新年を迎えたので、ナクソス・ミュージック・ライブラリーからハイドンの『天地創造』をサクッと集めてみた、の巻

ツイッターで #nml のハッシュタグを付けてツイートしてきたもののサルベージとか。

2017年から2018年へと年が明けましたので、ここでは今の時期に相応しい曲、ハイドンのオラトリオ『天地創造』をいくつか例示して挙げてみました。しとらす的には演奏の充実度もさることながら、円盤の入手可能性も考慮して、モダンオケではハイティンク&バイエルン放送響、古楽オケではウィリアム・クリスティ&レザール・フロリサンをプッシュしたいところですが、みなさんはいかがでしょう?ヤーコプス&フライブルク・バロックは廃盤なのが痛いですね。一択ならハイティンク&バイエルン放送響のライヴ盤でしょう。直近のブル6でもそうですが、BR KLASSIKから出てるハイティンクのライヴはどれも秀演揃いです。これでSACDならなぁ・・・。

 

ハイドン:オラトリオ『天地創造』/ベルナルド・ハイティンク&バイエルン放送交響楽団、他【BR KLASSIK】(2CD)

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン
・オラトリオ『天地創造』 Hob.XXI-2

指揮:ベルナルド・ハイティンク
管弦楽:バイエルン放送交響楽団
合唱:バイエルン放送合唱団
ガブリエル、エヴァ(ソプラノ):カミラ・ティリング
ウリエル(テノール):マーク・パドモア
ラファエル、アダム(バス・バリトン):ハンノ・ミュラー=ブラッハマン

録音時期:2013年12月19-20日(ライヴ)
録音場所:ミュンヘン、ヘルクレスザール・デア・レジデンツ

http://ml.naxos.jp/album/900125

900125

 


 

 

ハイドン:オラトリオ『天地創造』/コリン・デイヴィス&ロンドン交響楽団、他【LSO Live】[Hybrid SACD](2枚組)

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン
・オラトリオ『天地創造』 Hob.XXI-2

指揮:サー・コリン・デイヴィス
管弦楽:ロンドン交響楽団
合唱:ロンドン交響合唱団
ガブリエル、エヴァ(ソプラノ):サリー・マシューズ
ウリエル(テノール):イアン・ボストリッジ
ラファエル、アダム(バリトン):ディートリヒ・ヘンシェル

録音時期:2007年10月6-7日(ライヴ)
録音場所:ロンドン、バービカン・センター、コンサートホール

http://ml.naxos.jp/album/LSO0628

Lso0628

 


 

 

ハイドン:オラトリオ『天地創造』/クラウス・テンシュテット&ロンドン・フィル、他【LPO】(2CD)

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン
・オラトリオ『天地創造』 Hob.XXI-2

指揮:クラウス・テンシュテット
管弦楽:ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
合唱:ロンドン・フィルハーモニー合唱団
ガブリエル、エヴァ(ソプラノ):ルチア・ポップ
ウリエル(テノール):アンソニー・ロルフ=ジョンソン
ラファエル、アダム(バリトン):ベンジャミン・ラクソン

録音時期:1984年2月19日(ライヴ、BBC収録)
録音場所:ロンドン、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール

http://ml.naxos.jp/album/LPO-0008

Lpo0008

 


 

 

ハイドン:オラトリオ『天地創造』/ニコラウス・アーノンクール&ウィーン交響楽団、他【Teldec】(2CD)

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン
・オラトリオ『天地創造』 Hob.XXI-2

指揮:ニコラウス・アーノンクール
管弦楽:ウィーン交響楽団
合唱:アルノルト・シェーンベルク合唱団
ガブリエル、エヴァ(ソプラノ):エディタ・グルベローヴァ
ウリエル(テノール):ヨゼフ・プロチュカ
ラファエル、アダム(バリトン):ロベルト・ホル

録音時期:1986年4月10-11日(ライヴ)
録音場所:ウィーン、ウィーン・コンツェルトハウス

http://ml.naxos.jp/album/825646159369

825646159369

 


 

 

ハイドン:オラトリオ『天地創造』/シギスヴァルト・クイケン&ラ・プティット・バンド、他【ACCENT】(2CD)

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン
・オラトリオ『天地創造』 Hob.XXI-2

指揮:シギスヴァルト・クイケン
古楽アンサンブル:ラ・プティット・バンド
合唱:コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
ガブリエル、エヴァ(ソプラノ):クリスティーナ・ラキ
ウリエル(テノール):ニール・マッキー
ラファエル、アダム(バリトン):フィリップ・フッテンロッハー

