京都市交響楽団 第509回定期演奏会

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京都市交響楽団 第509回定期演奏会
2008年2月16日(土)18時開演@京都コンサートホール(大ホール)

◆R.シューマン 劇音楽『マンフレッド』序曲 op.115
◆R.シューマン ピアノ協奏曲イ短調 op.54
(休憩)
◆R.ワーグナー 歌劇『タンホイザー』~大行進曲「歌の殿堂をたたえよう」
◆R.ワーグナー 歌劇『タンホイザー』~序曲とヴェヌスベルクの音楽
◆R.ワーグナー 楽劇『トリスタンとイゾルデ』~前奏曲と愛の死

指揮:デリック・イノウエ
ピアノ:若林 顕
コンサートマスター:グレブ・ニキティン

 昨年・・・というか一昨年11月の494回定期(特急列車的ドヴォルザーク)のがトラウマになってて、実は今季の中では全くアテにしてなかった回でした(苦笑)。
 土曜日とあってか前回よりは観客が多かったです。寒いわりに結構来てんねんなぁ思いましたが、こういう寒い上に不安定(時々小雨か小雪が降っていた)な天気の時に、ホールが地下鉄の駅のすぐそばというのはありがたいですね。私も雨の心配がなければ(開通したばかりの)太秦天神川駅まで自転車で行って、そこから地下鉄に乗ろうと思ってたのですが、ちょっと空模様が怪しかったので嵐電→バスにしました。地下鉄の運賃がもう少し安ければいいんですけどね・・・。

 今日も前回同様コンマスがニキティンさんでチェロトップも上村さん。今回は前半がシューマン、後半がワーグナーというプログラムでしたが、ここ数日ずっと体調がイマイチなのと睡眠不足ということもあって、ただでさえ少し苦手なシューマンの演奏に寝ないようにするのが精一杯(苦笑)な前半でした。なのであまりアテにならない感想ですが、変にモコモコするような愚に陥ることなく、コンチェルトでもオケ・ピアノ共々クリアでバランスが取れていてよかったのでは、と思います。

 後半はワーグナー。今日はTpのエキストラが少し多いなと思ってましたが、タンホイザーの大行進曲のためだったんですね。オルガン左上の席から菊本君+トラ2人がファンファーレを吹いていたのですが、すべてビシッビシッと決めていて格好よかったです(笑)。
 この大行進曲に限らず3曲とも充実した好演奏で、ワーグナー好きの私にとってとても満足できるものでした。いい意味で期待を裏切られてよかったです(というか以前のあのドボ8はなんだったんですか、デリックさん・・・)。ただ、今の京響ならこの程度の質の演奏はもう当たり前になっているとも言えますし、ポテンシャルとしては(いい音・いい響きを維持して)もっと鳴らすことができて、もうワンランク・ツーランク上の質の演奏も充分期待できます。充分可能と言っても半分はオケの責任で半分は指揮者の能力次第なのでしょうが、その意味でも全くの初顔合わせとなるアクセルロッド&ゴレンシュタイン両氏との定期でどのような化学反応=演奏が出てくるのか、今からとても楽しみですね。

 ところで、会場では来年度定期の冊子が用意されていました。サイズも今までと同じで新書よりもやや縦長といったコンパクトな大きさですが、最初のページをめくると、(今までなら1年のアウトラインの説明なのですが、その前に)指揮者人事のお知らせとともに‘最近の活動’として「こどものためのコンサート」「みんなのコンサート」などいろんな地域活動をやってます、ということが写真入で半ページ強の枠で紹介されていました。何気ないようで重要なことだと思います。京響を知らない人、あるいはそれ以上にクラシック音楽と縁のない人にも、地域活動や教育活動は良いアピールポイントになりますしね。市のオケなのでやって当たり前と言われればそれまでですが、でも「市民のために当たり前のことはちゃんとやってますよ」ということを広く知ってもらう努力をすることは、つい怠りがちになりますがとても重要なことだと思います。知らない&積極的に知ろうとしない人たちに「やっている」と伝えるのは意外とエネルギーを使うことですし、またそうしないとより広くと伝わっていかないですからね。
 また、冊子のお終いの方にはごく簡単にですが、車椅子席が用意されてあること、京響の公式サイトとメルマガの案内、ホールへのアクセスマップ、が載っていました。たった1ページだけですが、捲りやすい位置にこうしたページがあると、京響のことを知らない人に案内する際にもすぐにパッと見せることができて、いいのではないでしょうか。パンフの構成のちょっとした工夫ですが、こういった所にもより良い方向への変化(の意思)を感じた思いでした。

 さて、来月は、待ちに待ったマーラーの9番です。大友さんは桂冠で残ってくださるので最後という気が全くしないのですが(笑)、個人的には生でマラ9を聴いたことがまだないのでホントに待ち遠しいです。録音ではダントツでワルター&ウィーン・フィルの1938年ライヴなのですが、あれは別格というかもう「世界遺産的な歴史の記録」(ちょっとググればいくらでも歴史的背景は見つかると思います)ですからね。ステレオ録音以降ですと若い頃はバーンスタイン盤に少しハマったりしたのですが、歳を取ったせいかどうかは知りませんが今はクドすぎて全く受け付けません(苦笑)。現在手元に無いので改めて買うならSACDがいいし、そうなるとティルソン=トーマス&サンフランシスコ響シャイー&コンセルトヘボウ管あたりでしょうか?