今日のGoogleロゴはクロード・ドビュッシー生誕151周年、なので・・・ドビュッシー:弦楽四重奏曲、他/ダネル四重奏団、他

今日のGoogleロゴはフランスを代表する作曲家の1人であるクロード・ドビュッシーの生誕151周年を記念したデザインになっています(どうせなら去年だろ・・・とは思いましたが・苦笑)。ちょっとしたフラッシュアニメになっていて、風船に描かれた再生ボタンをクリックすることで、ドビュッシーの名作「月の光」のピアノの調べとともに夜の街並みが映し出されて空の景色や路上の車などがゆっくり動いていき、しばらくして船を漕ぐ男女が現れたところで雨が降り出します。それぞれ左右から現れた2人は真中で出会ったところで赤い相合傘・・・という曲の終わりに合わせてのエンディング。何の気まぐれでメモリアルイヤーでもないのにこうした粋なロゴを作ったのかしら?
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とまぁ、普通ならここで「月の光」が収録されているドビュッシーのピアノ作品『ベルガマスク組曲』の演奏を採り上げるところなのでしょうけど、ドビュッシーのピアノ全集についてChandosからリリースされているジャン=エフラム・バヴゼの録音BISからリリースされている小川典子の録音を既にここでも紹介していますので今更感がありますし、かといってGoogleの洒落たロゴをスルーするのももったいないので、私がふだんあまり聴かないジャンルからNMLでちょっと探して聴いてみました。

 

ドビュッシー:弦楽四重奏曲、神聖な舞曲と世俗的な舞曲、ピアノ三重奏曲
 /ダネル四重奏団、ダニエル・ブリュメンタール(P)、フランセット・バルトロメー(Hp)
【Fuga Libera】

クロード・ドビュッシー
・弦楽四重奏曲 ト短調 Op.10
・神聖な舞曲と世俗的な舞曲[※ピアノ使用版]
・ピアノ三重奏曲 ト長調
・神聖な舞曲と世俗的な舞曲[※オリジナル、ハープ使用版]

演奏:ダネル四重奏団
ピアノ:ダニエル・ブリュメンタール
ハープ:フランセット・バルトロメー(※プレイエル社製クロマティック・ハープ使用)
コントラバス:コルネル・ル・コント[神聖な舞曲と世俗的な舞曲]
ヴァイオリン:マルク・ダネル[ピアノ三重奏曲]
チェロ:ギー・ダネル[ピアノ三重奏曲]

録音時期:2011年11-12月
録音場所:ブリュッセル圏イクセル、ステュディオ・フラジェ

http://ml.naxos.jp/album/FUG595

Fug595

 

1991年にブリュッセルにて創設されたダネル四重奏団[http://www.quatuordanel.eu/]はマルク・ダネル(第1ヴァイオリン)、ジル・ミレ(第2ヴァイオリン)、ヴラド・ボグダナス(ヴィオラ)、ギー・ダネル(チェロ)で構成されたベルギーを代表するグループで、過去に何度か来日経験もあるので実演を聴かれた方も多いのではと思いますし、来月にも来日ツアーが予定されています(チェリストがギー・ダネルの代役にヨヴァン・マルコヴィッチとなってるようですが)。ベルギーでもフランス語系をルーツとするようですが、これまでショスタコーヴィチやモイセイ・ヴァインベルク、アフメッド・アドナン・サイグンなど20世紀に活躍した作曲家の作品を録音してリリースするなど、近現代を中心に幅広いレパートリーを持っているようです。

このディスクの面白いところはダネル四重奏団以外に参加しているメンバーがドイツ生まれのアメリカ人ピアニストで現在ブリュッセル王立音楽院の教授を務めるダニエル・ブリュメンタール、名前からしてワロン系だと思いますが10歳でブリュッセル王立音楽院に入学し現在では演奏活動の傍ら母校で教鞭をとっている女性ハーピストのフランセット・バルトロメー、そしてコントラバスのコルネル・ル・コントはベルギー王立モネ劇場管弦楽団の首席奏者というブリュッセル尽くしというところ。そしてこのディスクをリリースした Fuga Libera も2003年から活動を開始したブリュッセル近郊に本拠を置くレーベル(現在ではAlphaやRicercar、Zig-Zag等と同じくOuthere[http://www.outhere-music.com/]グループの傘下にあるようです)ですし、大雑把に括るならフランス系ベルギー勢で固めたチームでドビュッシーに挑んだと言えるでしょう。

選曲もユニークで、ドビュッシー初期の作品である弦楽四重奏曲とピアノ三重奏曲に1904年作の『神聖な舞曲と世俗的な舞曲』という組合せ、そして『神聖な舞曲と世俗的な舞曲』もオリジナルであるハープ独奏+弦楽合奏の他にハープのパートをピアノに置き換えた異なるヴァージョンも併録していることです。ブリュメンタールが雅で品の良いピアノを奏でているので、オリジナルのハープ版との聴き比べもなかなか興味深かったです。ダネル四重奏団の演奏も全体的に大人びた趣きと美しさを感じさせるもので、ドビュッシーの音楽に感性を合わせてきているのが上手いというか好印象でした。