベトナム戦後会見

【スポーツナビ 2011年10月7日】
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■スタートポジションの位置が正確でなかった

 この試合については、(ワールドカップ・アジア)3次予選の(タジキスタン戦の)前にフレンドリーマッチを入れてほしいというお願いをした。普段慣れているシステムではなく、違ったシステムを試そうということで、この試合に臨んだ。もう1つの目的は、これまで出場機会の少ない選手、なかなか使う機会がない選手を出場させることだった。個人的には、いいところも悪いところも出た試合だと思うが、先ほど挙げた2つの目的、出場機会の少なかった選手であったり、慣れていないシステムのチェックであったりについては、立ち上がりこそ不安があったが、だんだん良くなったという印象だ。当然、課題もあったが。

 対戦相手のベトナムに関しては、アジリティ(敏しょう性)があり、コンパクトにまとまっていて日本の良さを消してきた。彼らの戦いぶりもあって(日本は)パスミスが多かったのかなと思う。試合開始前の予想通り、ボールポゼッションはうちが有利に運ぶことできて60%以上だった。そこから、裏のスペースやバイタルエリアを狙った。いくつかできたところもあったが、最後のところの精度で問題はあったと思う。

――中村の今日のパフォーマンスはどうだったか?

 速いリズムの中で、入っていくのが難しいポジションだったと思うが、彼にはバイタルのところで前を向いてほしいという指示を出した。その仕事はやってくれていたので、パフォーマンス的には良かったと思う。

――良かったところと悪かったところについて、監督から見て具体的には?

 良くなかったのはスタートポジションの位置。システムに慣れていないこともあるが、スタートポジションの位置が正確でなかった。当然、代表チームはクラブチームではないので、毎日一緒に練習できるわけではないし、選手たちを焦らせるつもりもない。徐々にやっていければいいが、少し外部が3-4-3のシステムについて焦らせようとしているという雰囲気を感じる。当然、わたしとしては成長させることを目指している。いくつかのシステムを柔軟に変えられるようなチームにしていくことが将来的な目標だ。もう1つ、課題となったのは、オフ・ザ・ボールの動きが少し足りなかったということだ。

 良かったのはサイドのところで数的優位が作れたことと、藤本と香川を使ってバイタルで前を向くことができたこと、香川や李や藤本が相手の裏のスペースに飛び込めたところだ。当然、最後のパスやシュートの精度で問題があったが、相手に的を絞らせないというところでは良かったと思う。今日のように自陣に引いてブロックを作ってアプローチが速い相手に対して、なかなか相手陣内でフリーでプレーすることは難しかったが、今日の試合に関しては駒野や長友や藤本、後半の原口などが比較的自由にプレーできていたと思う。

■日本はチームとしての読みづらさを持たないといけない

――キリンカップ2試合(ペルー戦、チェコ戦)と今日の前半で3-4-3を試したが、このシステムは日本人に合っているのか、それともまだ時間は掛かると思うか?

 就任して1年経つが、システムの完成に焦ってはいない。4-2-3-1をベースにやってきているし、このシステムでもよくやっていると思うが、将来を考えた時にほかの戦いも覚えていかないといけないと思うし、日本は常に研究されている存在だ。チームとしての読みづらさというものは持っていないといけない。特に(3-4-3を)完成させる時期も決めていないし、チャンスがあれば徐々に精度を高めていきたいと思っている。

 新聞を見ると「3-4-3」などの数字が大きく書かれている印象を受けるが、それは(メディアの)皆さんが書いているだけで、協会からも「3-4-3でやってくれ」と言われているわけでもないし、今は4-2-3-1というシステムも持っているわけだから、それにプラスして新しいものを持てればいいと思っている。このシステムを試しながら精度が高まってきたら公式戦で使う時が来るかもしれないし、フレンドリーマッチというのは、6-0とか7-0で勝てばいいわけでもない。フレンドリーマッチとは、自分の手元にいる選手の確認であったり、自分たちのシステムや戦い方を試す場だと思っている。
 確かにキリンカップと今回の合宿では、移動であったりコンディションの調整という部分もあったが、本当に3-4-3の練習ができたのは6日くらいしかない。その中で、ここまでできるようになったというところで、選手たちがやってくれているのは最高のレベルだと思っている。このシステムについてはわたしもよく理解しているので、どれだけ時間が掛かるかも分かっている。

