苦しみながらもなんとか3連勝でグループ首位へ・・・ロンドン五輪・アジア最終予選:U-22日本 2−1 U-22シリア

まぁなんとも焦れったい展開で・・・チャンスは作れていただけに、大津のゴールがなかったら結果以上に精神的なダメージが大きく残るところでしたね(苦笑)。

ロンドン五輪 アジア最終予選

U-22日本 2−1 U-22シリア

3連勝の勝ち点9でグループCの単独首位に立つことができましたが、次のアウェーでのシリア戦が2月5日という事を考えると、今日の試合ぶりでは全く予断を許しませんかね。勝ち点が同じ場合は総得失点差で順位が決まるそうなので、負けると一気に苦しい状況に追い込まれることになります。難敵シリア相手に攻撃力が心もとないように見えますし(A代表に持っていかれたりjリーグが佳境だったりで関塚監督も頭痛いでしょうね)、時期的に国内組のコンディション調整が難しい頃でもありますので、欧州組を大津の他にも招集できればとは思うのですが・・・?

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関塚監督「大津の貪欲さがチームに力を加えている」
ロンドン五輪アジア最終予選 U-22シリア戦後会見

【スポーツナビ 2011年11月27日】

■勝ち切ったことは非常に価値がある

――苦しい試合展開だったが、ホームで勝ち切れたことの意義は?

 2試合を終えて今日の試合に入る前、2連勝で勝ち点6を取ったチーム同士、しかもわれわれのホームということで、ここは何としても勝ち点3を積み上げたいと思っていました。やはり、そういう気持ちでバーレーンから帰ってきて、選手たちと時差調整をしながら、コンディションを作って今日の試合を迎えました。この前のマレーシア戦、シリアがリードしたこともあるかもしれないですが、映像を見ると後半15分すぎからほとんど足を止めてロングパスという形での攻撃が多かったので、体力的に、フィジカル的にどうかなと思っていました。

 ただ、今日の試合を見ていると、後半の彼らの圧力というものも非常にありましたし、われわれも相手のストロングポイントをしっかりと抑えながら、もう少しボールを運べる能力を上げていけば、もっとゲームを支配できるのかなと。後半にそういうことがあると思ったんですけど、それがうまくいかずに同点にされてしまいました。

 でも、選手たちが今日の試合の意味というものを戦いながら感じていたと思います。そういう意味で、この勝ち点3、勝ち切ったというのは、非常に価値のある勝ち点3であるとともに、そういうふうにしなければいけないなと思っています。実際に選手たちが肌で(感じながら)戦ってみて、これを乗り越えて今度はロンドンのオリンピックで世界を相手にする。そこのところを経験しながら成長していくのがわれわれじゃないかなと思います。

――日本は素晴らしい組織プレーで、美しく崩して、美しいシュートチャンスを作って、決められない。それに対して肉食系のシリアはチャンスがあったらシュートを打つ。その意識の違い、現象の違いについて。日本人があの泥臭い姿勢を身につけるためには、何か必要なものがあると思うか?(湯浅健二/フリーランス)

 わたし自身も93年にJリーグが始まって、Jのクラブでコーチ、監督をやってきて、サッカー自体を成長させるためには、そういう1つひとつを大事にすることもありますが、究極は守れて点を取る。ここの追求というのも同時にしていかなければいけないなと感じています。シュートの意識というか、中東の国はアジアの中でもシュートレンジが違いますし。そういうところは同時に進めていくのは難しいことでもあると思うのですが、やっていかなければいけない。

 育成の指導者が技術、パスワークを教え込んで、今の選手たちが育ってきました。それも、Jのクラブができて、実際に見たり、肌で感じてここまで成長してきたのも事実ですし、さらに成長していくためには、この今の年代もユースで負けてますけども、勝ってそういうところも貪欲(どんよく)になっていく。こういう姿も非常に大事なところではないかなと。わたしはそう思っています。