録音時期:1982年10月7日(ライヴ)
録音場所:ベルギー、リエージュ、リエージュ王立音楽院

http://ml.naxos.jp/album/ACC58228-29D

Acc5822829d

 


 

 

ハイドン:オラトリオ『天地創造』/アイヴァー・ボルトン&ザルツブルク・モーツァルテウム管、他【OEHMS】[Hybrid SACD](2枚組)

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン
・オラトリオ『天地創造』 Hob.XXI-2

指揮:アイヴァー・ボルトン
管弦楽:ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団
合唱:ザルツブルク・バッハ合唱団
ガブリエル、エヴァ(ソプラノ):ミア・ペーション
ウリエル(テノール):トピ・レティプー
ラファエル、アダム(バリトン):デイヴィッド・ウィルソン=ジョンソン

録音時期:2005年11月20-22日(ライヴ)
録音場所:オーストリア、ザルツブルク、モーツァルテウム・ザルツブルク・グロッサーザール

http://ml.naxos.jp/album/OC609

Oc609

 


 

 

ハイドン:オラトリオ『天地創造』/ルネ・ヤーコプス&フライブルク・バロック・オーケストラ、他【Harmonia Mundi】(2CD+DVD)

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン
・オラトリオ『天地創造』 Hob.XXI-2

指揮:ルネ・ヤーコプス
古楽アンサンブル:フライブルク・バロック・オーケストラ
合唱:RIAS室内合唱団
ガブリエル、エヴァ(ソプラノ):ユリア・クライター
ウリエル(テノール):マクシミリアン・シュミット
ラファエル、アダム(バリトン):ヨハネス・ヴァイサー

録音時期:2009年1月
録音場所:ベルリン、テルデック・スタジオ

http://ml.naxos.jp/album/HMC992039.40

Hmc99203940

 


 

 

ハイドン:オラトリオ『天地創造』/アンドレアス・シュペリング&カペラ・アウグスティーナ、ヴォーカル・アンサンブル・ケルン、他【NAXOS】(2CD)

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン
・オラトリオ『天地創造』 Hob.XXI-2

指揮:アンドレアス・シュペリング
古楽アンサンブル:カペラ・アウグスティーナ
合唱:ヴォーカル・アンサンブル・ケルン
ガブリエル、エヴァ(ソプラノ):スンハエ・イム
ウリエル(テノール):ヤン・コボウ
ラファエル、アダム(バス・バリトン):ハンノ・ミュラー=ブラッハマン

録音時期:2003年7月
録音場所:ケルン、西部ドイツ放送(WDR)・ゼンデザール

http://ml.naxos.jp/album/8.557380-81

855738081

 


 

 

ハイドン:オラトリオ『天地創造』/ウィリアム・クリスティ&レザール・フロリサン、他【ERATO】(2CD)

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン
・オラトリオ『天地創造』 Hob.XXI-2

指揮:ウィリアム・クリスティ
古楽アンサンブル&合唱:レザール・フロリサン
エヴァ(ソプラノ):ゾフィー・カルトホイザー
アダム(バリトン):マルクス・ウェルバ
ガブリエル(ソプラノ):ゲニア・キューマイアー
ウリエル(テノール):トビー・スペンス
ラファエル(バス・バリトン):ディートリヒ・ヘンシェル

録音時期:2007年7月
録音場所:パリ、ノートルダム・デュ・リバン教会

http://ml.naxos.jp/album/0094639523559

0094639523559

 

2人の若手ヴァイオリニストによるブラームスの協奏曲/ユリア・フィッシャー、クライツベルク&ネーデルラント・フィル;マキシム・ヴェンゲーロフ、バレンボイム&シカゴ響

“若手の”という形容詞をお題に付けましたが、あくまで録音当時は20歳代前半だったという意味合いですので、ご了承のほどを(笑)。

4日後に迫った京響の567回定期ですが、ほとんど神尾効果なのでしょうかチケットが早々に完売したとか。間もなく27歳になる大阪出身のヴァイオリニストの神尾真由子さん、10代の頃から神童ぶりは小耳に挟んではいましたが、実は私はまだ彼女の演奏を1度も聴いたことがありません(演奏会は機会を逃しっ放しでCDは再販制に固執する旧態依然の日本の音楽業界が大嫌いで国内盤を買おうなんて余程のことがないかぎり考えもしないし)。

