アメリカン・マーヴェリックス/ティルソン=トーマス&サンフランシスコ響

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“American Mavericks”と題された新譜がサンフランシスコ響[http://www.sfsymphony.org/](以下SFSO)の自主レーベルから先頃リリースされ、本日付けでNMLにも登録されました。maverick は所有者を示す焼き印のない牛という意味で、それが転じて派閥に属さない政治家や芸術家や組織など、また一匹狼や異端者を指す語として使われてます。そんなちょっと変わった趣旨のディスクですが、聴いてみると意外と面白かったので採り上げることにしました。

 

アメリカン・マーヴェリックス/ティルソン=トーマス&サンフランシスコ響【SFS Media】 [Hybrid SACD]

《収録曲》
ヘンリー・カウエル
 ・管弦楽小品『シンクロニー』
 ・ピアノ協奏曲
ルー・ハリソン
 ・オルガン協奏曲
エドガー・ヴァレーズ
 ・アメリカ[1927年版]

指揮:マイケル・ティルソン=トーマス
管弦楽:サンフランシスコ交響楽団
ピアノ:ジェレミー・デンク
オルガン:ポール・ジェイコブス

録音時期:2012年3月3-17日(※カウエル『シンクロニー』のみ2010年12月8-10日)
録音場所:サンフランシスコ、デイヴィス・シンフォニーホール

http://ml.naxos.jp/album/82193600562

82193600562

 

ヘンリー・カウエル、ルー・ハリソン、エドガー・ヴァレーズの3人とも日本であまり馴染みのないアメリカの作曲家ではないでしょうか(それでも日本語Wikiにはちゃんとありました・笑→ヘンリー・カウエルルー・シルヴァー・ハリソンエドガー・ヴァレーズ)。つーか、わざわざ“American Mavericks”と付けるくらいなので、現地でもあまり聴かれることはないかもしれません。全員物故者ですし。

そんな珍しい作曲家の作品たちですが、どれもそれぞれなりに面白い印象を持ったのはインディーズ系のパンクロックとかヘヴィメタみたいな感覚で聴けたからかもしれません。ハリソンのオルガン協奏曲など
「オルガンをそんな使い方するかぁー!!??」
というユニークさがありましたし、どの曲も良い意味でハッチャケた部分があって、それがゲンダイオンガク的難解のストレスを感じずにすんだように思います。

収録されている4曲のうち『シンクロニー』以外の3曲は2011-12シーズンのSFSO創立100周年記念企画の一環で行われた American Mavericks フェスティバルで演奏されたもののようです。詳しいことはオケ公式サイトでのCDの説明やYouTubeに上がっている特集の動画を見てもらうこととして、経済不況下にあってもSFSOがこうした企画を起案し遂行できるだけの人材と環境に恵まれているのが純粋に羨ましいですね。音楽自体も楽しく聴かせてもらいましたが、他にもいろいろと思わされることのあったディスクでした。

尚、SFSOについては下記サイトで最新情報を追いつつ詳しく紹介されてますので、ぜひご覧ください。
【続・徹底研究】ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団 http://www.sfs.ushiog.com/