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『Impressions françaises』〜プーランク、フォーレ、ドビュッシー:フルートを伴う室内楽作品集/ジュリエット・ユレル(フルート)、エレーヌ・クヴェール(ピアノ)、他

“Impressions françaises”、直訳すると“フランスの印象”でしょうか、そういったタイトルが付けられたアルバムですが、今回採り上げるのはロッテルダム・フィルの首席フルート奏者も務めるフランス人フルーティストのジュリエット・ユレル[http://www.juliettehurel.com/]によるプーランク、フォーレ、ドビュッシーの作品集です。今回のラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンでは室内楽の公演での来日のようですね。

→ジュリエット・ユレルの公演スケジュール
 http://www.lfj.jp/lfj_2013/performance/artist/detail/art_77.html

 

『Impressions françaises』〜プーランク、フォーレ、ドビュッシー:フルートを伴う室内楽作品集
 /ジュリエット・ユレル(フルート)、エレーヌ・クヴェール(ピアノ)、他
【Zig-Zag】

フランシス・プーランク
・フルート・ソナタ FP.164
ガブリエル・フォーレ
・フルートとピアノのための小品
・シシリエンヌ ト短調 Op.78[※フルートとピアノ編]
・コンクール用小品
・幻想曲 ハ長調 Op.79
・子守歌 ニ長調 Op.16[※フルートとピアノ編]
クロード・ドビュッシー
・シランクス〜フルートと朗読のための
・フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ
・シランクス[※無伴奏フルート、朗読無し]
・牧神の午後への前奏曲[※編曲:ギュスターヴ・サマズイユ]
フランシス・プーランク
・廃墟を見守る笛吹きの像(※1997年に発見された短い無伴奏曲)

フルート:ジュリエット・ユレル
ピアノ:エレーヌ・クヴェール
ヴィオラ:アルノー・トレット
ハープ:クリスティーネ・イカール
詠唱:フローレンス・ダレル

http://ml.naxos.jp/album/zzt110401

Zzt110401

 

1曲目のプーランクのソナタからして、明るめなトーンの柔らかい音色と高い技巧による繊細な演奏で聴き手を魅了してくれます。収録曲の中には、フォーレのシシリエンヌのような有名な小曲もあれば、ドビュッシーのシランクスでは2つのヴァージョンが入ってたり(ググってみたら元々はガブリエル・ムーレの未完の劇『プシシェ』の付随音楽として舞台袖で演奏すべき小品として作曲されたらしく朗読付きの方がむしろオリジナルと言ってもよさそうですね)と珍しい曲もあったりで、こういった選曲にもユレルのこだわりがあるのかな、という気がします。どれも心地よく耳に入ってくる音楽になっているのが好印象ですね。

あと、最後に収録されているプーランクの『廃墟を見守る笛吹きの像』はFP番号が付いてない上にNMLのページにデータもないしで調べるのにちょっと苦労しました。どうやら作曲者の死後に発見された曲のようで、ベルリン・フィルの首席フルート奏者でソリストとしての活動も多いエマニュエル・パユが自身のリサイタルのアンコールピースでよく採り上げたりしてるらしいです。昨秋にEMIからリリースされたプーランクの作品全集の中にもパユが2011年6月に録音したものが収録されています(というかこのBOX物のために新規でレコーディングしたとか)。

今回の公演の中には日本を代表するハープ奏者の吉野直子[http://www.naokoyoshino.com/]さんと共演するプログラムもありますので、機会のある方はぜひどうぞ。

 

東京国際フォーラム%%http://maps.google.co.jp/maps?q=35.676840,139.763553+(%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%A0)&hl=ja&ie=UTF8&z=15%%35.676840%%139.763553%%15

 



ベートーヴェン:交響曲全集/ブリュッヘン&18世紀オーケストラ

スペインの古楽レーベルGlossa[http://www.glossamusic.com/]から近頃リリースされていたブリュッヘンと18世紀オーケストラ[http://www.orchestra18c.com/]のコンビによるベートーヴェン全集がNMLにも本日登録されたので、早速聴いてみました。旧Phillipsレーベルが録音した同コンビによる1度目の全集は聴いたことがないのですが、前のがメジャーレーベルからで今回はややマイナーなレーベルからのリリース・・・こういったところにも近年のクラシック音楽産業の栄枯盛衰を感じることができますね(・・・というかメジャーどころが軒並み不抜けてきている証左の一つと言うべきか・苦笑)。

 

ベートーヴェン:交響曲全集/ブリュッヘン&18世紀オーケストラ【Glossa】[Hybrid SACD+DVD]

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
・交響曲第1番ハ長調 Op.21
・交響曲第3番変ホ長調『英雄』 Op.55
・交響曲第2番ニ長調 Op.36
・交響曲第4番変ロ長調 Op.60
・交響曲第6番ヘ長調『田園』 Op.68
・交響曲第5番ハ短調 Op.67
・交響曲第8番ヘ長調 Op.93
・交響曲第7番イ長調 Op.92
・交響曲第9番ニ短調『合唱』 Op.125
・DVD:天国への九つの階段~ブリュッヘンが語るベートーヴェンとその音楽

指揮:フランス・ブリュッヘン
管弦楽:18世紀オーケストラ
ソプラノ:レベッカ・ナッシュ
メゾソプラノ:ウィルケ・テ・ブルンメルストローテ
テノール:マルセル・ベークマン
バス:ミヒャエル・テーフス
合唱:ラウレンス・コレギウム&カントライ

