シベリウス:交響曲全集/パーヴォ・ベルグルンド&ヨーロッパ室内管

今日付でNMLに登録された中の1つです。とはいっても別に新譜とかではなく、ワーナー系列のレーベルがNMLに参加するようになってからバラ売りのものがチビチビ登録されてはいたのですが、今回のは箱物として新たなナンバーをふられて登録されたみたいです。サイト内で1つのページに纏めてある方がストリーミングで聴くにしても便利なので、こちらとしても助かりますが。

かつてはフィンランドを代表するレーベルだったFINLANDIAはワーナー傘下に入ったのを経て現在では消滅してしまったレーベルなので、本来であれば市場に残ってるの以外は入手不可のディスクばかりなのですが、幸いにもこのシベリウス交響曲全集については日本ではタワーレコードが復刻販売していて、しかも指揮者ベルグルンドへのインタビューなども日本語訳されたブックレットも付いているという有り難い一品となっています。

 

シベリウス:交響曲全集/パーヴォ・ベルグルンド&ヨーロッパ室内管(4CD)【FINLANDIA】

ジャン・シベリウス
・交響曲第1番 ホ短調 Op.39
・交響曲第3番 ハ長調 Op.52
・交響曲第2番 ニ長調 Op.43
・交響曲第6番 ニ短調 Op.104
・交響曲第4番 イ短調 Op.63
・交響曲第5番 変ホ長調 Op.84
・交響曲第7番 ハ長調 Op.105

指揮:パーヴォ・ベルグルンド
管弦楽:ヨーロッパ室内管弦楽団

録音時期:1995年9月(4,6,7番)、1996年12月(5番)、1997年10月(1,2,3番)
録音場所:ロンドン、ワトフォード・コロシアム(4,6,7番)、
     オランダ、ナイメーヘン、タウン・ホール(5番)、
     オランダ、ヒルフェルスム、RFOホール(1,2,3番)

http://ml.naxos.jp/album/825646619429

[※↓画像をクリックするとタワーレコードの商品ページにリンクします]
825646619429

 

ベルグルンド3度目の録音。ここでも昨年1月に彼の訃報に接した時に少し触れていますし、なにより多数のファンからの折り紙付きの評価を得ている演奏に敢えて言葉を付け加えることもないでしょう。しとらす的には、第3・4番からとりわけ5・6・7番で顕著になる透明で精緻な響きによって紡ぎだされた、数多のマクロコスモスを1つのミクロコスモスにまで凝縮したかのような音楽が印象深くて、とても気に入っています。

なぜ北欧のオケではなく小編成オケのヨーロッパ室内管[http://www.coeurope.org/]を起用したのか?1番・2番シンフォニーでは弦セクションを増員して14型編成にしていますが、3番以降では小編成を採っているとのこと。この室内オケ自体も確かに若手の腕利き揃いで有名ですが、彼らに何を望んでシベリウスを演奏したのか、提示された音楽を聴けば自ずと納得がいきます。録音も良好ですし、シベリウスでこれ以上の交響曲全集はもう出ないのではないでしょうか。

 



ノルドグレン:小泉八雲の怪談によるバラード/舘野泉(ピアノ)

NMLのサイトに今日付けで

「Finlandia」が新規参加

というお知らせを見た時はマジで小躍りしそうになりました。ワーナーグループの傘下に入って数年経った頃に、そのワーナーグループのレーベル再編ということでパッタリ活動を休止しただけでなく、CDのプレス自体を止めて廃盤だらけになってしまったからです。フィンランドのレーベルということで自国を中心とした北欧の作曲家の作品をメインに優れた数多くの録音を有すると評価されていただけに、廃盤で市場から消滅してしまったことをとても残念に思っていましたが、先日 Warner Classics と Erato、Teldec が NMLに新規参入したことでひょっとしたら・・・と淡い期待を抱いてた頃にこのお知らせ。

ブラボォ〜なのであります!(リコの口調でw)

