シューベルト:交響曲全集/ミンコフスキ&ルーヴル宮音楽隊、ブロムシュテット&シュターツカペレ・ドレスデン

NMLの「今週の一枚」でNaïveレーベルから先月リリースされたマルク・ミンコフスキとグルノーブル・ルーヴル宮音楽隊[http://www.mdlg.net/]のコンビによるシューベルトの交響曲全集が採り上げられました。古楽器オケによるシューベルト・ツィクルスは他にもいろいろ出ているようですが、いい機会なのでこのミンコフスキとルーヴル宮音楽隊の録音を聴いてみることにしました。

 

シューベルト:交響曲全集/ミンコフスキ&ルーヴル宮音楽隊【Naïve】

フランツ・シューベルト
・交響曲第3番ニ長調 D.200
・交響曲第1番ニ長調 D.82
・交響曲第2番変ロ長調 D.125
・交響曲第5番変ロ長調 D.485
・交響曲第4番ハ短調 D.417 「悲劇的」
・交響曲第7番ロ短調 D.759 「未完成」
・交響曲第6番ハ長調 D.589
・交響曲第8番ハ長調 D.944 「ザ・グレート」

指揮:マルク・ミンコフスキ
管弦楽:グルノーブル・ルーヴル宮音楽隊

http://ml.naxos.jp/album/V5299

V5299

 

この新譜は2012年3月にウィーンのコンツェルトハウスで行われたシューベルトの交響曲全曲演奏会をライヴ録音したものだそうですが、そのせいか統一感のとれた緻密な素晴らしい演奏だと思います。中でも初期の6曲は古楽器オケの特性が活かされた素朴さと躍動感があって、ハイドンやモーツァルトの延長線上にある音楽というのを強く意識させられます。「未完成」は思ったよりもたっぷりとしたテンポで旋律を奏でていて繊細な表情付けがされてますし、「ザ・グレート」もスケール感のある好演奏だと思います。

 


 

ところで、シューベルトの交響曲全集としては、数ある名盤の中の1つにブロムシュテットとシュターツカペレ・ドレスデンのコンビによる録音が挙げられることには異論がないかと思います。幸いNMLのカタログの中にありましたので、モダンオケでの演奏の代表としてミンコフスキ盤を聴いた後にこちらも聴いてみました。

 

シューベルト:交響曲全集/ブロムシュテット&シュターツカペレ・ドレスデン【Berlin Classics】

フランツ・シューベルト
・交響曲第1番ニ長調 D.82 [1981年5月14-15日録音]
・交響曲第2番変ロ長調 D.125 [1980年10月6,8-10日録音]
・交響曲第3番ニ長調 D.200 [1978年2月20-22日録音]
・交響曲第4番ハ短調 D.417 「悲劇的」 [1980年3月17-19日録音]
・交響曲第5番変ロ長調 D.485 [1980年3月19-21日,4月2日,10月9日録音]
・交響曲第6番ハ長調 D.589 [1979年9月17-19日録音]
・交響曲第7番ロ短調 D.759 「未完成」 [1978年2月23-24日録音]
・交響曲第8番ハ長調 D.944 「ザ・グレート」 [1981年3月23-27日録音]

指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット
管弦楽:シュターツカペレ・ドレスデン
録音場所:ドレスデン、ルカ教会

http://ml.naxos.jp/album/0002692CCC

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今から30年ほど前の、旧東独のドイツ・シャルプラッテンによる録音なのですが、古楽器オケのピリオド・アプローチによる演奏の後に聴いても古めかしさを全く感じさせないのが驚きです。シュターツカペレ・ドレスデン特有の木質感のある温もりの響きを最大限に活かしながらも、初期6曲では正統的古典派シンフォニーとしての溌剌とした瑞々しさに溢れ、「未完成」と「ザ・グレート」ではモダンオケの重厚なサウンドでロマン派への流れを強く意識した豊潤なスケール感を保ちつつ、特に「ザ・グレート」での躍動感あるリズムは時間の長さを忘れるほどです。

シューベルト・ツィクルスの名盤中の名盤として挙げられるだけあって、古楽器オケによる好演奏を聴いた後でも尚かつ新鮮味を失わないだけの魅力があり、改めてブロムシュテットとシュターツカペレ・ドレスデンによる演奏の素晴らしさを再認識させられました。