ブラームス:ピアノ四重奏曲第1番(シェーンベルク編)、ヘンデルの主題による変奏とフーガ(ラッブラ編)/ネーメ・ヤルヴィ&ロンドン響

次の日曜に迫った京響定期は、バルトークのオケコンにシェーンベルク編のブラームスという組み合わせでのプログラムです。ということで、予習用にとNMLで同曲の録音をちょっと漁って聴いてみることにしました。次に、後半で演奏される、シェーンベルク編曲のブラームス。

 

ブラームス:ピアノ四重奏曲第1番(シェーンベルク編)、ヘンデルの主題による変奏とフーガ(ラッブラ編)
 /ネーメ・ヤルヴィ&ロンドン響【Chandos】

ヨハネス・ブラームス
・ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 Op.25〔※管弦楽編曲:アルノルト・シェーンベルク〕
・ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ 変ロ長調 Op.24〔※管弦楽編曲:エドムンド・ラッブラ〕

指揮:ネーメ・ヤルヴィ
管弦楽:ロンドン交響楽団

Chan8825

http://ml.naxos.jp/album/CHAN8825

 

シェーンベルク編曲のピアノ四重奏曲の演奏はNMLに他に2・3種ほどあるのですが、演奏の質が高かったのとカップリングの妙でこちらを選んでみました。

演奏に関してはさすがです、ヤルヴィパパとロンドン響なだけはありました。

で、アレンジ具合の方なんですが、まず京響で採り上げるピアノ四重奏曲の管弦楽版。弦の鳴らし方はそれなりにブラームスっぽい雰囲気を留めてると思うんですが、ブラスセクションとパーカッションが想像以上に出番が多いというか大活躍というか・・・こうして録音を聴いてる分には
「ヤルヴィパパはさすが鳴らすところはしっかり鳴らしてくるなぁ〜」
なんてお気軽に聴けるからいいんですけど、今度の京響定期はバルトークのオケコンの後にこの曲ですからねぇ・・・ブラスセクションの方達のスタミナが最後まで保ってくれるか・・・というか2曲とも音楽が音楽だけに最初から全力全開スターライトブレイカーでやってもらわないと聴く方がガッカリするだけなんですが(苦笑)。京響のセールスポイントの一つで情けないところを晒すわけにはいかないし、ともかくみなさん頑張って下さい!と今からエールを送っておきます(笑)。

そしてCDの2曲目の方なんですが、原曲自体が異なるので一概に比較はできませんけど、何と言うか全体の雰囲気がやはりどこかしら英国っぽい印象で、演奏も1曲目とは異なって上品さが漂うものでした。最後のフーガでの格調高い華やかさもよかったですね。別にクラシックに限った話じゃないんですけど、アレンジャーの違いを楽しむというのもまた一興ということで(もちろんそのアレンジがヘタクソだと楽しみが怒りに変わりますが・苦笑)。

 



ラッブラ:交響曲全集/ヒコックス&BBCウェールズ・ナショナル管

以前紹介したオルウィンの交響曲全集とほぼ同時期に、ヒコックス繋がりで聴きはじめたものです。オルウィンとほぼ同時代を生きた(オルウィンが1905年11月7日-1985年9月11日、ラッブラは1901年5月23日-1986年2月14日)英国人作曲家ですが、随分と印象が異なるものでした。まぁ、どこの国だって十人十色は当てはまりますよね。同時代の英国の作曲家では他にも有名なウィリアム・ウォルトン(1902年3月29日-1983年3月8日)がいますよね。ウォルトンは来年2月の京響定期にエイドリアン・リーパーの指揮で1番シンフォニーが採り上げられて、楽しみな回の1つでもあります。

 

ラッブラ:交響曲全集/ヒコックス&BBCウェールズ・ナショナル管【Chandos】

エドムンド・ラッブラ
・交響曲第1番 op.44
・交響曲第2番 op.45
・交響曲第3番 op.49
・交響曲第4番 op.53
・交響曲第5番 op.63
・交響曲第6番 op.80
・交響曲第7番 op.88
・交響曲第8番 op.132
・交響曲第9番 op.140 “Sinfonia sacra”
・交響曲第10番「室内交響曲」 op.145
・交響曲第11番 op.153

指揮:リチャード・ヒコックス
管弦楽:BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団
 〔※交響曲第9番のみ〕
  ソプラノ:リン・ドーソン
  コントラルト:デッラ・ジョーンズ
  バリトン:スティーヴン・ロバーツ
  合唱:BBCウェールズ・ナショナル合唱団

Chan994448

http://ml.naxos.jp/album/CHAN9944-48

 

経歴を見るとホルストやRVWに師事したとありましたが、1948年にカトリックに改宗した敬虔なクリスチャンでもあったそうで、6番くらいまでは比較的地味で控えめな感じかなぁ・・・くらいにしか思ってなくて聴いてたんですけど、後の作品になるほど形式がこれまでよりも自由になって、独自の瞑想的・宗教的な雰囲気が出てきてるように思います。声楽の入る9番(副題の”Sinfonia sacra”を他で見るように「復活」と訳してしまっていいものか迷って原題をそのまま載せました。「復活」ったらマーラーの2番がどうにも印象強いし、それとは違う感じの曲ですしね)あたりはそれが顕著に出てる気がします。

歌詞カードが手元にないので詳細がわからないのですが、第1楽章でバリトンが初めて歌いだすのが
「エリ・エリ・レマ・サバクタニ(わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか)」
なんです。マタイの27章に出てくるくだりですね。残念ながら外国語が苦手なので文字抜きでは歌詞があまり聞き取れないのですが、それでもヒコックスのタクトによる声の扱いが抜群に冴えていて、神秘的な中にもある種の凄みを感じます。やっぱりヒコックスが合唱曲を得意にしてるんでしょうかね?

そんな調子で、リチャード・ヒコックスという名前の指揮者に興味がわいてからオルウィン、ラッブラとツィクルスでまとめて聴ける録音を聴いてみたわけですが、こうして気軽に未知の作曲家の作品を聴くことのできるNMLの有難味を改めて再認識した次第です。自由なブロードバンド・ネット社会に乾杯!!(笑)