ハイドン:ミサ曲全集/オーウェン・バーディック&レーベル・バロック・オーケストラ、トリニティ合唱団、他

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ランダムで出てくるNMLトップページの「推薦タイトル」で偶々目にしたのにハイドンのミサ曲集の1枚が出てきて、聴いてみたら思ったよりもとっつきやすくて演奏の質もよかったので、NAXOSレーベルがツィクルスとして録音してるなら箱物もあるだろうと探してみたところ、ちゃんとありました。

ハイドンの多作ぶりは今更な話ですが、ミサ曲も2桁あるなんて彼の職人芸ぶりにはもうさすがとしか言い様がないですね。どの曲もオラトリオ同様にハイドンの声楽曲の魅力を味わえるものばかりなのがまた凄いところです。

 

ハイドン:ミサ曲全集/レーベル・バロック・オーケストラ&トリニティ合唱団、他(8枚組)【NAXOS】

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン:ミサ曲全集、スターバト・マーテル
〈CD 1〉
 ・スターバト・マーテル ト短調 Hob.XXbis (2003年5月28-29日録音)
〈CD 2〉
 ・ミサ曲第3番 ハ長調 『聖チェチリア・ミサ』 Hob.XXII-5 (2001年5月23-24日録音)
〈CD 3〉
 ・ミサ曲第4番 ト長調 『聖ニコライ・ミサ』 Hob.XXII-6 (2002年5月9-10日録音)
 ・ミサ曲第9番 ニ短調 『ネルソン・ミサ』 Hob.XXII-11 (2007年5月17-18日録音)
〈CD 4〉
 ・ミサ曲第6番 ハ長調 『マリアツェル・ミサ』 Hob.XXII-8 (2004年5月20-21日録音)
 ・ミサ曲第7番 ハ長調 『戦時のミサ』 Hob.XXII-9 (2005年3月19-20日録音)
〈CD 5〉
 ・ミサ曲第2番 変ホ長調 『祝福された聖処女マリアへの讃美のミサ』 Hob.XXII-4 (2002年5月9-10日録音)
 ・ミサ曲第8番 変ロ長調 『オフィダの聖ベルナルトの讃美のミサ』 Hob.XXII-10 (2006年5月25-26日録音)
〈CD 6〉
 ・ミサ曲第1番 ヘ長調 『ミサ・プレヴィス』 Hob.XXII-1 (2001年5月23-24日録音)
 ・ミサ曲第12番 変ロ長調 『ハルモニー・ミサ』 Hob.XXII-14 (2008年9月5-6日録音)
〈CD 7〉
 ・ミサ曲第1番 ヘ長調 『ミサ・プレヴィス』 Hob.XXII-1 [※1805年版](2001年5月23-24日録音)
 ・ミサ曲第11番 変ロ長調 『天地創造ミサ』 Hob.XXII-13 (2008年9月8-9日録音)
〈CD 8〉
 ・ミサ曲第5番 変ロ長調 『神なる聖ヨハネのミサ・ブレヴィス』 Hob.XXII-7 (2004年5月20-21日録音)
 ・ミサ曲第10番 変ロ長調 『テレジア・ミサ』 Hob.XXII-12 (2008年9月10-11日録音)

指揮:J・オーウェン・バーディック、ジェーン・グローヴァー[第10・11・12番]
管弦楽:レーベル・バロック・オーケストラ
合唱:トリニティ合唱団
ソプラノ:アン・ホイット[スターバト・マーテル、第1・2・3・4・5・6・8・9番]
ソプラノ:ジュリー・リストン[第1・3番]
ソプラノ:シャルア・ネフツィガー[第6番]
ソプラノ:ナコル・パルマー[第10・11・12番]
ソプラノ:ニーナ・ファイア[第11・12番]
アルト:ルーシエン・ブラケット[スターバト・マーテル、第2・3・4番]
アルト:キルステン・ゾレク=アヴェラ[第3・6・8・9・10・11・12番]
アルト:ヘイティン・チン[第8番]
テノール:スティーヴン・サンズ[スターバト・マーテル、第2・3・4番]
テノール:マシュー・ヒューズ[第3番]
テノール:ダニエル・ムトル[第8・9・10・11・12番]
テノール:ナタン・デイヴィス[第6番]
テノール:ダニエル・ニール[第7番]
テノール:マシュー・ヘンスラッド[第11・12番]
バス:リチャード・リポルド[スターバト・マーテル、第1・2・3・4・6・7・8番]
バス:バート・K・ジョンソン[第3番]
バス:アンドリュー・ノーレン[第8・9・10・11・12番]
オルガン:ドンショク・シン[第2・5番]

録音場所:ニューヨーク、マンハッタン区ブロードウェイ79、トリニティ教会

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まずは古楽器オケですが、レーベル・バロック・オーケストラ[http://www.rebelbaroque.com/]はニューヨークを拠点に10年以上活動しているオーケストラのようで、初耳の団体でしたけど個々のメンバーのレベルもアンサンブル水準もなかなか高いと思いますし、古楽器の良さを活かしつつ変な癖や尖ったところのないナチュラルな響きも好印象でした。ニューヨーク・タイムズ紙やロサンゼルス・タイムズ紙でも彼らの演奏に高い評価をつけて採り上げた論評もあるらしく、それも首肯できるだけはあるのではないでしょうか。

合唱団は名前と録音場所から考えて、ニューヨークのマンハッタン中心街のブロードウェイとウォール街の交差点に位置するトリニティ教会[http://www.trinitywallstreet.org/]の専属のコーラス隊だと思われますが、ニューヨーク屈指の名所の1つに挙げられる歴史ある大きな教会の合唱団なだけはあり、かなり鍛えられたレベルにある印象を受けました。

指揮はオーウェン・バーディックとジェーン・グローヴァーの2人が分担してますが、両者ともレーベル・バロック・オーケストラのナチュラルで柔和な響きを活かした音楽作りとコーラスのまとめ方の上手さに好感が持てます。声楽は私の専門外なので個別の論評は避けますが歌手陣も特に穴は見当たらないように感じました。

NAXOSの録音もロケーションのアコースティックを巧く捉えて自然な音響を感じさせてくれるのがとてもいいですね。NAXOSレーベルは膨大な量のカタログを有しているので、中にはババを引かされることもたまぁ〜にあったりするのですが(苦笑)、このツィクルスに関しては良い仕事をしていると思います。

名職人ハイドンの作品本来の良さに演奏と録音の良さが相まって、聴いていて堅苦しさやストレスも一切無く心が大いに癒された思いでした。下手な日本国内盤のヒーリングを謳ってるディスクよりも余程お買い得感があるような気すらします(笑)。