GOSICK -ゴシック- 第9話「人食いデパートに青薔薇は咲く」~第24話(最終回)「死神の肩越しに永遠をみる」

本当は短くでもいいから各話毎に書いておきたかったんですが、そうもいかなくなってしまったので、最終回を機に残りの分もまとめて全体の感想いうことで(汗)。

ともかく、ハッピーエンドで本当によかったです。ヴィクトリカと一弥の再会シーンからはちょっとウルウルしながら見てました。
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キャラデザだけでなく背景の絵も丁寧に描きこまれていて、作画の良かったのがまず印象的でした。ソヴュール自体は架空の国とはいえ1920年代の西欧が舞台ですから時代考証とかも大変だったと思うのですが、街並みも自然の風景もとても美しく描かれていたのは好感が持てました。スタッフの皆さん、本当にお疲れ様でした。

灰色狼の母娘コンビなヴィクトリカの悠木さんとコルデリアの沢城さんの声が私は特にインパクトが大きかったですが、男性陣のみなさんもそれぞれに好演だったのではと思います。グレヴィールやブライアンあたりも内に屈折した感情を秘めながら行動しているシーンが随所にあって役作りが大変だったと思うのですが(ついでにキャラだけで見ていくなら、グレヴィールは最後の見逃しで全て帳消しにしてもいいと思ってます。名門貴族の嫡男ながらスペック的には平凡の域を出ない彼が頭脳明晰で権謀術数に長けたブロワ侯爵に逆らうなど妹と共闘しても無理筋に近い話ですし)。

ただ、脚本には・・・というかシリーズ構成も担当した岡田麿里とかいう人には多いに不満が残りました。原作のボリュームが大きくて(しかも未完)、それを2クール分に纏めるだけでも大変というのはフィクションを書いたことのない私にも理解できますが、それでも“イイハナシダナァ”的エピソードを1つ用意するのに10くらいの矛盾や辻褄の合わないシーンを作ってしまうような展開にはどうにもまいりました(自分が大きな違和感を感じる時ってあらかた脚本が岡田回だった)。『GOSICK』の世界は現代日本の身の回りの日常とは異なり、地政学的にも時間軸的にもも比較的大きなスケール感の上に成り立ってストーリーが展開していってると考えられますし、オカルト云々の言葉は出てきても基本的には1920年代当時の科学や常識と交通・通信事情等々の上に「カオスの欠片を知恵の泉が再構成」できる範囲内で物事が進められています。なので名場面を作り出そうとするあまり、並外れた能力を持たない常人的なキャラにまでご都合主義かつ非現実な行動が目立ってしまうのは、『GOSICK』には相応しくないと思うのです。ヴィクトリカの思考の根底が崩れることになってしまうのですから。

そういった部分を数々放置している時点で、原作をキチンと読み込まないまま適当な仕事してしまったのか、地政学的・時間軸的スケール感が手に余りすぎて力技に持ち込んでしまったか。いずれにしろ、ラストシーンが感動的だったからといってチャラにする気は、私にはありません。メディアの違いと、そして桜庭一樹さんの書いた膨大なテクストをわずか24回分に纏めるという作業の難易度を考慮に入れてもです。

ヒロインのヴィクトリカが一弥と出会うまでは幸薄く、やっとと思いかけた頃に時代の大きな波に呆気なく飲み込まれ、これで鬱エンドだったら見てるこっちもトラウマになりそうでしたが(苦笑)、切れかかった2人の赤い糸が固く結ばれてホッとしました。それに作画も良好で声優陣も概ね好演だったので、あまり野暮なこと言うてケチをつけたくはなかったんですけどね・・・(最終話になってもロジェがヴィクトリカに一弥からの手紙を渡すシーン入れてたりするからもうね・・・欧州航路と地中海やソヴュールの地理とか考えたら有り得んだろうと)。

・・・え?アブリルはって・・・?う~ん・・・
「まだ若いんだしいい女だから、きっといい男見つかるよ」
としか・・・まぁ恋が報われなくて気の毒とは思いますが、それはまた別の話でして・・・
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GOSICK -ゴシック- 第8話「過去の王国に遠吠えがこだまする」

放映枠の時間のわりに元の文章のボリュームが多いというのまではわかりますが、だからといってわざわざ余計なツッコミどころを拵える必要はないでしょうに・・・というのが、まず思った感想です。

ヴィクトリカもハーマイニアも身体能力どんだけよ?!・・・にしか見えなかったのがなんとも(苦笑)。

原作既読の方がどこをどうツッコんでいるのか、見てみたい気もします。

閑話休題。

セルジウスが“セイルーン王国”の名を出して喝破するシーンがありました。古の東欧にその名の国が実在した事をヴィクトリカも語ってましたが、15世紀に歴史の表舞台から忽然と姿を消したことと末裔が20世紀では辛うじて山奥の1ヶ所にひっそりと暮らすだけになった事情についてまでは触れられていませんでしたね。私の勝手な推測ですが、前回にあった夏至祭の雰囲気や村長の占いの様子とかから見て、セイルーン人の信仰がカトリックから異端扱いされたからとかなのかなぁ・・・という気がしてます。15世紀は異端審問や魔女狩りが盛んになりはじめる頃でしたし、東欧ならフス戦争もありましたしね。