――3-4-3について、今日の前半を見ていると相手のセントラルMFへのプレスが足りないように感じた。その場合、こちらのMFが行くべきなのか、それとも香川や藤本が対応すべきなのか?(後藤健生/フリーランス)

 うちの中盤の選手だ。ただ今日のベトナムは1対1でのアジリティがあるので(プレスが)はまらないこともあった。彼らは、持ち前のスピードとアジリティ、持久力をベースにチームを作っていて、想像以上に向こうのスピードが速かったので、そこで引き切れないところはあったと思う。うちの特徴として1対1に強い選手はそろっているが、今日の相手はスピードがあって小回りが利いていたので、向こうの方が1対1で良かったと思う。うちで良かったのは、グループのコンビネーションで崩していった時にチャンスができていたことだ。

――今日の試合でさまざまな選手やコンビネーションを試したわけだが、発見や手応えはあったか?

 モチベーションの高さでは全員問題なかった。フィジカルコンディションのバラつきはチーム内でもあったが、これまで試合に出ていなかった選手に関しては、よくやったという印象がある。こういった事実は、わたしを安心させてくれる。内田や岡崎、本田はいなかったが、今日のように(出場した選手が)よくやってくれたということで、当然チョイスは増えるし、選手層も厚くなったと思う。今日が代表デビューだった原口も、非常にポジティブなデビューを飾ったと思っている。

<了>

ゲッツ監督「日本にとってもいいテストになったのでは」
試合後、ベトナム代表監督会見

【スポーツナビ 2011年10月7日】

■後半は選手たちに「やればできる」という気持ちが芽生えた

 ハーフタイムの前後で違った試合になった。結果としては日本相手にこういうスコアで終わったのはうれしいと言える。だが前半のスタートで、うちはもう少し勇気を持ってプレーすべきだったと思う。最初は不安が前面に出ていた。
 それに比べて、後半はチームの状況も良くなったし、ベトナムの選手がどれくらいのポテンシャルを持っているかを見せることができたと思う。われわれにとって、いい形でのテストができたと思う。いい結果が出せてうれしく思う。当然、われわれは日本に対して尊敬の念を持っている。そして日本にとっても、われわれとの試合はいいテストになったのではないか。われわれはずっとプレッシャーを受けていたし、日本側もプレッシャーを掛け続けるように務めていた。それでも結果として、日本が勝つべくして勝った試合だったと思う。

――前半と後半、どちらの日本にやりにくさを感じたか?

 わたしは日本についてコメントできる立場ではない。そのために日本代表監督がいるのだから。先ほども申し上げたが、われわれは日本を尊敬しているし、日本の選手はわれわれにしっかり仕事をしてくれた。わたしとしては、ぜひベトナムについて質問してほしいということだ。

――何人か選手を交代させたが、ほとんどが同じフォーメーションでの交代だった。いつもそういう交代なのか? また、攻撃の選手を増やすようなオプションは考えられなかったのか?(後藤健生/フリーランス)

 今日の交代だが、1つのポジションで複数の選手がプレーできるようにチーム作りをしてきた。通常だと3回しか交代できないが、今日は6回も交代ができるので、いろんな選手を試したかった。今日の交代については、若い選手にもチャンスを与えるように心掛けた。また、こうした大きな試合の雰囲気に慣れてほしいという思いもあった。当たりの強い試合だったので、ベトナムの選手に体験してほしかった。今日の交代は同じポジションがほとんどだったが、戦術的に必要とあれば、当然ながら守備的な選手と攻撃的な選手を入れ替えることもある。

――今日はベトナムの守備が良かったと思う。試合に入る時、あるいはハーフタイムでどんな指示をしたのか?(宇都宮徹壱/フリーランス)

 日本に来て、オフェンシブな戦いができると考えるのはばかげたことだ。われわれの基本姿勢は、コンパクトなゲームの組み立てとカウンター狙いだ。前半は日本のプレッシャーが非常に強く、うちはなかなかボールキープができなかった。後半は選手たちも「やればできる」という気持ちが芽生えてきて、2~3回くらいいい攻撃の形ができた。後半は戦術的にわたしが目指してきたことを選手たちはやってくれていたと思う。

<了>

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