ステンハンマル:弦楽四重奏曲集 第1集(第3・4番、他)/ステンハンマル四重奏団

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スウェーデンのBIS[http://www.bis.se/]レーベルからリリースされた新譜で今日付でNMLに登録された1枚です。アルヴェーンと同世代で共にスウェーデンを代表する作曲家でもあるステンハンマルの弦楽四重奏曲集です。

 

ステンハンマル:弦楽四重奏曲集 第1集/ステンハンマル四重奏団【BIS】[Hybrid SACD]

ヴィルヘルム・ステンハンマル
・弦楽四重奏曲 第4番 イ短調 Op.25
・組曲『ロドレッシの歌』 Op.39〜エレジー、間奏曲
・弦楽四重奏曲 第3番 ヘ長調 Op.18

演奏:ステンハンマル四重奏団
 第1ヴァイオリン:ペータ・オロフソン
 第2ヴァイオリン:ペール・エマン
 ヴィオラ:トニー・バウアー
 チェロ:マッツ・オロフソン

録音時期:2011年4月・10月(第4番)、2012年6月(第3番、ロドレッシの歌)
録音場所:スウェーデン、ストックホルム県ダンデリード市ストックスンド、聖ペトロ教会

http://ml.naxos.jp/album/BIS-1659

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Bis1659

 

このディスクに収録されているのはステンハンマルが作曲した6つの弦楽四重奏曲のうち4番と3番、あとは小品集(抜粋)が間に挟んであって、ジャケット裏には「VOLUME 1」と記載されていますが、1995年に設立された作曲者の名前を冠する弦楽クァルテットのステンハンマル四重奏団[http://www.stenhammarquartet.com/]のプロフィールの記述によれば、残りの4曲も今年までには録音を終える予定のようです。ステンハンマルの作品を中心とした幅広いレパートリーと確かな技術でスウェーデン国内外から高い評価を得ていて、現代音楽での委嘱作品の依頼を受けることも多いのだとか。

エーテボリ交響楽団[http://www.gso.se/]の第2代首席指揮者でもあったステンハンマルの曲を聴いたのはこれが初めてだったのですが、いずれも4楽章形式で30分を要する2つの弦楽四重奏曲は、しっかりしたフォルムの中にも端正な美しさと北欧的で清澄な情感を湛えたメロディーとハーモニーが程よい抒情性を生み出していて、なんとも味わい深い音楽を聴かせてくれます。ステンハンマル弦楽四重奏団の優美で温もりある響きと緻密なアンサンブルが作品の良さを一層引き出しているのも特筆すべきことでしょう。

ちなみに、ステンハンマルの作品22-2『スヴァーリエ』はスウェーデン第2の国家として現地では愛唱されているのだとか。こうした例はエルガー(行進曲『威風堂々』第1番〜『希望と栄光の国』)やシベリウス(『フィンランディア』〜「フィンランディア賛歌」)と同じようなところがありますね。若い頃のベートーヴェンやブラームスらの影響を強く受けた作風から徐々にスカンジナヴィアの地に根ざしたオリジナリティを確立させる方向へと転換させたようで、このディスクに収録された曲に私がすんなり入っていけたのも、彼の作風故かもしれません。BISから今後リリースされるであろう続編が楽しみですし、いずれ他の曲にも手を伸ばしてみようかと思わせるほど、良い出来栄えのディスクだと思います。