で、今回彼女が客演して尾高さんの指揮のもとでブラームスのヴァイオリン・コンチェルトを演奏する予定なわけですが、この曲、日頃好き好んで聴いてるわけでもないので、記憶を戻す意味合いもあってNMLのリストを漁っていたのですが、メニューインとかオイストラフとかハイフェッツとかいろいろある中で、どうせなら比較的新しい録音で今の神尾さんと同年代の人が弾いたのを・・・と思ってチョイスしてみたのがユリア・フィッシャー盤とヴェンゲーロフ盤。

 


 

まずはユリア・フィッシャーが23歳の時にPentaTone[http://www.pentatonemusic.com/]レーベルに録音したものから。

 

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲、ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲
 /ユリア・フィッシャー(ヴァイオリン)、クライツベルク&ネーデルラント・フィル
【PentaTone】[Hybrid SACD]

ヨハネス・ブラームス
・ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77
・ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 Op.102

ヴァイオリン:ユリア・フィッシャー
チェロ:ダニエル・ミュラー=ショット
指揮:ヤコフ・クライツベルク
管弦楽:ネーデルラント・フィルハーモニー管弦楽団

録音時期:2006年12月(DSDレコーディング)
録音場所:アムステルダム、ブールス・ファン・ベルラーヘ(旧アムステルダム証券取引所)、ヤクルト・ザール

http://ml.naxos.jp/album/PTC5186066

Ptc5186066

 

まずはヴァイオリン・コンチェルトの方から。第1楽章カデンツァと第2楽章での艶のある音色でゆったりした旋律を清らかに、且つ味わい深く奏でる美しさを感じるデリケートな演奏にも惚れぼれするのですが、終楽章でガラリと雰囲気を変えてキレのあるリズム感で(力強いステップでマラソンするが如く)颯爽と駆け抜ける様は聴いていても自然と心が高揚してきて聴き終えた後の爽快感がまたなんともたまらないです(カルロス・クライバーによる2番シンフォニーの終楽章に少し似てると言えば想像しやすいでしょうか)。

ドッペルコンチェルトも全体的に淡い叙情性を湛えた好演で、こちらも終楽章がエキサイティングな力演で締めくくられています。オケはいいとしてもチェロよりもヴァイオリンが光って見えるのは・・・まぁ仕方ないですかね(苦笑)。両曲とも録音の良さに定評のあるPentaToneによるレコーディングなので、ぜひともSACDの音質で聴いてみたいですね。

伴奏を務めるオケは日本ではあまり知られていないネーデルラント・フィル(和訳でオランダ・フィルとされることもあります→http://www.orkest.nl/)ですが、同じアムステルダムにあるコンセルトヘボウと比べるのはさすがに気の毒ですが、当時シェフを務めていたヤコフ・クライツベルク(一昨年癌で逝去されたのがとても惜しまれます)のタクトのもとで実に堅実な演奏でもってソリストを引き立たせるように上手く支えています。フィッシャーはクライツベルク&ネーデルラント・フィルと組んで2000年代半ばにPentaToneレーベルに何枚か録音を残しているせいもあるのでしょう、ソリストとオケの呼吸がよく合っていて互いに巧くブレンドし合っているような印象を受けます。フィッシャーのヴァイオリンの、品の良さを保ちつつ時折見せる自由奔放さにも、オケがしっかり着いていってる辺りはコンビネーションの良さでしょうかね。

クライツベルクが亡くなり、フィッシャーもDeccaに強奪移籍したのがとても残念ですが、PentaToneとの関係が切れたわけではないようなので、昔の気風はどこへやらで音楽企業としての理念を失った感のあるユニバーサルミュージック系から下手に出すよりも、少数精鋭ながらも録音技術スタッフがしっかりしていてクラシックレーベルとしての矜持と良心を持ち続けているPentaToneでこれからも新譜をリリースしてほしいと、しとらす的には願ってます。

 


 

そして一方、こちらのヴェンゲーロフ盤も彼が23歳の時にライヴ録音した演奏です。

 

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲、ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲
 /マキシム・ヴェンゲーロフ(Vn)、バレンボイム&シカゴ響、マズア&ニューヨーク・フィル
【Teldec】

ヨハネス・ブラームス
・ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77
アントニン・ドヴォルザーク
・ヴァイオリン協奏曲 イ短調 Op.53, B.108

