メシアン:管弦楽作品集/カンブルラン&南西ドイツ放送響

今日がオリヴィエ・メシアンの没後20周年にあたるそうで、せっかくだからとNMLにあったカンブルランによる全集を一通り聴いてみましたが、CD8枚分ともなるとさすがに多いですね・・・。

 

メシアン:管弦楽作品集/カンブルラン&南西ドイツ放送響【Hänssler Classic】

オリヴィエ・メシアン
・忘れられた捧げ物~交響的瞑想
・キリストの昇天
・ミのための詩 (※ソプラノと管弦楽編)
・トゥーランガリラ交響曲
・鳥たちの目覚め
・異国の鳥たち
・クロノクロミー
・われ死者の復活を待ち望む
・我らの主イエス・キリストの変容
・峡谷から星たちへ…
・天より来たりし都市
・ほほえみ
・彼方の閃光

指揮:シルヴァン・カンブルラン
管弦楽:南西ドイツ放送交響楽団
メゾ・ソプラノ:イヴォンヌ・ナエフ[ミのための詩]
ピアノ:ロジェ・ムラロ
[トゥーランガリラ交響曲、鳥たちの目覚め、異国の鳥たち、峡谷から星たちへ…、天より来たりし都市]
オンド・マドルノ:ヴァレリー・ハルトマン=クラヴリー[トゥーランガリラ交響曲]
ピアノ:フロラン・ボファール[我らの主イエス・キリストの変容]
フルート:グンヒルト・オット[我らの主イエス・キリストの変容]
クラリネット:ヴォルフハルト・ペンツ[我らの主イエス・キリストの変容]
シロフォン:フランツ・ラング[我らの主イエス・キリストの変容]
ヴィブラフォン:ホルスト・フリーデル[我らの主イエス・キリストの変容]
マリンバ:ヨッヘン・ショラー[我らの主イエス・キリストの変容]
チェロ:ラインハルト・ラツコ[我らの主イエス・キリストの変容]
合唱:オイローパ・コール・アカデミー[我らの主イエス・キリストの変容]
ホルン:ティエリー・レンツ[峡谷から星たちへ…]
シロリンバ:ヨッヘン・ショラー[峡谷から星たちへ…]
カリヨン:マルクス・マイアー[峡谷から星たちへ…]

Cd93225

http://ml.naxos.jp/album/CD93.225

 

ふだんはメシアンに接する機会がないので、トゥーランガリラ以外は初めて聴いたものばかりでした。ですので感想もヘッタクレもないのですが(苦笑)、ドイツのオケでも現代音楽を演奏する機会が比較的ある放送局オケともなると柔軟性があるのか(というかSWR響は昨年までカンブルランが常任で前任者もミヒャエル・ギーレンだったから特殊なのか?)、なんとも形容しがたい独特の響きや音色が堪能できてよかったです。

1948年生まれのフランス人指揮者シルヴァン・カンブルラン、今秋のシーズンからシュトゥットガルト州立歌劇場[http://www.staatstheater-stuttgart.de/]のGMDに就任するそうですが、一昨年から読響の常任も務めているので、首都圏在住のクラシックファンは彼の指揮に接する機会もあるんですよね。京響にも客演で来てくれへんかなぁ・・・。

 



京都市交響楽団 第554回定期演奏会(指揮:井上道義)・・・生涯最初で最後なストラヴィンスキー尽くし?!

ホール内に入った時に何本もマイクが立ってるのを見て「?」と思ったらFM用でした。1ヶ月後の3月18日、19時20分〜21時にNHK-FMの番組で放送されるそうです。いくら珍しいプログラムだからって、さすがにCD用じゃなかったのかぁ・・・ざ〜んねん(え?)。

ベルリンやパリ・東京でもこんなプログラムはあまりないとプレトークで仰ってましたが、当の本人が言うんだから世話ないよね(笑)、と思いながらお話を聞いてました。レセプションでこのプログラミングをした真意を質問することができればよかったのですが・・・(私の体調がレセプションまでのんびりできる状態ではなかったので)。1882年生まれのストラヴィンスキーは今年が一応生誕130周年にはあたりますが、数字的にはキリがいいわけでもないですし。

私にとってのストラヴィンスキーは、メジャーな作曲家の中ではとっても縁遠い人の1人ですが、それとこれとは別。こうした挑戦的なプログラムは大好きなので楽しみにしてました。3曲ともストラヴィンスキーの新古典主義時代の作品と分類されてるものですが、作曲年代を見ると、それぞれ1939〜1940年→1931年→1945年。これをまとめて実演で聴けるとなると、プレトークでのミッチーの言葉を借りれば確かに“生涯最初で最後”だわさね(笑)。

