なぜ日本人あるいは日本社会は、1人の女性にドス黒い悪意を集中砲火で攻撃し続けるのか?・・・ミソジニーの根深さ

それはそれは遠いはるか昔・・・では全然なくて、極々近年で5年前のこと、首都圏のとある某中核市にて社○党から立候補してトップ当選した新人女性議員がいました。所属が弱小政党にもかかわらず彼女は真面目に積極的に精力的に、市議会議員としての活動に励んでいましたが、周囲から大小様々な誹謗中傷や刑法犯スレスレの身の危険に度々遭うなど内外からの攻撃に耐えかねて、1期限りで職を退いてSNSのアカウントも消してしまい、政治活動から姿を消してしまいました。

そして今年、このたびの都知事選において宇都宮候補の応援をすべく、今月始めに新しくTwitterのアカウントを作り、一市民としてSNS上で応援を試みるも、彼女が1つツイートするたびに数十は下らない罵詈雑言のリプライを受けることが際限なく続いたため、結局10日あまりで再びアカウントを閉じてメッセージの発信を閉ざしてしまいました。高い志を持って政治の舞台に立ち上がった1人の女性が、またたく間に社会的抹殺されてしまう日本の、日本人の、日本社会に依然として蔓延る深い闇の暗部が顕在化した事例の一端になってしまった出来事でしたが、その人のTwitterアカウントを閉じる最後の数時間に残したツイートを、以下に引用して紹介します。これを読んでくださるあなたは、何を感じ取ってくれるでしょうか?

 

 

――――――――<以下引用はじめ>――――――――――――――――――――――――

 

2020年6月18日 10:32
すみません。もう、何を言っても無駄というか、失望しかないので、今日中にアカウントも消します。耐えられません。私という人間のこともすべて、みなさんの記憶から消えてほしいです。忘れてほしいです。本音です。Twitterを再開してしまった私がすべて悪いのだと思います。
抑圧される側、攻撃される側に、耐えることや「うまくかわす」こと、「怒らずに落ち着く」ことを強いて、抑圧する側、攻撃する側に「やめろ」と言わないのは間違っている。
あらゆる差別の構造って、それだよまさに。だから人が発言の機会を奪われ、苦しみがなかったことにされ、死ぬ人も出るんだよ。
私はやれるだけやってみたけれど、これ以上は無理です。今後は明らかな誹謗中傷やデマには法的措置を取りますが、Twitterはアカウントも消し、二度とやりません。伝えたいことが何も伝わらず、不毛な「言説」が生産され続けるだけで、キリがない。社会が進歩する方向に寄与しない。極めて残念です。
アカウントは消します。
私のアカウントに連なるリプライも含め、ハラスメントやミソジニーなど、資料的に眺めれば意味があるかなと思いましたが、そうした価値もないのではと思えてきました。Twitterは「言論空間」としては限界なのではないか。ひっきりなしに暴力を受けている感覚です。

 

2020年6月18日 10:56
「病む」ことは何も悪いことではないと思いますよ。それから、苦しいと声を上げた人に対して「病んでるね」と言うのは、「それはあなたの側に問題がある」という意味にもなります。それは私が今回訴えてきたことをすべて無力化するものですし、同意できません。

 

2020年6月18日 11:48
私たちはこの社会って「こういうもの」と諦めてしまってはいないか。Twitterは「こういうもの」、学校や職場、地域社会は「こういうもの」、政治や社会の腐敗と不条理も「こういうもの」。
でも、そこには差別と抑圧があり、「こういうもの」を他者から不当に強いられて暮さねばならない人々がいる。
あらゆる差別と抑圧に晒されている人々がいる。女性やあらゆるマイノリティ、社会的に弱い立場に置かれている人たち。その「声」を聞くことよりも、「怒り」を受け止めることよりも、その人たちに「世の中ってこういうものだから」と強いてはいまいか。「もっとうまく生きろ」と押さえつけてはいまいか。
なぜ、「こんなもの」の側を変えようとはしないのだろうか。他者の自由を奪い、権利を侵害し、黙ることや服従さえも求めておきながら、そのことを許される側。それがこの社会において、私たちが闘わなければならないものであり、批判しなければならないものであり、屈してはならないもののはずである。
「こんなものだ」と受け入れてしまったら、「変える」ことを諦めてしまったら、私たちが暮らすこの社会はいつか壊れてしまう。もう壊れ始めているのではないか。
選挙にも行かない人々。「だって変わんないでしょ」と諦めの笑いを浮かべる人々。選挙には行っても、本質的な「怒り」を持たない人々。
私が諦めたくないことは、不条理に対して声を上げること。苦しみを「なかったこと」にしないこと。私の声をかき消そうとする人たちの、悪意や「善意」に飲み込まれないことだ。
怒りは人間の原初的な、とても大切な感情。抑圧してはいけない。怒りをパワーに、きっとみんなで闘って行こう。

