ヘンデル:12の合奏協奏曲集(+水上の音楽、王宮の花火の音楽)/ケヴィン・マロン&アラディア・アンサンブル

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NMLでは毎月1日に自身のレーベルで手がけたアルバム(新譜・旧譜を問わず)をまとめて登録しているようなのですが、そうして本日登録された中にアラディア・アンサンブル[http://www.aradia.ca/]によるヘンデルの新譜が入ってましたので、早速聴いてみました。12の合奏協奏曲集、作品番号には若い数字が付いていますが、調べてみると作曲年代は1739年、『メサイア』から遡ること2年前にあたります。

 

ヘンデル:12の合奏協奏曲集/ケヴィン・マロン&アラディア・アンサンブル(3CD)【Naxos】

ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル
・12の合奏協奏曲集 Op.6
  合奏協奏曲第1番 ト長調 Op.6-1, HWV.319
  合奏協奏曲第2番 ヘ長調 Op.6-2, HWV.320
  合奏協奏曲第3番 ホ短調 Op.6-3, HWV.321
  合奏協奏曲第4番 イ短調 Op.6-4, HWV.322
  合奏協奏曲第5番 ニ長調 Op.6-5, HWV.323
  合奏協奏曲第6番 ト短調 Op.6-6, HWV.324
  合奏協奏曲第7番 変ロ長調 Op.6-7, HWV.325
  合奏協奏曲第8番 ハ短調 Op.6-8, HWV.326
  合奏協奏曲第9番 ヘ長調 Op.6-9, HWV.327
  合奏協奏曲第10番 ニ短調 Op.6-10, HWV.328
  合奏協奏曲第11番 イ長調 Op.6-11, HWV.329
  合奏協奏曲第12番 ロ短調 Op.6-12, HWV.330

指揮:ケヴィン・マロン
演奏:アラディア・アンサンブル

録音時期:2011年8月18-25日
録音場所:トロント、グレース教会

http://ml.naxos.jp/album/8.557358-60

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全12曲、CD3枚分ともなると1回聴き通すだけでも結構な時間になりますが、全体的に大らかで美しい雰囲気の音楽で、更にはアラディア・アンサンブルの演奏も変な癖のないナチュラルな姿勢で一貫してますので、肩もこることなくゆったりとした気分で心地よく聴けました。

録音のロケーションとなった教会はホームページ(→http://www.gracechurchonthehill.ca/)を見た印象では自然豊かな郊外の立地でアットホームな雰囲気を醸しだしており、実際の録音に立ち会えたらさぞかし・・・と思わせるものがありました。

・・・ジャズ・クァルテットを伴奏にコーラスやってる光景はYouTubeにアップされてたんですけどね。

 


 

ちなみに、このアルバムの録音を遡ること6年前の2005年に、マロン率いるアラディア・アンサンブルはヘンデルの管弦楽作品で最も著名な『水上の音楽』並びに『王宮の花火の音楽』を録音しています。

 

ヘンデル:『水上の音楽』『王宮の花火の音楽』/ケヴィン・マロン&アラディア・アンサンブル【Naxos】

ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル
・水上の音楽
  第1組曲 ヘ長調 HWV.348
  第2組曲 ニ長調 HWV.349
  第3組曲 ト長調 HWV.350
・王宮の花火の音楽 HWV.351

指揮:ケヴィン・マロン
演奏:アラディア・アンサンブル

録音時期:2005年1月5-8日
録音場所:トロント、セント・アンズ教会

http://ml.naxos.jp/album/8.557764

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古今東西の競合盤が多い上に刺激的な解釈を伴ったピリオド・アプローチも数ある中で、ケヴィン・マロンとアラディア・アンサンブルによる穏当とも思える演奏は、一聴だけではともすれば埋没しかねないかもしれませんが、『王宮の花火の音楽』の第3曲「平和」でフラウト・トラヴェルソを使用するなど、丹念な譜読みに基づく工夫が随所に施されてあり、ただ華やかで美しいだけではない一種の新鮮さが聴きこむほどに感じられる好演奏ではないでしょうか。彼らの奏でるナチュラルな音楽は繰り返し聴いても疲れないし飽きないというのがストロング・ポイントだと私は思います。