今日の京都は晴れてましたが凄く寒かったし、前日の雪がまだ残ってました(帰り道で大きな雪だるまも見かけましたし)。嵯峨野よりも北山の方が降ってたんでしょうかね。

 

京都市交響楽団 第554回定期演奏会
2012年2月19日(日)14時30分開演@京都コンサートホール

◆I.ストラヴィンスキー 交響曲ハ調
(休憩)
◆I.ストラヴィンスキー ヴァイオリン協奏曲ニ調
◆I.ストラヴィンスキー 3楽章の交響曲

指揮:井上道義
ヴァイオリン:郷古廉

 

以前にも実演で聴いたことのあるコンチェルトはともかく、交響曲2曲はHänsslerから出ているギーレン盤をNMLで定期の前に予習がてら聴いてたんですが、1曲目の出だしからドライな感じの音色がステージから発せられた(一番わかりやすかったのがシャレールさんのオーボエの音)時には、わかってる人が考えることは皆同じなのかと思ったものでした。全部聴き終えてから思い起こすと後半2曲に比べてオケ側でやや練れてない印象が無きにしもあらずでしたが、素人目に見ても『春の祭典』がかわいく思えるほど七面倒臭そうな曲を1日で3つもやるのでは仕方なかったのかも・・・?

後半最初はヴァイオリン・コンチェルト。ソリストの郷古さんは楽譜見ながらの演奏で、18歳の彼にとっても大チャレンジだったのかもしれませんが、だとしたらそのチャレンジは大成功だったと思います。徹頭徹尾峻厳さを求めた演奏のように思えましたが、彼がテクニックだけじゃないポテンシャルを秘めてる印象でした。演奏直後に井上さんが彼を讃えてる様子からも才能を高く買ってる様子が伺えましたが、(昨年の3月21日のオーケストラ・アンサンブル金沢第297回定期で共演予定だった)多賀城に住む郷古さんと大震災以降電話が繋がらなくて、それでも12時間かけて金沢に来た彼が最初にしたのは1週間ぶりの風呂に入ったことだったというエピソードを披露した後、「生きてて良かったです!」と井上さんが熱く語っていたのがとても印象的でした。

そして最後の、プレトークでも一番攻撃的な曲だと仰っていた、3楽章の交響曲。最後の音が鳴り止んですぐに指揮者が観客席にドヤ顔で振り返ってましたけど(爆)、聴いてる方も「うんうん、わかるよ」という感じ(笑)。リズムが複雑なだけじゃなくて高揚しつつもカタルシス手前で敢えてそれをぶった斬るとか、次の展開が全く読めないワクワク感があって、それでいて聴き手を冷たく突き放すところすらあるような尖り方を感じる、しとらす的にはそんな印象の曲なのですが、全てを線により分けていって更にそこからそれぞれの線を織り込んでいくような井上さんの明晰的な手法と、今の京響のレベルの高さと特色とが見事に合わさった印象のした、素晴らしい演奏でした。これでこそこのプログラミングをした甲斐があったというところではないでしょうか。前夜は眠剤が効いてくれなかった上に痛み止めとか花粉症対策の抗ヒスタミンとか飲用して(自分で言うのもなんですが散々ですね・苦笑)迎えた定期でしたけど、もうお目目パッチリで楽しませてもらいました(笑)。

レセプションでは新ヴィオラ首席の小峰航一さんと新打楽器首席の中山航介さんの自己紹介があり、その後のミッチートークを見てからすぐに引き上げました。来月の定期は広上回でバルトークのオケコンあるし、もう少し体調を良くして迎えたいものですが、時期的にスギ花粉飛びまくってそうなのがねぇ・・・(苦笑)。

ところで、今日の中では最も好演奏で聴き応えした「3楽章の交響曲」ですが、NMLにはギーレン&南西ドイツ放送響[http://ml.naxos.jp/album/CD93.183]ブーレーズ&シカゴ響[http://ml.naxos.jp/album/CSOR901918]といった、高い評価を受けている演奏が登録されていました。カップリングは異なりますが、よろしければどうぞ(下記はAmazonの商品ページにリンクしています)。

ミヒャエル・ギーレン&南西ドイツ放送響【Hänssler Classic】
 〈収録曲〉3楽章の交響曲、交響曲ハ調、詩篇交響曲

Cd93183

ピエール・ブーレーズ&シカゴ響【CSO Resound】
 〈収録曲〉
  3楽章の交響曲、管弦楽のための4つのエテュード、バレエ『プルチネルラ』(全曲版)

Csor901918