 

2020年6月18日 14:13
丁寧な言葉で書いてあるけれども、私の口を塞ごうとする内容であることは間違いない。
こういう「リベラル」や「左派」にウンザリしています。失礼、「無党派」ですか。同じくウンザリです。

 

2020年6月18日 14:18
メンタルが弱い、ことは何も悪くないと思いますよ。打たれ弱いならば、それだけ傷ついた人の気持ちもわかるでしょう。
私は「病んでいる」とか「メンタルがどうのこうの」と言って、誰かの社会的発信を外側から批評するのはとてもアンフェアなことだと思います。それとも、私の発信がご迷惑ですか?

 

2020年6月18日 14:29
とても疲れた、と書くと、何も伝わらない感じのするリプライが再び飛んできて、これまで起きたことが無限にループするだけだと思いますので、「私は元気です」。
良識ある利用者の皆さま、あとはよろしくお願いします!
アカウントは今夜中に削除します。

 

2020年6月18日 16:01
お別れ(アカウント閉鎖)の時が近づいて来ましたが、最後のお願いは私のことを「色々あった可哀想な人」「傷付いていなくなった人」ではなく、「なかなか黙らない、うるさい女、怖い女」としてご記憶に留めて頂けたら、ということです。
「うるさくて面倒臭くて、嫌な女」。そういう女でありたい。

 

2020年6月18日 17:44
それから、今回、リプライを下さった方々のプロフィールやタイムライン、全てではないけれど、拝見しました。
いろんな方々がおられて……その中で、お伝えしたいことがあります。
苦しそうなかた、特に、精神的に苦しそうな状況にあられるかた。そうした皆様にお伝えしたいです。「病む」ことや「メンタルの調子崩す」ということは、正しい心の反応です。苦しいことがあったら、心は揺れ動いて反応する。繊細で優しさのある人ほど、きっとそうだろうと思います。何もおかしくない。
「病む」ということは、その人の責任ではなく、その人が置かれている状況が過酷なもの、しんどいもの、不条理なものだからです。個人の責任ではありません。だから自分を否定することなく、堂々と「苦しいです!」と発して下さい。それを抑圧しない社会に、みんなで変えていきましょう!
そうして、もしいつか「苦しい」のから少し抜け出したら、同じように苦しそうな人にそっと寄り添って下さい。そっと、あなたのやり方で。想像力と共感力が、きっと新しく誰かのことを救います。
私もこのアカウントで沢山の皆様から励まして頂きました。そのことに感謝します。

 

2020年6月18日 19:25
とても、善意、ご厚意であることはわかります。お気持ち、ありがとうございます。
ただ、私は今回も何度もここでお伝えしてきたのですが、見知らぬ方から「娘」のように思われることは嫌なのです。「アドバイス」「余計なお節介」も求めていません。
私は私という個人を、尊重して欲しいだけなんです。

 

2020年6月18日 19:28
必死に、抑圧やミソジニーに抗っている人間に「可愛らしい」だの、「微笑ましい」だのというのはおかしいと思いますよ。
その考え方こそが、ミソジニーなんです。おわかり頂けないかもしれませんが、声を上げている女性を貶めるご発言です。お引き取り下さい。

 

2020年6月18日 19:34
「左派、リベラルのミソジニーのほうが根深くて深刻である」。

 

2020年6月18日 19:59
左派、リベラルのミソジニーが無自覚であり尚且つ根深く深刻だということを、私は在職中に嫌という程思い知った。そのことを指摘すると、彼らの多くは激高したり、私を「潰してやろう」「何とかして痛い目にあわせてやりたい」という感情を剥き出しにする。女性を抑圧してきたのは右派ばかりではない。
私の「引退」も、私に憎悪を抱く、党外の市民活動家男性らからの直接的な圧力(支援者名簿の剥奪やネット上への執拗な中傷書き込みなど)が要因だった。物理的にも出馬を断念させられた。私は抗ったし闘いもした。けれど「敗北」したのだ。私に「もう一度政治の世界へ」と言って下さる方には、まずこの左派、リベラルに根深く存在するミソジニーについて目を背けずに考えてみること、右派の女性差別とはまた異なる、女性への抑圧的な風土があるという「不都合な真実」に目を向けることを、どうかお願いしたい。
そうでなければ、「闘うべき権力側」に勝つことは依然として難しいだろう。
女性を抑圧から解放し、尊厳ある個人としてきちんと扱うこと。この当たり前のことを、徹底的にやり直さねばならない。自らも左派の人間として言えるのは、それだけだ。

