プロコフィエフ:交響曲全集/ドミトリー・キタエンコ&ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団

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明日に迫った京響定期ですが、後半メインはプロコフィエフの書いた最後の交響曲、7番シンフォニーです。彼の交響曲全集の録音も優に二桁あるようですが、ネットでググってみるとキタエンコとケルン・ギュルツェニヒ管が2005年から2007年にかけてライヴ録音したものをベスト盤に挙げる方が多いように見受けられました。惜しむらくはこのディスクの入手が非常に困難な状況にあるということなんですが、こういう時のNMLというのは本当にありがたいものです(笑)。

 

プロコフィエフ:交響曲全集/キタエンコ&ケルン・ギュルツェニヒ管(5CD)【Phoenix Edition】

セルゲイ・プロコフィエフ:交響曲全集

CD1
・交響曲第1番ニ長調 Op.25『古典交響曲』
・交響曲第7番嬰ハ短調 Op.131
CD2
・交響曲第2番ニ短調 Op.40
・交響曲第3番ハ短調 Op.44
CD3
・交響曲第4番ハ長調 Op.47[1930年原典版]
・交響曲第4番ハ長調 Op.112[1947年改訂版]
CD4
・交響曲第5番変ロ長調 Op.100
CD5
・交響曲第6番変ホ短調 Op.111

指揮:ドミトリー・キタエンコ
管弦楽:ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団
録音:2005-2007年(ライヴ)

http://ml.naxos.jp/album/Phoenix135

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このCDを出しているPhoenix Edition[http://www.phoenixedition.com/]は独CAPRICCIOレーベルのディレクターを務めていたヨハネス・ケルンマイヤーという人が2008年5月にウィーンで設立したレーベルで、財政難で活動停止したCAPRICCIOの音源も引き継いだそうなのですが、現在ではこのレーベルも一昨年辺りから新譜のリリースが止まってるらしいという・・・こういったところにもリーマン・ショック以降のユーロ圏の経済状況が伺えるのでしょうか。ギリシャだ、イタリアだ、スペインだ・・・云々というのが収まリかけた頃に、最近ではキプロスでしたっけ?日本の状況も東日本大震災と政治の悪手が追い打ちをかけて更に悲惨になった感じですけど、あちらもあちらで苦労が絶えないようで・・・。

閑話休題。

同じコンビでショスタコーヴィチのツィクルスも出していますけど、一聴した印象ではプロコフィエフの方が曲ごとのバラツキもなく全体のクオリティが高いように感じました。しとらす的にはプロコフィエフとはあまり相性が良くないというか好んで聴く方ではない(彼の作品にそれなりの理論的構築性があるようにも思えず、かといって感性なり感覚なりが私に合うかといえばそうでもない)のですが、そんな私でも多くの人がベスト盤に挙げるだけの価値はあるなと思わせるだけの説得力がありました。キタエンコの明晰な解釈とギュルツェニヒ管のキレのよい高水準のアンサンブルが功を奏してか、プロコフィエフ独特の旋律美や諧謔性とかいろんな要素がごった煮的に詰め込まれた音楽を、ただゴチャゴチャした状態ではなく「これは元々こういうものなんだ」とプロコフィエフなりに整理した作風なんだと納得させられるだけの、良い部分をしっかり汲み取ってアピールしているように感じました。そうなるとこれまで縁の薄かった作曲家の作品もそれなりに面白く聴けるのですから不思議なものです。

あと、音楽の中身以外のストロングポイントといえば、4番シンフォニーの初版と改訂版を1枚のCDに両方収録して比較しながら聴けることでしょうか。ちなみに7番シンフォニーの終楽章は弱奏のピチカートで消えるように終わる方を採用しています。明日の京響定期では広上さんはどちらを採用するんでしょうかねぇ〜?