録音:2011年11月(ライヴ)、デ・ドゥーレン(ロッテルダム)

http://ml.naxos.jp/album/GCDSA921116

[※↓画像をクリックするとタワーレコードの商品ページにリンクします]
Gcdsa921116

 

初めてこれを聴いた時はフル編成のモダンオケの演奏かと思ってクレジット名を再確認したくらいです。それほど重厚感のある印象でした。古楽器オケのベートーヴェンは個性は違えども大抵は古楽器特有の音色や演奏法を活かした切れ味の鋭さや機動性の良さを指向しているように感じさせるものが多いと思うのですが、モダンオケのようなスケール感を追求して実際に成功しているのは見事という他ありません。

また、短期間でのライヴ収録ということもあって音楽作りに統一性のとれた造形も見られるかと思います。旧録音がどういった演奏だったのか知らないので比較できないのが残念ですが、なぜこのようなアプローチになったのかとても興味深いところです。セットに付属するDVDや解説で詳細を見てみたいですね。

 


 

せっかくですので、比較のためにも他の録音を2つ挙げておきます。どちらも古楽器オケや室内オケの良さをそれぞれなりに充分活かした好演奏だと思います。

 

ベートーヴェン:交響曲全集、序曲集/インマゼール&アニマ・エテルナ【Zig-Zag】

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
・バレエ『プロメテウスの創造物』 Op.43〜序曲
・交響曲第1番ハ長調 Op.21
・交響曲第2番ニ長調 Op.36
・交響曲第3番変ホ長調『英雄』 Op.55
・序曲『コリオラン』ハ短調 Op.62
・劇音楽『エグモント』 Op.84〜序曲
・劇音楽『アテネの廃墟』 Op.113〜序曲、トルコ行進曲
・交響曲第5番ハ短調 Op.67
・交響曲第4番変ロ長調 Op.60
・交響曲第6番ヘ長調『田園』 Op.68
・交響曲第8番ヘ長調 Op.93
・交響曲第7番イ長調 Op.92
・序曲『献堂式』 Op.124
・交響曲第9番ニ短調『合唱』 Op.125

指揮:ジョス・ファン・インマゼール
管弦楽:アニマ・エテルナ管弦楽団
ソプラノ:アンナ=クリスティーナ・カーポラ
メゾソプラノ:マリアンネ・ベアーテ・キーラント
テノール:マルクス・シェーファー
バス:トーマス・バウアー
合唱:アニマ・アテルナ合唱団

http://ml.naxos.jp/album/ZZT080402.6

Zzt0804026

 

ベートーヴェン:交響曲全集/ネルソン&アンサンブル・オルケストラル・ドゥ・パリ【Ambroisie】

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
・交響曲第1番ハ長調 Op.21
・交響曲第2番ニ長調 Op.36
・交響曲第3番変ホ長調『英雄』 Op.55
・交響曲第4番変ロ長調 Op.60
・交響曲第5番ハ短調 Op.67
・交響曲第6番ヘ長調『田園』 Op.68
・交響曲第7番イ長調 Op.92
・交響曲第8番ヘ長調 Op.93
・交響曲第9番ニ短調『合唱』 Op.125

指揮:ジョン・ネルソン
管弦楽:アンサンブル・オルケストラル・ドゥ・パリ
ソプラノ:ギレーヌ・ジラール
コントラルト:マリヤーナ・ミヤノヴィッチ
テノール:ドナルド・リタカー
バス:ハオ・ジャン・ティアン
合唱:パリ・オラトリオ合唱団

http://ml.naxos.jp/album/AM9993

Am9993

 



古いローマの聖歌集~クリスマスのミサ/マルセル・ペレス&アンサンブル・オルガヌム

今日登録されたものの中からたまたま見つけたZig-ZagレーベルのCD。クリスマスのミサという以外に特にこれといった注目点があったわけではなく、グレゴリオ聖歌みたいな感じかな〜とボンヤリ考えながら軽い気持ちで聴いてみたのですが、これが全然予想外の音楽だったでござる、の巻。

 

古いローマの聖歌集~クリスマスのミサ
 /マルセル・ペレス&アンサンブル・オルガヌム
【Zig-Zag】

古いローマの聖歌集~クリスマスのミサ
・徹夜祭のミサ
・真夜中のミサ
・暁のミサ
・日中のミサ

指揮:マルセル・ペレス
演奏:アンサンブル・オルガヌム

Zzt081001

http://ml.naxos.jp/album/ZZT081001

 

多分、ブラインドテストみたいな感じで予備知識無しで聴いてみたら、これを欧州のクラシック音楽と当てる人はそういないのではないかと思います。旋律や響きがオリエント風味というかちょっとアラビアっぽいところもあって、正直驚きました。どうやらグレゴリオ聖歌よりもまだ遡った年代のカトリックの聖歌らしいのですが、前半が深夜のミサで後半が日中のミサという構成なのだそうです。

これ、ビザンチンというかオーソドックス系の音楽というならまだしもカトリック系というのが意外というか面白いところで、演奏が良いので音楽自体をゆったりと楽しむというだけでもよいのですが、それ以外にも歴史的な資料という観点で、あれこれ遠き地中海世界の遠き古に思いを馳せながら聴いてみてもよいのではないでしょうか。

 


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