 

2020年6月18日 20:33
頭から否定もしていませんし、おっしゃっていることと私の主張とは意味合いが違うと思います。
女性のなかにも、ミソジニーが何なのかということを理解しておられない方が時々おられます。差別的な構造の再生産に加担してしまうもので、良くない態度だと思っています。

 

2020年6月18日 20:38
「夫を立てて名誉を守り献身する」のではなく、対等な関係にあるパートナーが侮辱されることに異議申し立てをしているということです。
悪質ですので、情報開示請求のうえ、法的措置を取ります。

 

2020年6月18日 20:57
私は発信再開を喜んでくださった方々の「善意」を否定していません。感謝を申し上げております。
私が先ほど申しましたのは、無自覚なミソジニーに根ざした「善意の押し付け」は困ります、嫌なんです、ということなのです。申し訳ありませんが、いま一度その違いについてご再考願います。

 

2020年6月18日 21:06
心からの「善意」であっても、それが相手の人格を尊重していない物言いであったり、支配的であったりしてはいけない、特に男性から女性に対してそうしたことが起きていることに長らく苦しんできた、ということを私はずっと述べています。同じ女性として、せめて私の苦しみはどうかご理解下さい。

2020年6月18日 21:21
「反省する要素がない」。
みんな、そう言う。それだけ、根深くて深刻なことなのだ。
女性差別の構造に女性自身もいつしか取り込まれて行く。それが自己の生き方と結びついてしまうと、次の世代にもその生き方や考え方を強いてしまう。

 

2020年6月18日 21:28
何度も申し上げていてもう嫌になってきたのですが、私は、心配して下さった方々を蔑ろにする、ということはしていないつもりです。
そうではなくて、たとえ「善意」であっても、そこに女性差別的な眼差しが(無自覚であっても)あれば抗議したい、看過できない、ということです。どうかご理解下さい。

 

2020年6月18日 21:39
ありがとうございます。選挙に挑戦すると決めたその時から、在職中、そして引退しても、こうしてまた発信をするとずっと同じことが続いています。
私だけでなく、「もの言う女性」が同じ目に遭い続けています。
私はあと2時間ほどでアカウントを閉鎖しますが、皆さんに状況を知って頂けて良かったです。

 

2020年6月18日 21:49
なんかもう、とことん「地獄」ってこんなところなんですよ、ということをお伝えしたいです。政治の世界に挑戦した途端、こういうリプライ、こういう眼差し、こういう言葉を5年も6年も浴び続けたら、嫌になりますよ。何度も言っているけど、「素直に受け入れろ」は、抗っている側への暴力です。やめよう

 

2020年6月18日 22:00
わあ〜、私もずーっと言われて来ました!「もっと賢く生きろ」とか。笑
「賢く生きること」は自分にとってちっとも賢さではないし下らない。もっと本当に自由に解放されて生きて行きたいな!って思ってことし36歳です。まだまだ、これから楽しい日々をたくさん過ごしたいな、過ごしましょう!

 

2020年6月18日 22:08
「本来、ナイーブな女には難しいもの」。
何という女性蔑視。
このかたは私が別のかたの中傷に法的措置を取ると言ったことを「この程度で法的措置は恫喝」とも言われています。
ここまで訴えて来たことも何も伝わらないし、言葉もないです。

 

2020年6月18日 22:17
私は今、私人です。
批評と中傷は違います。また、あなたの女性蔑視のご発言は看過できません。
それから私が他の方のご発言に対して法的措置をとることは、私の自由です。

 

2020年6月18日 22:40
はい!とても大事な視点ですよね。
「男だからこうあるべき」「女だからこうしろ」という考え方、思い込みを壊していきたいですね!^_^

 

2020年6月18日 22:44
ここで、リプライへのご返事は打ち止めにします。
23時をもちまして、こちらのアカウントは削除致します。
本当に多くの皆様にお声がけを頂きました。一緒に考えて下さり、励ましや共感、疑問、ご意見、ご感想をお寄せ下さいまして、ありがとうございました。
おやすみなさい。

 

――――――――<以上、引用終わり>―――――――――――――――――――――――――――