というわけで、手始めに今日登録された中から何を聴こうか迷って手を出したのがノルドグレンの『小泉八雲の怪談によるバラード』。

 

ノルドグレン:小泉八雲の怪談によるバラード/舘野泉(ピアノ)【Finlandia】

ペール・ヘンリク・ノルドグレン
『小泉八雲の怪談によるバラード』
・「お貞」Op.29
・「雪女」Op.31
・「無間鐘」Op.28
・「おしどり」Op.25
・「むじな」Op.30
・「ろくろ首」Op.32
・「耳なし芳一」Op.17
・「食人鬼」Op.37
・「十六ざくら」Op.36

ピアノ:舘野泉

643443226967

→→http://ml.naxos.jp/album/643443226967

 

一応Amazonのリンクを上に貼ってますが、当然のことながら誰かが気紛れでマーケットプレイスに出品してくれないかぎり在庫なんてありゃしませんので、あしからず。

それはともかく、フィンランドのノルドグレンという作曲家の作品を聴くこと自体が初めてでしたし、当然『小泉八雲の怪談によるバラード』を聴くのも初めてでした。全10曲のうち「安芸之助の夢」が入っていませんが(収録時間的にCD1枚に収まりきれなかったとか?)、もっとオゾマシイ音楽を想像してたら全然違いましたね(笑)。日本文学を下敷きにしてるからなのか作曲者自身が一時期東京芸大で学んでいたからなのか(ついでに言うと奥様が日本人らしい)、全体的にちょっと和風テイストが入ってるかな?という雰囲気の、わりと聴きやすい音楽でした。ノルドグレンは他にも交響曲や管弦楽作品などいろいろと作品を残しているようなので、機会があれば他のも聴いてみたいですね。

演奏に関しても、舘野さんのピアノがとても冴えていて、詩情あふれたものに仕上がっています。彼がまだ脳溢血で倒れられる前の1990年、パトリック・ラフカディオ・ハーン=小泉八雲が初来日して100年を記念した録音制作だとか。私も舘野さんがまだバリバリで活躍されていた頃に1度だけ生で聴いたことがありますので、その時の好印象を思い出しながら聴かせてもらいました。

ベルグルンドとヨーロッパ室内管によるシベリウス全集を筆頭に優れた録音の多いFinlandiaレーベル、すでにそのほとんどが入手不可の状態にありますので、NMLで聴くことができるようになったのはとても有難いですね。早いところカタログに多くのラインナップを揃えてほしいと思います。

 



パーヴォ・ベルグルンドさんの訃報

フィンランドの指揮者でシベリウスのスペシャリストとして有名なパーヴォ・ベルグルンドさんが亡くなられたそうです。82歳。先ほどツイッターで流れているのを見てビックリして、慌ててリンク先のニュースを見て・・・フィンランド語なのでGoogle翻訳頼みですけど、ここしばらくは病気で指揮活動から退いていたようです。

謹んで御冥福をお祈り申し上げます。

Kapellimestari Paavo Berglund on kuollut
【Helsingin Sanomat:Vesa Sirén 2012年1月26日】

Suomalaisen orkesterisoiton suuri puhdistaja Paavo Berglund kuoli 25. tammikuuta kotonaan 82-vuotiaana. Hän oli syntynyt 14. huhtikuuta 1929 Helsingissä.

Berglund oli sairastellut pitkään ja vetäytynyt konserttilavoilta vuonna 2007.

”Hän hiljalleen hiipui pois hyvin rauhallisesti. Lopullinen kuolinsyy oli ilmeisesti keuhkokuume”, kapellimestarin tytär Liisa Kylmänen kertoo.

Vaativa ja aikaansaava Berglund oli kansainvälisesti arvostetuimpia suomalaiskapellimestareita. Hän johti Radion sinfoniaorkesteria 1962–1971 ja nosti orkesterin aivan uudelle tasolle. Hän johti Bournemouthin sinfoniaorkesteria 1972–1979, Helsingin kaupunginorkesteria 1975–1979, Tukholman filharmonikkoja 1987–1991 ja Tanskan kuninkaallinen orkesteria 1993–1998.

