広上淳一さんがコロンバス交響楽団の音楽監督を退任

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京響と直接の関わりはないんですが、京響の大事なシェフのことですし、しかも非常に残念なお知らせなんですが・・・。

コロンバスの現地紙で先週、そして日本でも新聞に載ったようですが、広上さんがコロンバス響の音楽監督を退任することになったそうです。

今春からのコロンバス響の解散騒動の際に理事会と広上さんはずっと対立してて、理事会側からオケを(団員を減らしながらも)存続させる代わりに広上さんの任期途中での辞任を要求していたという報道もあったようなので、実質解任ですよね・・・。

京響友の会会員で広上さんにはもっと京都で振ってほしいと願っている私でさえ、こんな形での退任はあまりに無念だと思うくらいですので、コロンバス響の団員やファンにとっては尚のこと辛く悲しい出来事でしょう。

地元ではとても愛されていたよう(地元紙Columbus DispatchではDENONレーベルで録音したことや広上さんのお父様が亡くなられたことなどもかなり字数を割いて報道していましたしね)ですが、経営側の元々の体質に加え、昨今のアメリカの経済危機が追い討ちをかけた格好でしょうか。

ともかく、とても残念なことです。

広上さん、京都と京響がついてますから・・・。

なお、この件に関しては『「おかか1968」ダイアリー』さんがずっと追ってらして時々ブログで記事にもされていましたので、詳しい事情を知りたい方(で英語が苦手な方)はおかかさんのページを参照してください。

「おかか1968」ダイアリー/コロンバス交響楽団 広上淳一氏を解任

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指揮者・広上淳一、米コロンバス響辞任「音楽への愛はお金には代えられぬ」
【朝日新聞 2008年11月21日】

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 指揮者の広上淳一が今月、米コロンバス交響楽団の音楽監督の職を任期半ばで辞任した。労使交渉に入った楽団員の側について理事会と対立、最終的にその責任をとった格好となった。「精いっぱいカッコつけたけど、本当は打ちのめされている」。そう無念の思いを語るも、「音楽を愛する心は決してお金に代えられるものではない」と希望を口調ににじませた。

■挫折のたび、再出発

 楽団員の人員および給与削減を言い渡した理事会と、5月から対立を続け、最終的な和解を見届けて辞表を提出した。一連の金融危機に端を発したかのような音楽監督の任期途中での辞任は、米国の音楽業界でも話題となった。
 「本音を言うと、楽団員が権利ばかり主張する時代じゃないとも感じていた。でも、一緒に美しい音楽を奏でていこうと約束した彼らに、背を向けることはできなかった」
 オハイオ州の州都コロンバスで初めて客演したのは05年。楽団員たちの圧倒的な支持を得て翌年、第7代音楽監督に就任した。その証しとも言えるCDが今月、リリースされた。落ちついたテンポで、しかし熱狂的なクライマックスを紡ぐチャイコフスキーの交響曲第5番。ライブ録音の前日に父の訃報(ふほう)が届いたが、帰国せず舞台に立った。結果としてこの1枚は、決別と門出の象徴となった。
 挫折はこれが初めてではない。キリル・コンドラシン国際指揮者コンクールで優勝した80年代、同世代の大野和士らとともに国際舞台へと飛躍したが、01年に各国の楽団での要職を返上、1年近くの休養に入る。
 「挫折のたび、僕の仕事はみんながいないと成立しないんだ、とかみしめた。そうして目の前にいる音楽家、ひとりひとりを大切にするところから再出発してきた」
 現在は京都市交響楽団の常任指揮者、および母校である東京音楽大学教授の任にある。「失敗してボロボロになって、それでも腐らず音楽をやってる姿を、胸を張って学生たちに見せたい」
 今月、各地で東京音大の学生オケを率いる。23日午後3時、鎌倉芸術館。24日午後2時、静岡のアクトシティ浜松。28日午後7時、東京・池袋の東京芸術劇場。電話03・3982・2496(音大)

(吉田純子)

Symphony dismisses music director
 ~Search is on for Hirokami’s replacement

【The Columbus Dispatch 2008年11月13日】

The Columbus Symphony announced this afternoon that Junichi Hirokami is leaving as music director.

Hirokami, a native of Japan, took over the baton in June 2006 and had one year remaining on his contract. He was openly critical of the symphony board during labor negotiations with musicians in the last year. The contract dispute led the symphony to suspend operations for almost five months before reaching an agreement in September.

"We acknowledge the wonderful artistry and talent Mr. Hirokami possesses and that was reflected in his concerts over the last two seasons," said Martin Inglis, chair of the Columbus Symphony board. "However, as we move forward into the new season, we have agreed with Mr. Hirokami that we will do so under the leadership of a new music director."

Inglis, whose term as chairman began last month, said the symphony is searching for a replacement.

In a letter received by the board and musicians today, Hirokami said he was dismissed by the symphony.

"It is with sadness and with the best wishes to the orchestra that I hereby accept my dismissal request," Hirokami wrote.

Inglis said he wouldn’t characterize Hirokami’s departure as a firing.

"Junichi managed to polarize a lot of people in the community," Inglis said. "He was a fantastic talent but the board felt perhaps it would be better if we started fresh."

By Jeffrey Sheban
THE COLUMBUS DISPATCH

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(Former music director Junichi Hirokami at the end of a May concert)