ヴァイオリン:マキシム・ヴェンゲーロフ
指揮:ダニエル・バレンボイム[ブラームス]、クルト・マズア[ドヴォルザーク]
管弦楽:シカゴ交響楽団[ブラームス]、ニューヨーク・フィルハーモニック[ドヴォルザーク]

録音時期:1997年(※いずれもライヴ録音)

http://ml.naxos.jp/album/825646080663

※上2曲のカップリングでリリースされていた廉価盤は現在では廃盤のようです。元々はそれぞれ別の曲とのカップリングでリリースされていたようで、現在ではそちらのオリジナルの方が廉価盤として再プレスされているみたいですね(下の画像をクリックするとそれぞれAmazonの商品ページにリンクします)。
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まずブラームスの方。さすがバレンボイムとシカゴ響のコンビだけあって、バックの演奏がとても腰のすわったドッシリした厚みあるサウンドなのですが(出しゃばった感じがしないのは自身が最高級のピアニストであるバレンボイムならではでしょうか)、ヴェンゲーロフのソロが全然力負けしていないのはさすがとしか言い様がないですね。別にゴリ押しの力任せでギコギコやってるわけでは決してなく、卓越した技巧とコントロールの絶妙さで幅と奥行きのある豊かな音楽を顕現したような演奏です。そして終楽章はどう形容したらいいのでしょう・・・隷書体で揮毫された大寺院の山門の扁額をどこか連想させるような気がします(我ながら変な言い回しだとは思いますが・苦笑)。

ドヴォルザークに関しても、滋味ある美しい叙情性を醸し出しながらもスケールの大きな、そしてライヴ特有の緊張感をはらんだ熱演になっていると思います。冴え渡るテクニックのキレの良さに加えて個性的かつ豊かな表現性の多彩さには、とても20代前半の人間が演奏したとは思えませんね。

 



ヴェンゲーロフとロストロポーヴィチとLSO、モルトコヴィチとヤルヴィとRSNO、それぞれのショスタコーヴィチ

明日の京響定期の予習用ディスク、その2。7月からNMLにワーナーミュージック系列のレーベルが参加していますけど、おかげでこうしてヴェンゲーロフによるショスタコーヴィチの2つのヴァイオリン・コンチェルトの録音を聴くことができるのですから、ホンマにありがたいことです。

そして、ショスタコーヴィチの2つのヴァイオリン・コンチェルトを収録したディスクは他にもNMLにありますが、その中には2曲とも初演でソリストを務めたオイストラフの弟子であるリディア・モルトコヴィチによる優れた演奏もあります。ヴェンゲーロフの録音はグラモフォン誌で年間最優秀賞を受賞した演奏ですが、モルトコヴィチの録音も3年前に限定リリースされたChandos創立30周年記念BOXに収録されるほどのものです。

せっかくなので、両方載せることにしました(・・・というか、どちらかを選べるほど聴きこんでないのが実際のところ・苦笑)。


 

ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番&第2番
 /マキシム・ヴェンゲーロフ(ヴァイオリン)、ロストロポーヴィチ&ロンドン響
【Teldec】

ドミートリイ・ショスタコーヴィチ
・ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調 Op.99
・ヴァイオリン協奏曲第2番嬰ハ短調 Op.129

ヴァイオリン:マキシム・ヴェンゲーロフ
指揮:ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ
管弦楽:ロンドン交響楽団

359

http://ml.naxos.jp/album/809274674265

 


 

ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番&第2番
 /リディア・モルトコヴィチ(ヴァイオリン)、ヤルヴィ&ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管
【Chandos】

ドミートリイ・ショスタコーヴィチ
・ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調 Op.99
・ヴァイオリン協奏曲第2番嬰ハ短調 Op.129

ヴァイオリン:リディア・モルトコヴィチ
指揮:ネーメ・ヤルヴィ
管弦楽:ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団

Chan8820

http://ml.naxos.jp/album/CHAN8820

 


 

・・・そうですね、大雑把な言い方をするなら、ヴェンゲーロフが20代前半に録音したものはやはり年齢的なものか才気と技巧を前面に押し出した印象がしますし、一方のモルドコヴィチのはヤルヴィとスコティッシュ・ナショナル管との共同作業でショスタコーヴィチの世界を作り出しているといった趣きのように思いました。ヴェンゲーロフにはできたら再録してほしいところですが、2000年代後半に右肩の故障で一度は活動を休止していた彼がどこまで復帰できているのか・・・?