「私は、コルデリアの無実を証明した。
娘は、母の名誉を守らねばならない」
というヴィクトリカの台詞はかなり重く響きましたね。単に母娘と血がつながった関係だからというもの以上の、何かしらの意地とかプライドみたいなものを感じました。貴族たるもののの矜持、といったところでしょうか。それを聞いたグレヴィーヌのリアクションも「小娘がイッパシの口をききおって」といったように見えましたし。書物で得られる知識とは無関係の、成人の大人としての覚悟のような内面を見せたから、とか。この辺りの解釈はちょっと穿ち過ぎでしょうかね?

ともかく、一弥を助け上げようと必死になっていたシーンとこの台詞の場面では、悠木さんGJ!という印象でした。

そういえば、この兄妹が素でまともに会話したシーンって、初めてだったんじゃないですか?会話の中身はちょっと物騒でしたけど、いつもならグレヴィーヌが変に身構えてたりとかしてますしね。

ところで、祭の占いではヴィクトリカと一弥って結局2人とも同じ事をお願いしてたんですね。アンブローズのおかげでヴィクトリカのツンデレっぷりがバレてしまいましたが(苦笑)、でも2人が大人になる頃って第二次大戦の影が忍び寄りはじめる時期なんですよね。セルジウスの神託はやっぱり当たってしまうのでしょうか・・・?なんとも残酷な時代ですね・・・。
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そうそう、赤毛のおじさん↓こんなとこまで教科書返しに来たんですか?(違う)
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一緒にいるの、コルデリアですよね?興味をそそられるカットでした。

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GOSICK -ゴシック- 第7話「夏至祭に神託はくだされる」

『GOSICK』は『IS』と違って隙間をポンポン読み飛ばすなんて芸当はできそうにないので、2ヶ月後に資格試験を控えた身としては手をつけたくなる気持ちを抑えて、未だに原作を読まないままアニメを視聴しているのですが、そんなしとらすでも
「いくらなんでも端折り過ぎじゃないの?」
と思えるほどなので、原作既読の方はさぞかし複雑な思いでしょうね・・・。

時間という大人の事情は理解してますが、それにしても取捨選択や見せ方の工夫はどうにかできるはずで、肝心な部分まで削って展開がわかりにくくなっている印象でした。予告を見るとどうやら次回で決着がつきそうな感じですが、“灰色狼”に関してはヴィクトリカという存在に大きく関わる事項だと思いますので、無理に3話でまとめず4話にするとか、それができなくとも脚本や演出の腕の見せ所でもう少しやり方があるような気がしました。

まぁ、とりあえず男3人衆は骨董品目当ての胡散臭さを感じるのと、村長セルジウスの占いはトランス状態というかシャーマニズムの憑依みたいというのがわかったくらいでしょうか。もしかしたら、村長たる立場の人がああいったことをやってるのだから、あの村自体がキリスト教からは異端なのかもしれませんね。

今回の見所はこの辺り↓くらいでしょうか。
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「ヴィクトリカかわいい」で2クール終わってほしくないんですけどねぇ・・・
まぁ、でもやっぱり・・・ヴィクトリカ可愛いよ、ヴィクトリカ・・・(をい)

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GOSICK -ゴシック- 第6話「灰色の狼は同胞を呼びよせる」

まさか子ども同士の他愛もない喧嘩で1話分使い終わるのかともチラッと思いましたけど、さすがにそんなことはありませんでしたね(笑)。

母コルデリアの無実を晴らすべく、無断で図書館塔から外出する禁を犯してまで“灰色狼”の村に乗りこんできたヴィクトリカ。随分と大層な出迎えを受けてしまいましたが、彼女の願いは叶うのか否や・・・。

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ところで、コルデリアの若い時の姿・・・たぶん初めてかな?映像で出ましたが、本当に母娘でソックリとも言えるほど似てましたね。ヴィクトリカをコルデリアと見間違えたグレヴィーヌがかなり狼狽えていましたが、彼をそうさせるほどの何かしらの力が彼女にあるのでしょうか?

まぁ、“灰色狼”と呼ばれてる人たち、おそらく少数民族なんでしょうけど、何やらいろいろ伝説を付けられて広く一般から畏怖の対象になっているようですしね。ヴィクトリカとグレヴィールの父親にあたるブロワ侯爵が目をつけるほどですし、一族の中に予知みたいなものか身体的なものか常人より秀でた何かしらの能力を実際に持っている人がそれなりにいるのですかね。桜庭さんがどういった設定にしているのかわかりませんけど・・・。

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