■球際には勇気を持っていけるようになっている

――1-0でリードして、後半の立ち上がりにいいチャンスがあったが決め切れなかった。そこで永井の投入を決めていたが、その間に同点にされた。その辺で計画の変更があったのか? どういう形での(最初の)交代だったのか?(大住良之/フリーランス)

 大迫の良さというのは前線でしっかりとボールを収めて、2列目、サイドバックの攻撃参加を促せるところ。ですが前半に彼が背負ってそこからサイド、あるいは彼がバイタルエリアで受けて、前を向いて周りのプレーヤーが追い越す動きと、それがちょっと(相手の)リーチの長さで引っかかることが非常に多かった。でも、形は非常に良かったと思います。
 後半になってシリアが押し込んでいた時に、彼らの懐でやるのではなくて、背中を向かせたいなということで彼(永井)を用意していたのですが、ちょっとタイミングがずれました。ですから、計画は変更していません。

――ゴールへ向かう姿勢、前に出る勢い、ボールに対するアプローチ、球際への執着心はあったかと思うが、そこへの評価は? あと、失点の場面は反省すべき点も多いと見るが、どう見ているか?

 球際は非常に強くなってきているというか、勇気を持っていけるようになっているなと思っています。本当に予選を勝ち抜いていく戦いというのはこういうものだと。1つひとつですけれども、積み上がってきているのではないかと思います。

 失点の場面ですけども、やはりあの10番の選手が前を向いた時というのはリーチの差がモノをいいました。あの時も取れそうで、スースーと抜かれていった。ここのところがもう少し、しっかり対応できるような形になっていかなきゃいけないなとは思います。これは今後の課題としてしっかりと取り組んでいきたいところです。

■1人ひとりの責任感、使命感を大事にしていきたい

――大津が入ったことでチームへのいい影響、どんな影響が出ていると思うか?

 何人かの海外から来た指導者、プレーヤー、Jリーグでもそうですし、今の日本の選手が海外に行って、「助っ人」といいますか、そういう中で日々のトレーニングから試合を取り組んでいる。やはり、結果を残していかないといけない毎日です。そういうところでの彼の貪欲(どんよく)さと姿勢というのは、われわれのチームに力を加えてくれたんじゃないかなと思います。その点をわたし自身は感じていますし、またそれをちゃんとこのチームに植えつけていきたいなと。やはり1人ひとりのプレーの責任感、使命感といいますか、そういうのを大事にしていきたいと思います。

――先発ボランチの並びが山口、扇原だったが、その狙いは?(小澤一郎/フリーランス)

 1戦目は山本康裕を起用して、ここは3人うまく使っていこうというふうには思っていました。なおかつ、2列目は4人ですかね。前回のマレーシア戦から替わっているので。基本的なことをやりながらコンビネーションというところをやる時間というのは本当に限られた時間だったので。
 攻撃の部分で、バーレーン戦から今日までに何かを求めるよりも、まずは2トップ気味に来るあの10番を何とか抑えなきゃいけないと。そういう意味で、もっと守備的な山口蛍でいって、勝負どころに(山本)、というふうに今日は考えました。あとは蛍と扇原はチーム(セレッソ大阪)でもいつもやっていますので、その辺を含めて関係がうまくスムーズにいくということを考えて、今日はそっちを選択しました。

――交代について。先ほど背中を向けさせるために永井ということだったが、バーレーン戦から時間がなくコンディション的にもきつい中、後半の途中から圧力を受けていた。別の交代をもう少し早めに考えなかったのか?(後藤建生/フリーランス)

 1-0から1-1のところでも、そうバランス的には悪くなかったので、そこは考えなかったです。山崎がけが明けだったので、彼の時間というのも計算しながらでした。やはり、彼が入ることによって外に起点も生まれますし。彼の陰のアシストだったと思います。しっかり相手のサイドバックをブロックして、比嘉の上がるスペースができた。あとは、何度か山田に決定的なチャンスがあった。そこに本来のポジションである東を入れたいと。やはり点を取るためにはそこを少し組み替えたいというところで、前の並びを変えるという選択をしました。

