ブルックナー:交響曲第8番/ジュリーニ&ワールド・フィル[ノヴァーク版・第2稿]、ヤング&ハンブルク・フィル[ノヴァーク版・第1稿]

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明日に迫った京響定期、めでたいことにチケット完売だそうで、ファンとしても友の会会員としても嬉しいかぎりです。

で、その京響第568回定期、指揮者は井上道義さんでメインがブル8です。スコアはノヴァーク版・第2稿だそうですが、私はこの曲を最初に聴いたのが大学入りたての頃だったかに廉価盤LPで買った(20年以上前ですね・苦笑)シューリヒト&ウィーン・フィルの録音でして、ノヴァーク版でこう強烈な名演を聴いてしまったものですから、それからしばらくしてハース版での演奏を朝比奈さんが東京のオケを振ったので聴いても、慣れるまでちょっと時間がかかった記憶があります(笑)。

まぁ当時のレコードなんて全部売り払って処分してしまったのでシューリヒト盤は手元に無いですし、NMLで探せばいっかと思ってリストをざっくり見てみると、意外にハース版が多いという・・・ノヴァーク版でもスクロヴァチェフスキ盤は彼自身がちょこちょこ手を加えてるらしいし、マゼール?う〜ん・・・とかちょっと迷って手を出したのが、ジュリーニがワールド・フィルという混成オケを振ったライヴ録音。つくづくヘソ曲がりだなぁ〜という自覚はありますよ、えぇ(爆)。

 

ブルックナー:交響曲第8番/ジュリーニ&ワールド・フィル【World Philharmonic Orchestra】

アントン・ブルックナー
・交響曲第8番ハ短調[ノヴァーク版・第2稿]

指揮:カルロ・マリア・ジュリーニ
管弦楽:ワールド・フィルハーモニー管弦楽団

録音時期:1985年12月8日(ライヴ)
録音場所:ストックホルム、コンセルトフス

http://ml.naxos.jp/album/WPO-85BR01

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※NMLでは自主レーベルでの扱いになってるのですが、CDの方が見当たりませんで、おそらくはこのDVDと音源は同じだと思います(画像をクリックするとAmazonのページにリンクします)。
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オーケストラの構成メンバーは北欧系の若手演奏者がメインらしいのですが、この演奏当時ジュリーニは71歳、聴いてるとなんかベテラン教授が大勢の学生たちを前にして熱心に講義しているようで、演奏者は演奏者で教授の熱心な教え通りに必死に付いていこうとしている様子が目に浮かぶようで、混成オケにありがちな演奏のキズもほとんど気にならないほど、先生と生徒たちの頑張りに微笑ましさも思いながら聴き入ってしまうような印象でした。

ジュリーニがなんか若返ったような感じがして、こういうことがあるからライヴって面白いんですよねぇ〜(笑)。

 


 

ところで、ついでというわけでもないのですが、せっかくの機会ですので、今まで聴いたことのなかった第1稿での演奏も聴いてみることにしました。

 

ブルックナー:交響曲第8番/シモーネ・ヤング&ハンブルク・フィル(2枚組)【OEHMS】[Hybrid SACD]

アントン・ブルックナー
・交響曲第8番ハ短調[ノヴァーク版・第1稿]

指揮:シモーネ・ヤング
管弦楽:ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団

録音時期:2008年12月14-15日
録音場所:ハンブルク、ライスハレ

http://ml.naxos.jp/album/OC638

Oc638

 

ノヴァーク版の第2稿はもとよりハース版ともかなり違います。第1楽章からこんなに違うとは思いませんでした。更に言うなら
「ヘルマン・レーヴィがケチつけたからって改訂する必要あったの?」
という疑問と印象でした。確かに初稿らしい荒削りな部分が無いとは言いませんが、ヤングの指揮は
「これでも充分立派じゃないの!」
って書類を机にバーンと叩きつけて訴えるような、かなりの説得力があります。日本でもめっきり減ってしまった原生林・・・そうですね、例えば白神山地の原生的なブナ天然林だったり、亜熱帯から亜寒帯に及ぶ多様な植物相が見られる屋久島だったり、私の身近なところでは下鴨神社の糺の森は落葉広葉樹林が中心だったりしますが、そうした場所の独特の美しさや空気みたいなの・・・素朴さ故の良さというか、一見無秩序なようでいて実は調和がとれてたり、そうしたものを見せているような印象を受けました。これまで録音したブルックナーのシンフォニーではいずれも初稿をチョイスしてきた彼女だからこその自信も垣間見えて、今が“旬”の世界的指揮者の1人というのを改めて感じました。

手兵のハンブルク・フィル[http://www.philharmoniker-hamburg.de/]も充実した響きとアンサンブルを見せていて、これまでリリースされたディスク同様の高いレベルの演奏を繰り広げています。SACDで聴ける環境にあるなら、ぜひその音質で改めて聴いてみたいですね。

 


 

さて、明日の京響はどんな演奏を聴かせてくれるのかな?先月の『英雄の生涯』も録音しなかったのがもったいないほど充実した素晴らしい演奏でしたから、明日も大いに楽しみです。