ビゼー:アルルの女、フォーレ:マスクとベルガマスク、グノー:『ファウスト』バレエ/山田和樹&スイス・ロマンド管

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今日付でNMLに登録されたディスクから注目のものをいくつか。

まず、その1。

オランダPentaTone[http://www.pentatonemusic.com/]レーベルからスイス・ロマンド管弦楽団[http://www.osr.ch/]を起用しての新譜ですが、これまでマレク・ヤノフスキの指揮でブルックナー・ツィクルスをリリースするという縁がありましたが、首席指揮者がChandosレーベルと深い縁を持つネーメ・ヤルヴィに代替わりして、このオケとの縁も切れるか・・・と思いきや、さすが新人発掘に定評のあるレーベル、首席客演指揮者の山田和樹さんに目をつけてきましたよ!単発なのか今後も有り得るのかまではわかりませんが、とりあえず今回リリースされるのは『アルルの女』などのフランス管弦楽作品集です。

このPentaToneの抜け目のなさは嬉しいというか、今やプロデュースの質がすっかり落ちてしまっているユニヴァーサルやワーナーのクラシック部門から出されるよりも、PentaToneのように目利きと好録音に定評のある欧州の中堅レーベルから目をかけられる方が何十倍も有難味がありますね。

 

ビゼー:アルルの女、他/山田和樹&スイス・ロマンド管【PentaTone】[Hybrid SACD]

ジョルジュ・ビゼー
・『アルルの女』第1組曲
・『アルルの女』第2組曲[エルネスト・ギロー編曲]
ガブリエル・フォーレ
・組曲『マスクとベルガマスク』 Op.112
シャルル・フランソワ・グノー
・歌劇『ファウスト』〜バレエ音楽

指揮:山田和樹
管弦楽:スイス・ロマンド管弦楽団

録音時期:2013年2月(DSDレコーディング)
録音場所:ジュネーヴ、ヴィクトリア・ホール

http://ml.naxos.jp/album/PTC5186358

[※↓画像をクリックするとタワーレコードの商品ページにリンクします]
Ptc5186358

 

スイス・ロマンド管のフランスものというと真っ先にアンセルメ時代の数々の名録音が思い浮かぶオールドファンも多いと思いますが、いくらフランス語圏のジュネーヴに本拠を持つとはいえ、ドイツ系の指揮者を何代もシェフに迎えていれば、アンセルメ時代とは響きが多少変化するのはある意味当然かもしれません。山田さんがここで見せたアプローチはアンセルメ時代のフランス的エスプリを強引に抽出して強調するという愚を犯さず、あくまで今も伝統として地脈に残っているエスプリ分と色彩感を自然に引き出し、そこに適度なドラマ性を持たせて音楽を作っているように思います。ですが、その匙加減がとてもいい塩梅というか、オケのストロングポイントとポテンシャルを巧みに引き出しているのは今年の京響ニューイヤーコンサートで彼がやってみせたのと同じではないですか!あの時初顔合わせだった京響と違ってスイス・ロマンド管とはコンビネーションがある程度確立されている分だけ、附されたドラマ性にもあざといところが全く無くて、ごくごくナチュラルに聴こえてきますので、とても心地好い新鮮な印象を持たせてくれます。

こちらが積極的に手を伸ばさずとも何かと耳に入ってくることの多い『アルルの女』でフレッシュな感覚を得られるとは思いませんでした。それはフォーレやグノーでも同様です。リズム感もとてもいいですしね。この調子でPentaToneレーベルが山田和樹&スイス・ロマンド管での録音を継続して出してくれるといいのですが・・・ぜひ続編に期待したいと思います。

あとは個人的願望として、彼には早いうちにオペラの経験も積んでいってほしいですね(若いうちからコンサート指揮ばっかりだと年食ってから行き詰まるか斜め上に老生化することが多いし・・・一応合唱指揮は積んでるっぽいのか・・・昨年振ったらしいオネゲル『火刑台上のジャンヌ・ダルク』やクセナキス『オレステイア』はこう言っては何やけど特殊ジャンルやしなぁ)。スイス・ロマンド管がオケピットに入っているジュネーヴ大劇場でチャンスもらえたりとかないですかねぇ・・・。

あぁ〜、そういえば来年夏にスイス・ロマンド管との来日ツアーがあるんでしたっけ?でもなんで関西来ないかなぁ・・・福井とか名古屋とか倉敷とかまで行ってられへんいうのに(ブツブツ)。

 

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