<了>

ハンカン監督「日本のように美しいサッカーをしたい」
試合後、U-22シリア代表監督会見

【スポーツナビ 2011年11月27日】

■勝つことに近いプレーはできた

 今日はとても美しい試合だったと思う。両チーム共に、この試合に勝ちたいという目的を持って戦っていた。互いに得点するチャンスが数多くあったが、残念ながらすべてのチャンスをゴールに結びつけることはできなかった。日本が勝ったことはおかしいことではないと思う。日本の選手たちは、技術の高い選手たちで、よく準備してきたと思う。われわれも自分たちの役割を果たしたと思うが、すべてのチャンスで得点を奪うことはできなかった。特に後半はゴールを狙っていたが、1点しか得点を奪えなかった。
 日本のチームにはこの場を借りて「おめでとうございます」と申し上げたい。われわれにとって今回の試合で日本に勝つとなればイコール、ロンドン五輪が目の前に見えたと思うが、今はちょっとまだ遠くに見えている。

――シリアとしては引き分けでも結果としては良かった試合で、キックオフからアグレッシブに攻め込んできた。どのような考えでそのような試合にしたのか?(大住良之/フリーランス)

 日本がまずホームで勝つというのは当たり前だと思う。われわれは得点を奪おうとしていた。日本の弱点を利用しようとしたが、われわれの守備のミスによって失点してしまった。準備の差が大きくあるかと思う。シリアはバーレーンとの初戦後、2つの親善試合しかしていなくて、それほどいい準備をできなかった。日本は良かったのでこの試合に勝つ権利はあったと思う。

――近年、日本対シリアの試合ではいつもシリアが負けている印象だが、それはなぜか? 日本というコンプレックスがシリアにあるのか? 近年のシリア代表が直面している複雑な状況について教えてほしい(外国人記者)

 もちろん、日本の技術はわれわれの選手より高いと思う。経験の差もある。日本の国内リーグは非常に強いリーグだし、シリアのリーグと比べるとよく分かると思う。この試合では勝つチャンスもあったが、すべてのチャンスを生かすことができなかった。日本の選手たちはよく頑張ったと思う。

 近年、日本のサッカーが非常に発展しているのは世界的に注目されていると思う。シリアのサッカーも発展しようとしている。ルールを守ったり、タレントある選手たちを大切にしたりすることは、シリアサッカー協会の大きな目標だ。最近の国内リーグの状況が、直面している難しさの1つだ。あと、3選手が故障している。その代わりにいい選手を入れることができなかった。先ほども申し上げたように準備の問題がある。そういうことで勝つことができなかったが、勝つことに近いプレーができたことは満足している。

■日本のことをとても尊敬している

――試合開始後、シリアのサポーターエリアで小競り合いがあったようだが、何かコメントは?

 気づかなかった。試合に集中していた。

――次はまた日本と対戦するが、次戦に向けての手応えは?

 やはり、われわれとしてはこのグループリーグを勝ち抜きたい。でも、日本の選手たち、スタッフをリスペクトしている。今度はぜひ、シリアの中で試合ができればいいと思っている。それまでにシリアが平和を取り戻して、治安も良くなっていけば、わたしも安心できる。次の試合のためにも十分に準備していきたいと思っている。

――日本の選手が倒れて、日本がタッチラインにボールを出したシーンについて。8番(アルマワス)が普通だったら日本のGKに戻すべきところを、日本陣内のタッチライン深くにボールを出し、仲間にプレッシャーを掛けろというジェスチャーをしていた。この(8番の)行為に対してどう思うか?(湯浅健二/フリーランス)

 確かにわたしも気づいた。この選手に対してわたしも非常に不満に思っている。われわれは日本のことをとても尊敬しているし、日本のサッカーというのはとても近代的でクリーンだ。だから、われわれもそれを目指してこれからも進めていきたいと思っている。帰ったらこの選手に対して注意しなければいけないと思った。われわれも日本と同じように美しいサッカーを続けたいと思う。

――日本のパスワークを警戒していたと思うが、それを抑えられたという手応えは感じているか?(田村修一/フリーランス)

 次の試合が終わった後に答えたいと思う。

<了>

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