Hän levytti ahkerasti myös muiden huippuorkesterien kanssa Lontoon filharmonikoista ja Euroopan kamariorkesterista lähtien. Hän levytti esimerkiksi kaikki Johannes Brahmsin ja Carl Nielsenin sinfoniat sekä peräti kolmeen kertaan kaikki Jean Sibeliuksen sinfoniat.

Berglund teki myös merkittäviä kantaesityksiä. Hän johti ensimmäisenä esimerkiksi Joonas Kokkosen sinfoniat.

Tyylillisesti Berglund eteni klassismin ihanteista yrmyyn alkuvoimaan ja lopulta ihmeelliseen läpikuultavuuteen.

Berglund oli usein kriittinen muusikoita ja varsinkin itseään kohtaan, mutta tunnusti ilahtuneena koulutuksen parantumisen ja suomalaisorkesterien tason nousun.

”Tämähän menee niin hyvin, että minulle tulee ambitsiooneja”, hän myhäili harjoittaessaan Sibelius-Akatemian sinfoniaorkesterin opiskelijoita vuona 1996.

Nuorten silmät loistivat, kun mestari nosti vaatimustasoa.

Berglund oli kysytty vieras lähes kaikkien huippuorkesterien eteen New Yorkin filharmonikoista Berliinin filharmonikkoihin. Viimeiseksi esiintymiseksi jäi Ranskan radion filharmonisen orkesterin konsertti 1. kesäkuuta 2007 Salle Pleyelissä Pariisissa.

Berglund soitti minulle tuon konsertin nauhoituksen 80-vuotishaastattelussaan ja sain siitä myöhemmin kopion. Jean Sibeliuksen neljäs sinfonia ei ole koskaan soinut kauniimmin.

”Tuo on minusta ihan perfektiä soittoa”, Berglund kertoi kuunnellessaan nauhoitustaan. ”Ylipäätään että se on näin selvää ja kirkasta ihan.”

Se oli kaunein mahdollinen lopetus 60 vuoden kapellimestariuralle.

Täydellisyyden tavoittelija oli kerrankin täydellisen tyytyväinen.

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Kapellimestari Paavo Berglund orkesteriharjoituksissa Kuhmon kirkossa kamarimusiikkijuhlilla heinäkuussa 1984.

数多くの録音を残されていたベルグルンドさんですが、中でも評価の高いのが3度録音したシベリウス交響曲全集で、とりわけ2度目のヘルシンキ・フィルとの録音と、3度目のヨーロッパ室内管弦楽団との録音がつとに知られるところです。しとらす的にはヨーロッパ室内管とのツィクルスの方が好みですが(5・6・7番での透明で精緻な響きが印象的)、2度目のもいわばチーム・オヴ・ヘルシンキ(ベルグルンドさんはご出身がヘルシンキだとか)での演奏ですしね。他にもブラームスとかいろいろと評価の高い録音を残されていますが、生で聴く機会を得られなかったのが多いに悔やまれます。

あとエピソードとしては、左手で指揮棒を持つ指揮者として知られていたり、同業のネーメ・ヤルヴィさんと仲が良いそうで、現在世界中でバリバリ活躍中のヤルヴィ家の長男の名前はベルグルンドさんにあやかって付けられた、とかもありましたっけ。

それにしても、先日レオンハルトさんの訃報を聞かされたばかりなのに、今度はベルグルンドさんとは・・・(涙)・・・なんでこう続くかなぁ・・・。

 

ヘルシンキ・フィルとの録音↓上が1-4番下が5-7番(画像クリックでAmazonの商品ページにリンク)
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ヨーロッパ室内管との録音↓(画像クリックでタワーレコードの商品ページにリンク)
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