ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第1番・第2番/ニコライ・ルガンスキー(ピアノ)

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かつて(ワーナー傘下の)ERATOレーベルにおいて、サカリ・オラモ指揮バーミンガム市交響楽団をバックに従えてラフマニノフのピアノ協奏曲全集を録音し、その硬派な演奏で好評を博したニコライ・ルガンスキーが、今度は同じ作曲家のピアノ・ソナタをAmbroisieレーベルに録音して近日中にリリース、世に問うということのようですが、日本でのCDリリースより先に本日付けでNMLに登録されたので、幸いにも聴く機会に恵まれました。

それにしても、いくらラフマニノフのソナタはシンフォニーやコンチェルトに比べて演奏機会が少ないとはいえ、数年前にコンチェルトのツィクルスをリリースした大手レーベルからは出せなくなってきているという事実が、今のクラシック業界の状況を端的に表していますね。ワーナーに限らず大手の老舗が軒並みこういった感じですが、その一方で中小レーベルでも元気なところは頑張ってますし、オーケストラの自主レーベルもあったりして、一概に悪いとも言えない気がしますけどね(まぁ今のユニヴァーサル系やらEMIやソニーとか閉塞状況で人材も枯渇か?って素人目にも思いますからねぇ・・・)。

 

ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第1番・第2番/ニコライ・ルガンスキー【Ambroisie】

セルゲイ・ラフマニノフ
・ピアノ・ソナタ第1番ニ短調 Op.28
・ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 Op.36〔1931年改訂版〕

ピアノ:ニコライ・ルガンスキー

Am208

http://ml.naxos.jp/album/AM208

 

・・・というわけで、私もよくよく考えてみればラフマニノフのソナタはちゃんと聴いたことなかったなぁ・・・と思いながら聴いてみたわけですが、ルガンスキーが弾いてるからかもしれませんけど、一般的にイメージされるような甘美でロマンティックなメロディーメーカーのラフマニノフはいったいどこ行った??!!という第一印象でした。

ラフマニノフの中で一番好きな曲を挙げろと言われたらダントツで作品45のシンフォニック・ダンスを挙げ、たいていは甘ったるかったりロマンティシズムが濃厚に出てたりで、しとらす的にはあんまり合ってるとは言いがたい作曲家ラフマニノフですが、そんな私にとってはわりといい塩梅なルガンスキーの演奏でした。硬派で骨太で構築美をガツンと出した感じで。と同時に、この作曲家の他のピアノ作品と比べて演奏機会があまり多くないというのもちょっと納得できた感じでした。

「私ラフマニノフ大好きでぇ〜す」というクラシックファンに、ぜひ聴かせてみたい(なんて意地悪なwww)

ちなみに、ワーナー系列が最近NMLに登録されるようになったので、おかげで前出のCDを買わなくてもコンチェルトの録音を聴くことができるようになりましたけど、あの当時の録音よりも更に硬派の度合いが上がっているような、今回のソナタ2曲の録音でした。2番の方は1913年の初版と1931年の改訂版の2種類があって(ホロヴィッツ版はここでは度外視)、今回のルガンスキーは後者の版で演奏しているそうですが、なぜそちらを選んだのかはわかりません。Ambroisieレーベルのことなので、もしかしたらライナーノーツにでも理由が書かれている可能性は充分ありますが、それもCDを買ってみないとわかりませんしねぇ・・・発売されたら誰かそのうちネットに上げてくれへんかな?(・・・人はそれを図々しいと言う・苦笑)

・・・そういえば、AmbroisieレーベルのCDを採り上げるのは今回が初めてでしたね。今はNaïveの傘下として吸収されてしまいましたが、AlphaやMirare等とほぼ同じ時期に見かけるようになったでしょうか、フランスのレーベルです。ニコラス・バルトロメーというエンジニアが立ち上げたそうで、最初の頃はチェンバロのクリストフ・ルセやバロック・チェロのオフィリー・ガイヤール、仏アンサンブル・アマリリスや伊アンサンブル・ゼフィーロなどの古楽アンサンブルといった、古楽器によるバロックの録音がメインだった印象です。録音良し・演奏良しでマイ・フェイバリットなレーベルで、昔は2・3枚ほど手元にあったのですが、何年か前に超金欠で苦労してた頃に売ってしまいましたからねぇ・・・えぇ、えぇ・・・大いに後悔していますとも(苦笑)。AmbroisieもNMLに登録されるようになったとはいえ、その録音全部があるわけではないのですよ。私が京都に越してきて間もない頃に来日公演で素晴らしい演奏を聴いたアンサンブル・ゼフィーロとかNMLのカタログから抜けてるままですし。

 

・ピアノ協奏曲第1番&第3番
 →http://ml.naxos.jp/album/809274794161

・ピアノ協奏曲第2番&第4番
 →http://ml.naxos.jp/album/825646194667

なお、現行のCDは「パガニーニの主題による狂詩曲」なども含めた3枚組の廉価盤としてリリースされています↓(下記はAmazonのリンク)
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